やっぱこの世界野蛮だわ 作:厄介女ホイホイ
やっぱバトルとか原作のストーリーに絡ませたりしないと話の展開思いつかないや。
「──きゅうじゅうなな…!きゅうじゅうはぢぃ!きゅうじゅう……きゅう!ひ゛ゃ゛く゛ぅ゛ッ!!ダハァッ!!」
滝のように流れ、床に作られたちいさな水たまりに倒れ伏す俺氏。
なにをしてるかって?見てわからんか?筋トレだよ。
「お疲れ様……タオル、とお水」
「あひがひょぉぉぉ……!」
横にいる大佛から受けとる2つのアイテム。
水で濡らしたタオルを頭に乗せ、ペットボトルボトルのキンキンに冷えた水を喉へと落とす。飲むとかそんなんじゃない。もう落としてるだけ。ジャバジャバと。
腕立て100回、腹筋100回、スクワット100回。そしてランニングを10km。某ハゲマントの筋トレメニューを最近始めた。
なんでそんなことをし始めたかって?
『大佛ィ!腕相撲するぞ!』
『え?……いいよ?』
『はいスタート』
『えい』
『ぴゃー』
学校の昼休みに試しでやったらこんなんなったのさ。
凄かったね。気の抜けた声で大佛が腕を倒したら間抜けな声を出しながら俺の体が吹っ飛んだわ。なんだあれ。
いやほんとになんでそんな華奢なお身体でそんなパワーでるん?フィジカルギフテッドなの?フィギフ族なの?ビスケット・オリバみたいに筋肉を閉じ込めてます理論の持ち主なのかな?
原理を教えろ原理を。
まあ、そんなことがあり……さすがに男としてどうなのかと。大佛にぼろ負けしたままでいいのかと。いいや良くないね。
そんなわけで打倒大佛を掲げ、筋トレを始めたのだ。
別に殺し屋になりたいわけじゃないけど、でも男の子としてどうなのって話なわけよ。
まああとは体鍛えとけばおいおい自衛出来るだろうし、将来を見据えた肉体改造なわけだ。
「……にしたってハナから100ずつはとばしすぎたなあ。こりゃ明日は筋肉痛やね」
「大丈夫?」
「だいっじょうぶ!見てろ!俺はお前を超えるからな!」
「……うん、頑張って」
ニコっと微笑む大佛。
いい子やね。部活のマネージャーのような立ち位置でお前の言葉は俺に力を与えてくれるぜ……まあ、お前がラスボスなんだがな。
「そういや大佛ってなんか筋トレしてるん?」
「……?してないよ?」
なんでや。
あんなフィジカルが天然物ってマジィ?最初から強く生まれちゃったの?強いから鍛えない系女子?花山薫かな?
山に囲まれた自然豊かな田舎育ちの農家の娘。
やっぱり色んな作品でもYAMA育ちは強いって言われてるからね。うん……うーんやっぱり納得できねえわ。
▼▼▼
体作りは大事だが、それでも我々は学生。本分は勉学である。
そうテストがあるのだ。
「大佛それちゃう。この文をちゃんと読めな」
「……?」
俺が唯一大佛に勝てる部分。
やはり前世があるというのは便利だ。小2の勉強なんて呼吸するのと同じくらいに当たり前にできる。
対してこの大佛、筋肉に栄養が行き過ぎてるのか頭の方は少し残念だ。
まあ馬鹿と言うほど馬鹿では無い。中の上くらい。
それでもやはり俺の方が圧倒的に上。マウントを取れる時間なわけだ。
テストが近くなるとこうしてドヤ顔で調子乗って鼻伸ばしながら勉強を我が家で教える。調子乗りすぎて鼻なんて2キロは伸びた。
「それで、あーだーこーだ」
「……」
「そうなるとかくかくのしかじか」
「……」
「つまりはうまうままるまる」
「……」
教える俺と無言の大佛。
そんな時間が流れてかやがて大佛の手から音が聞こえた。
──バキッ
見るとなんということでしょう。
大佛の持つ鉛筆が匠の技により木くずへと進化しているではありませんか。正しく劇的ビフォーアフターやな。怖いのでやめてもらっていいですか?
……まずい、一気に教えすぎたか。ストレスを溜め込ませすぎたっぽいな。
「ねえ」
「はい」
「そろそろ筋トレの時間」
「え、いやまだ……」
「筋トレ」
「……」
「やろ?」
「ア、ハイ」
「終わったら腕相撲」
「………うぃっす」
有無を言わさぬ圧があった。ひえぇ、怖いめぅ…。
あーあ、こりゃスパルタでしごかれますわ。俺のせいですあーあ。
……大佛にしごかれるって……なんか、エロいな(現実逃避)
その後、腕立て、スクワット、ランニングの3つを大佛を背負いながらやらされた。足も腕も、体全体が死んだ。
大佛を背負ってたから背中にやわらかさとほのかに香る女の子特有のいい匂いがしてたのが唯一の救いだった。
あれは天国でした(白目)
腕相撲は負けた。ぴえん。
甲斐甲斐しくサポートされてて良かったね(目逸らし)
原作までどう話を繋いでいくか、そこが問題ですな。