やっぱこの世界野蛮だわ   作:厄介女ホイホイ

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幼少期編って書くのムズいなあ。
あとどういう話書こ。


からかう時は命賭けろよ

 

 

 

「……知らない天井だ」

 

人生で言ってみたいセリフ第6位を言えた喜びと体に走る痛みを感じながら目が覚めた午後の時間。

 

最後に覚えてる記憶は、とんでもない回転と驚異的なスピードで眼前に迫り来る、あ、これ死んだわと思うほどの球。

 

まさか大佛のバケモノフィジカルはこの時期から健在だったとは……恐れ入ったぜ、やはりお前がNO.1だ(ガクブル)

 

「あ、起きた」

「うわぁ、デジャブゥ」

 

なんかこの光景朝見たぁ。2周目?今日の朝2周目だったりする?俺死に戻りした?

 

「ごめんね。力加減間違えちゃった」

 

しゅんとして謝られた。

原作ならここで神々廻さんがやれって言ったとかって言うんでしょ?まあ今は神々廻いないけど。

でも誰かのせいにしないで謝るだなんて、この時は純粋なんだなあ。どこで道を誤ったの?

 

「………気にすんな」

「え?」

 

「ナイスボールだった…!」

 

瞬間とされてちゃこっちが居た堪れない。

故にここは男として意地を張るところだ…!(ズキズキ)

 

「……ふふ」

 

なんか笑われた。

 

カワイイ( ᐛ)

 

「……立てる?」

「よゆーのよっちゃん」

 

「一緒に教室、行こ?」

「行きましょ行きましょ」

 

手を出されたのでいつも通りその手を取って一緒に並んで歩き出す。

ずっとこのままの君でいてくれたらいいのにね。いやほんとに。

 

それにしても……胃が痛い。今回は物理的に。

 

……後で胃薬もらお。

 

 

▼▼▼

 

 

さて、授業中。

小学校2年の勉強なんて俺からしたら赤子の手をひねるくらいには簡単で暇な時間だ。

 

横を見れば真面目にノートに鉛筆を走らせる大佛の姿が。

 

正面で見ても、横から見ても、下から見てもいい女で困っちゃう。君は全方向美少女……いやホントに困っちゃうわ。

 

そして俺は、正面で見ても、横から見ても、下から見てもただのフツメンで困っちゃう。ショタという圧倒的に強属性を持ってても、あ、フツメンや!と思われるほどにモブ顔だ。こんなモブ顔、この世界だと2秒で死ねる。

 

そんな2秒で死ねるフツメンの俺の名は"山本志楼(ヤマモトシロウ)"である。名前まで普通やな。普通すぎて逆にめずらしい。

 

しかし!この名前はこの世界の主人公、坂本太郎とニアピン的な名前だ。逆に勝ったわこれ。しかもロウが郎じゃなくて楼だ。これはモブでは無いね。生きたわ。

 

あ、大佛と目が合った。ニコって笑われた。

しゅき……トゥンク

……んー、この流れもうやめよ。疲れた。

 

まあ、そんなこんなで将来バーサーカー貞子に変貌を遂げる大佛との生活は存外楽しいものである。可愛いし。

 

そんな彼女も寡黙で強強フィジカル故に周りから恐れられハブられるなんてこともあったが、そこは前世の経験がある俺がコミュニケーション能力を存分に発揮し周りとなじめるように立ち回ってやった事でカバーしてやった。俺しゅごい。自己肯定高めてけ。

 

そこからというものお家がお隣ということもありなんか懐かれたんだよなあ。俺の部屋に無断で侵入してくるほどには。

……よく考えれば怖くね?ストーカーにはならないでね?バーサーカー貞子ストーカーとかB級ホラーも真っ青なんだから。

 

「志楼くん」

「あ、はい」

 

「ボーッとしないの。ちゃんと聞いてる?」

「バッチグーでっせ、先生」

 

「はぁ、まったく……じゃあ、先生の言ったとこよんで」

 

え?どこ?

大佛ー、ヘルプー。

 

お、目が合った。

 

なになに?12ページの4行目?

 

「ほら、早く読んで」

「あー、えーと……"夏草や、12ページの、4行目"」

 

「一句詠んでってことじゃないの…!」

 

うむ、違ったらしい。

小学生の勉強はなんと難しい事か。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、放課後になった。

いつもの様に大佛と並んで歩く帰り道。

 

そういえばふと、大佛って原作でもお化けとか苦手だったよなあなんてことを思い出した。

 

となれば少しばかりビビらさせてみよう。そんな加虐心が生まれた。

 

「大佛」

「……?」

 

「ここの通り道ってさ……最近、お化けが出るらしいんだ」

「っ!」

 

お、目を見開いて驚いた表情。

ビビっちょるビビっちょる。

 

「なんでもあの街頭の下、あそこに髪の長い白いワンピースを着た女性の幽霊が出るとか出ないと──」

 

最後までいい終わらないうちに大佛は俺の手を両手で握ってきた。

ふふ、愛いやつめ……あだだだだだだ!力強ッ!潰れちゃう!グシャッていっちゃう我がお手手!

 

「大丈夫…!俺がいるから問題ないって…!だから力抜いてぇ…!」

「……っ」ブルブル

 

ガクブルしとる。ほんとに苦手なんだなあ。

……なんか悪いことしちゃった。どうしよ。

 

「嘘嘘、冗談。だから行くぞ。そして手を離して」

「……嘘?」

 

「そう、嘘嘘。なんも出ないから安心しい゛っ!?」

 

直後手に走る激痛。

見れば大佛が目一杯手を握っていた。

 

涙目ジト目で頬ふくらましながら。

 

やだぁ、お顔可愛いぃ〜、でもお手手の力はゴリラだね。何この温度差。風邪ひきそ。

 

そんなことをしながら話にしてた街灯の下に差し掛かった。その時だった。

 

 

──ガサッ

 

 

「……っ」ビクッ

 

物音が聞こえ、音の方を向くと猫ちゃんが。

あらー、可愛いねー。野良猫かしら。

見てみおさら──ぎィッ!?

 

「〜〜〜っ」ギュウウウ

 

手を離し背中から手を回した大佛が目一杯抱きついてきていた。

頭を背中に押し当て、腕は首に巻き付け……最早チョークスリーパーやないか!!

 

ばか、お前のゴリラフィジカルでチョークしたら最悪首の骨折れるど…!

メキメキいってる…!聞こえちゃいけない音聞こえる…!

 

離せ……HA☆NA☆SE!!

 

腕をタップタップ。ギブです。ギブなのでチョークを解いて。

 

それでも大佛は離しません。なんてこった。

俺死にます。パパ上、ママ上さよならー(諦め)

 

「ね゛……こ゛ぉ゛……ねごだがら……!」

「……え?」

 

あ、離れた。

ゲッホ!ゴッホ!……あー、三途の川見えたで。なんか死んだばあちゃん手振ってたぞ。

 

猫を見て、ホンワカしてる大佛。良かった良かった。俺の首は良くなかったけど。

 

よぉーし、大佛からかうのやめんべ。

 

いのちだいじにだ。うん。




抱きつかれてよかったね(白目)
羨ましいけど羨ましくない。
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