陵辱フラグがとまらない!?TS転生したハンター、近未来で処女狙いの敵に無双します   作:わんた

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男に襲われる運命

 風呂を出た後はワンピースに着替え、イチカはベッドで横になると狩りの疲れもあってすぐに眠ってしまった。

 

 その姿をアルゴスはカメラでじっと見ていたが、しばらくして壁に備え付けられたスイッチを確認する。

 

「鍵はかけてあるけど、それだけね。警報周りの機能をオフにしたまま寝るなんて危機感がないわねぇ」

 

 人間の体であれば、ため息でも吐いていただろう。

 

 アルゴスは本体からアーム状の腕を伸ばすと、スイッチに触れる。ホテルに備え付けられた警報および侵入者迎撃機能を入れた。これにより、外部から侵入があった場合は銃撃による攻撃が開始される。

 

 特に迎撃機能は過剰にも思えるが、防壁外は法が及ばない地域だ。

 

 殺人、強盗、強姦といった犯罪が頻発している。ホテル側もハンターを雇ってはいるが手は足りない。そういった経緯もあって、イチカ基準では過剰とも思える機能を備えているのである。

 

 まあ、それでも全身サイボーグ化した人間を止められるほどではないため、アルゴスは警戒を続ける。

 

 しばらくして、けたたましい警報音が鳴り、窓から何かの落ちる音がした。

 

 様子を見に行くと、窓に備え付けられた銃が地面を撃っている。

 

(侵入に失敗して逃げているわね)

 

 銃弾が数発脚に当たっているが、侵入しようとした男は下半身をサイボーグ化しているため動きに支障はない。転がるようにして走ってホテルから離れている。

 

 ホテルの雇っているガードマンが追跡しているので、逃げ切るか死体になるかのどちらかだろう。少なくとも戻っては来ない。

 

 アルゴスは警報音を切ってから、先ほどの出来事を振り返る。

 

(見た目は美しい少女だとはいえ、すぐに侵入者が来るもの? ワンピースが目立っていたから? 殺人エイプもイチカを犯そうとしていたし、ちょっと不自然ね。エンが意図して、イチカに陵辱される宿命を与えたのかしら?)

 

 エンのサポートをしているアルゴスだが、全てを把握しているわけではない。少女の体に魂を入れる際に、手を加えていてもおかしくはない。

 

 今後も苦労するだろうなと、イチカに哀れみの視線を送っていると、彼女はもぞもぞと動き出した。

 

 警報音によって起きたのだ。

 

「ふぁああ~。何かあった?」

 

 イチカは目をこすりながら体を起こした。

 

 胸元が見えて無防備である。男がいたら迷わず襲っていただろう。

 

「何もないわ。明日も早いんだから、早く寝なさい」

「は~い」

 

 疲れによって頭が回らないイチカは横になると、すぐに眠ってしまった。

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 翌日。疲れを一切感じず、快適な朝を迎えた。

 

「ふぁ~~。おはよう」

 

 長い髪がボサボサのまま、イチカはあくびをしながらアルゴスへ挨拶をした。

 

 ワンピースから胸元が見えているが指摘しない。

 

「よく眠れたかしら?」

「うん」

「ならよかったわ。今日もハンターの仕事をするわよ。10分で支度を終わらせなさい」

「ええ!? 短いです!」

「太陽が出てる時間は限られているのよ? ノンビリなんてできないわ」

 

 暗視系の機材を持っていないイチカは、日中でしか活動できない。

 

 一般的なハンターよりも装備が劣っているため、急がなければいけないのだ。

 

「わかりました」

 

 洗面台で顔を洗っているイチカを見ながら、アルゴスは今日の予定を説明する。

 

「今日は銃の扱いに慣れるのを目的として、魔物を狩るわよ。二回続けて討伐報告できればハンターランクが2に上がるから、今日はそこまで目指すわ」

「ハンターランクって何?」

「強さや熟練度を表す数字で、1から10まであるの。契約したては1で魔物の討伐回数で4までは上がっていくわ」

 

 5以上を目指すのであれば、ハンターギルドの依頼の完遂率や人間性に問題がないかなど、強さ以外の指標も重要になってくる。すぐに上がるものではないため、アルゴスはハンターランクが4になるまで上げていこうと計算していた。

 

「ハンターランクを上げておくと、いいことあるんですか?」

「購入できる武器の種類や税率の優遇などかしらね。あとはハンターランクが高ければ、無駄に襲ってくる男も減るわよ」

 

 恐らくね、とアルゴスは心の中で最後に付け加えた。

 

「それは大事ですね」

 

 少女の体に転生してからすぐ男に襲われたイチカは、高価な武器を買えるよりも襲撃が減ることの方に気持ちが動いた。

 

 顔を洗い終わって髪を整え終わると、イチカは2丁の銃に着けられた紐――スリングを肩にかけて、ゴーグルを頭に着ける。さらに朝食用のスティックと水をバッグに入れた。

 

「準備終わりました」

「経過時間は8分。合格よ」

 

 褒められて笑顔になったイチカは、軽い足取りでホテルを出た。

 

 太陽は昇りかけて周囲は薄暗い。まだ都市は眠っている。

 

 男を避けたいイチカたちにとっては好都合だ。魔力で身体能力を強化すると、走って都市を抜け出す。

 

 何キロも走ったのに息は切れておらず、疲れてもいない。

 

「もうすぐ魔物が頻出する場所に入るわ。朝食を済ませておきなさい」

 

 地平線から朝日が昇るのを見ながら、イチカはスティックを食べる。

 

 相変わらずパサパサして味気ないものの景色が良いため、ホテルの時よりかは美味しく感じる。

 

 新しい世界に来て3日目。いろいろと酷い目に合ってきたイチカだが、地球でも見なかった美しい光景を目の当たりにして、ここも悪くはないななどと思っていた。

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