やっぱこの世界野蛮だわ   作:厄介女ホイホイ

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短くパッと書いてすぐ投稿。


勝負事にはゲン担ぎ

 

 

 

さて、学生の間は様々な学校行事というものがある。

クラスメイトと協力したり、切磋琢磨したり、まさしくアオハルなイベント事。

 

そんな中の一つ、大きなイベント……それがそう!運動会である!

 

筋トレを始めた俺氏。身体能力の高さは同学年の中でも飛び抜けていると自負している。

 

「わあー!大佛ちゃん速い!」

「流石だよねえ」

 

「なんで女子であんな速いんだ?」

「上級生もぶち抜いてるわ」

「すげー」

 

 

 

──うん、大佛を除けばな

 

 

 

俺だって…!俺だっていい記録出してるのに…!

ずば抜けた記録を出す大佛の前じゃ俺の活躍は霞んでしまう。なんてこった。大佛、やはりお前はラスボスだったか。原作でも真の黒幕だったりするの?

 

幼い子特有の足が速い子がモテるってのがあるが、やはりこの世界にも適用されるらしい。みーんな大佛に夢中だ。

俺の事ももっと見てー?俺も足速いよー?筋トレも頑張ったよー?

 

「いやーでも、大佛って足はえーしかっこいいよなー」

「力もあるしな」

 

「それに可愛いよねー」

 

「「「ねー」」」

 

みんなが魅力に気づき始めたか。どーぞどーぞ。将来は殺し屋バーサーカーで良ければいくらでも譲ります。

 

……にしたって1年の頃とかみんなビビってハブってたくせに掌返しがすごいよね。けっ!

 

「でも、大佛ちゃんにはシロウ君がいるから」

「あー、確かに」

「お似合いだよね」

 

「「「ヒューヒュー」」」

 

やかましすぎるだろこのクソガキども。

大佛、殺しの依頼だ。やれ。

 

なんだかこうして、学校でも近所でもセットで扱われるようになってしまった。気分はさながらサーカスのライオンを使役する調教師だ。

 

え?使役できてないだろって?大型犬に振り回されてる子供?やかましいわ。

 

「ただいま」

 

あ、競技を終えて大佛が帰ってきた。おつかれ。圧勝だったな。上の学年のしかも男に。ほんとに女の子?

 

「次、シロの番」

「もうそんな時間か」

 

さてさて行くか。

ちなみに俺は大佛からシロ呼びされてる。犬みたいだな。もはや俺が大佛に飼われてる説ある。

 

やだぁ、こんな恐ろしい人が飼い主とか。面の良さを引いても内面の狂気を考えれば圧倒的に多いマイナスなんだよなあ。

 

ちなみにこの後の徒競走はぶっちぎりで1位だった。

でも記録で見れば大佛には大敗だった。2秒くらい差があった。

 

なんなんお前。もう陸上選手にでもなれよ。お前なら世界狙えるって。

 

「シロ、速かった。流石」

「おう、ありがとう。でもお前が言うと嫌味に聞こえるからやめて」

 

「………?」

 

首をこてんと傾げる大佛。

ほんと、見た目は可愛いなお前。見た目はな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあさあ、時間は過ぎ一番楽しみな時間がやってまいりましたぞ。

そうそれがお昼休憩。ご飯モグモグタイムだ。

 

例に漏れず、我が家と大佛のお家は共同テントを張っており、それ故に我々2人も並んでお弁当を食べることになる。

 

「志楼君は足が速いねえ」

「最近トレーニングしてるみたいだもんな。やっぱ男は筋肉だよ」

 

そんなことを言ってくれる大佛ご両親。

あざますあざますなんで適当に相槌を打ちながら頭を下げる時間。

 

いやねえ、あなたがたの娘の方がすごいのよ。ほんと。

どうしてこんな普通の夫婦からあんなフィジカルモンスターが産まれたんです?え?ぐうぜん?そんな馬鹿な…。

 

「大佛ちゃんもホントすごいですよ」

「うちの息子が霞むほどの記録じゃないですか。流石だなあ」

 

そうそう、これだよ。俺の両親の感想が普通なの。

 

そんな、親共の会話を耳にしながら弁当をモグモグ。んまいね。

今日のメニューはとんかつとかウインナー、カツオのフライがいっぱい。まああれだ。ゲン担ぎ的なあれだ。

 

「大佛も食い。いっぱい食ってゲンを担ぐんだよ」

「ゲンを担ぐ?」

 

原作じゃよくゲン担ぎしてるイメージだったけど、この歳だと意味を理解してないのか。なるほど、ここは俺のうんちくを披露できる場面だ。よしきたこれ。

 

「ゲンを担ぐってのは"縁起を担ぐ"って意味なんだ。江戸時代とかに逆さ言葉ってのが流行ったらしくて"縁起(えんぎ)"が"起縁(ぎえん)"、それがさらになまって"ゲン"。それが由来でなにか勝負事がある時に勝つぞーって意気込みする時に"とんかつ(勝つ)"とか"ウィンナー(WINNER)"とか食ってゲンを担ぐって言われるようになったらしいな」

 

「「「「へー」」」」

 

「………」

 

無言の大佛と感嘆の声を漏らす大人衆。

まあ、諸説ありってやつだけどな。

 

「凄いなあ、志楼君は物知りなんだね」

 

まあ、インターネットのwikiに書いてましたから。

 

そんなことを思っていると、唐突に口の前にとんかつが現れた。

見てみれば大佛がとんかつを挟んだ箸を差し出している。

 

「シロも食べてゲン担ぎ」

「え?お、おう……むぐっ!?」

 

「これも食べて。あとこれも……これは私が作った」

「もががっ……!」

 

食べる食べるから詰め込むな!

死ぬ、息できなくて死ぬ。死因がとんかつで窒息とか嫌なんだが!?

 

てか、大佛の作った料理上手くね!?料理できたんかワレェ!

 

「あらあら仲良しね」

 

あらあらうふふじゃなくて助けて!

誰かー!顎外れるわこれ!

 

その後も大佛の大活躍で我がクラスは勝ち星を上げ続けた。

綱引きも俺と一緒に参加してたけど……なんで上級生のしかも相撲部何人もいるクラスに勝てるの?

 

……(俺の)バーサーカーは世界でいちばん強いんだから!

 




わあーい、美少女からのあーんだ。これはたまらんなあ(遠い目)

さて、この投稿ペースがいつまで続くか。
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