やっぱこの世界野蛮だわ   作:厄介女ホイホイ

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最近寝ても寝ても疲れが取れない。


初めての友達3人

 

 

 

「んま、んま」

 

白米と味噌汁、それからステーキ。

なかなかに豪勢なお昼ご飯に舌鼓を打つ。

 

なあにこれ、美味しいんですけどお。

周りの生徒を見てみると大多数がJCC丼を食べてる。見た目も最悪、正しく生ゴミが乗っかったような丼物。

 

あんなもの食えません。舌ぶっ壊れるわあんなん。

 

「……美味そうだな、一切れくれよ」

「えぇ……」

 

そんな中、隣に座る赤尾リオンがそんなことを言ってきた。

いや、あの、何ナチュラルにお昼を共にしとるん?もれなく坂本太郎と南雲与一も対面に座って完璧な布陣。これは俺の胃を破壊しに来てますね。

 

「何嫌そうな顔してんだよ。後輩だろ、先輩にも寄越せ」

「とんでもない先輩だな」

「こんなんだから後輩が寄り付かないんだろうなあ」

 

「うるせーな!お前らも同類だからな!」

 

いいえ、あなたが突出して傍若無人なんですよ。

自覚あります?あ、ない?さいですか。

 

「しょうがねーな。私の海鮮丼ちょっと食わせてやるからさ」

「……じゃあ一つだけ」

 

「めっちゃ嫌そうな顔するじゃんお前」

 

そんな会話をしつつ、ステーキ一切れを赤尾リオンの丼へ乗せる。

対して、赤尾リオンはスプーンでひと掬いした海鮮丼をそのまま差し出してきた。

 

……え?アーンですか?一気に距離詰めてくるじゃん。距離の詰め方煽り運転かな?

 

「……?あ、お前もしかして間接キスとか気にするタイプ?童貞かよ」

「相手子供だぞ」

「セクハラ発言も大概に──」

 

「童貞の何が悪いんですか?」

 

「「「え?マジギレじゃん。怖」」」

 

そこでハモんなよ。仲良しか……ああ、仲良しだったわ。

 

全く、前世から女性経験皆無の男をイジるんじゃあない。悲しくなってくるんだよ。

いいだろ童貞。世の中には"童貞も守れない男に何が守れるんですか"なんて名言もありますしね……迷言だったわこれ。

 

「てか、童貞の意味知ってるとか……マセガキ?」

 

「「あらー」」

 

「やだもうウザイわこの先輩たち…!」

 

悪意しか無い3人の悪ノリが俺を襲う。

誰か助けて。

 

「で?食うの?食わねーの?」

「……食べる」

 

胃を決して口を開け、赤尾リオンが差し出したそれを頬張る。

……んま、んま。海鮮丼もありだな。明日食お……と思ったけど確定で食える訳じゃないんだもんなあこれ。

 

関節キスは意識するな。相手はガサツが擬人化した女だ。面も良くてスタイルも良いけどガサツな女だぞ……ダメだ意識してる味がわからんくなる。クソッタレ。

 

「……あー、ステーキもやっぱうめーな。明日これ食お」

「その前にちゃんと当てられるかだよねー」

「外さないだろあの程度」

 

バケモン共め。何があの程度だ。横で聞いてる俺のことも考えろ。惨めになっちゃうだろ。

 

そんな時間を過ごしている時だった。

 

「あ、ようやく見つけましたよ」

 

もはや聞き慣れた声。声のした方を向くとそこには悦子おばさんがいた。

 

「あ、おばさん」

「先生です。全く……」

 

呆れたようにそういうが、口角は上がりどことなく嬉しそうな顔をしている。

友達の孫ってやっぱり可愛く思えちゃうんだろうか。きゅるんきゅるんのお目目にでもなっとくか?

 

「どしたんです?」

「渡しそびれていたものがあったのでそれを届けに」

 

そう言って出てきたのは1つのアタッシュケースと一丁のショットガン。

 

「こちらのケースは新入生用のスターターキットのようなものです。中にはハンドガンと弾がいくつか。そしてこちらのショットガンは貴方のお婆ちゃんが使っていたものです」

 

うちの婆ちゃん、ショットガン使ってたの?

なかなかファンキーやなあ。

 

「お、コルトガバメントか。わたしらも貰ったっけ?」

「坂本君は今でも使ってるよね」

「武器にこだわりは無いからな」

 

そういや原作でもチョロっと出てきたっけ?

坂本太郎が愛用していたハンドガンを殺し屋展に出品しようとか何とかで。

 

ほうほう、これかあ。

あれだな。銃にそんな詳しくないし、殺しとかはいまでもしたくないけど、自分だけの銃とか男の子としては嬉しくてワクワクしちゃうね。

 

「ショットガンは……これなんだ?」

「ベレッタM1301だな」

「へー、殺し屋でショットガン使ってる人ってなかなかいないから新鮮だなー」

「よく私と一緒に傭兵業もしててね、その時使ってたものよ」

 

へー、ソウダッタノカー(ナニコレ珍百景)

 

てか何もんなんだよ婆ちゃん。あの佐藤田悦子と友人で肩を並べて戦っていた?なんかもう怖なってきた。

 

「それにしても、あなた達仲良くなったのね」

「なかよしでーす」

 

そう言って肩を組んで来る赤尾リオン。

まだご飯食べてるでしょうが。引っ付くな。

 

「その3人、私のクラスの子達なのよ。シロウ君も仲良くしてちょうだい」

「……善処しときます」

「おいおい、寂しーこと言うなよな」

 

クソッ、どうしてこうグイグイ距離を詰めてくるんですか。意識しちゃうからやめろください。

 

「あーあー、赤尾に目をつけられちゃったねー」

「……ま、頑張れ」

 

くそぅ……原作キャラとの交流で嬉しくもあり、嬉しくない。

……未来を知ってるって考え方によっちゃデバフだよなあ。

 

「ふふ、それじゃあね。また放課後、お稽古をつけてあげるからいつものとこにいらっしゃいな」

「あ、はい。あざす」

 

そう言って去っていくおばさん。

 

「稽古って?」

「おばさんに合気道教えて貰ってるだけですよ。自分、自衛とかも出来ないクソザコなんで」

 

「あーね」

 

そう言って興味無さそうに食事へと戻った赤尾リオン。

そんなマイペースな彼女に呆れを含んだため息がこぼれた。

 

「大変ですね、お2人」

「あ、分かる?大変なんだよほんとにさー」

「今日からお前がお世話係な」

「おいこらどーいうことだお前ら!」

 

そんな会話をしながらのお昼休みがすぎていく。

 

とりあえずあれか。友達出来たな。




さて、こっから主人公をどう強化していくか。悩みどころだなあ。

やりすぎるとあれだし、弱すぎるままでもあれだもんなあ。いい塩梅にしないと。
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