鉱石と破壊の戦士達〜鍵の戦士達〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
ミリィと別れた後、Uの目の前に怪人が現れた事から変身しようとするものの、それを見ていたリヴィスは変身アイテム一式を奪取する。そのままリヴィスは、モンスターウォーリアーを自称する姿へと変身。怪人の撃破に成功するが、Uはリヴィスに対して警告の言葉を投げかけてきたのだった………


第13話 覚悟無き危険

Uへの敵意に身を任せてパンチを放つリヴィス。しかし、Uは冷静な様子でこれをかわし、リヴィスの腹部に鋭い蹴りを入れた。

 

「がはっ!?」

 

リヴィスは攻撃を受けた事に驚きつつ、腹部を押さえながら後ずさった。

 

「………確かにその力のスペックは高いよ。並の怪人すら倒せる力だ、それは認める。しかし、それだけでなんとかなる程戦いの世界は甘くない。その場の感情だけでそいつを奪ったんだとしたら………戦う覚悟を持たない限り、いつか死ぬぞ」

 

Uは続けて警告を語る。

 

「………うるさい!!」

 

しかし、リヴィスはそれを遮るようにシャドーガンスターを向け、狙撃を行う。だが、Uには尽く銃撃をかわされてしまい………

 

「(………こりゃ分からせないとダメか)」

 

呆れた様子でリヴィスに接近し、鋭いパンチをリヴィスのボディに叩き込んだ。

 

「ぐえっ!?」

 

リヴィスは声を漏らしながら地面に膝を着いた。直後、Uは大きく跳躍すると同時に、リヴィスに向けて蹴りを放つ。

 

「ぐっ!!」

 

リヴィスは両腕でUの蹴りを受け止めようとするが、Uの蹴りが直撃した際に、リヴィスは威力を殺しきれずに吹き飛ばされてしまった。

 

「うわあああああ!!」

 

リヴィスは地面に倒れると同時に、数十メートル程転がった。Uの蹴りの威力に思わず身体が起こせないリヴィス。Uは地面に着地した後………

 

「………覚えておくんだな。この先僕みたいな奴が出てくるかもしれない。その時に対処出来なければ、何も出来ずに死ぬという事を」

 

そう言って近くに転がっていたアタッシュケースを拾う。だがその直後、リヴィスは諦めずに身体を起こそうとしていた。その光景を見たUは………

 

「諦めが悪いね………まあ、その諦めの悪さだけは認めるよ。それは大事な事だからな」

 

諦めの悪さだけは認める様子を見せると、右手をリヴィスに向ける。するとその直後、Uの右手が光り出した。

 

「………シャドーガンスター一式はくれてやる。僕が知りたかったのは怪人と取り憑かれた人間を分離する技術が本当に確立されたかだ。それが分かったなら博士に代わりを作ってもらうだけ。それに拘る意味は無くなるが………僕から君に渡ったという記憶は消させてもらう。覚えられていては不都合だからな」

 

Uはそう言うと、右手の光を放出。リヴィスは光の強さに耐えられず、思わず目を背けてしまったのだった………

 

 

 

………それから少しして、リヴィスはいつの間にか気を失っていたのか、変身が解除された状態で草原の上に寝そべっていた。

 

「ううっ………私は何を………?」

 

リヴィスは頭が混乱する様子を見せていた。しかしその直後、シャドーガンスターが右手に握られていた事から状況を察知しはじめ………

 

「………そうだった。これで怪人を倒したんだっけ………あれ? でもどうしてこれを手に入れたんだっけ………?」

 

怪人を倒した直後の事までは思い出した。しかし、Uからシャドーガンスターと鍵を奪取した記憶だけは綺麗さっぱり忘れてしまっていたのだった………

 

 

 

一方、リヴィスから一部の記憶を消し去った後、Uは1人アタッシュケースを手に、人気の無い草原を歩いていた。

 

「………あの力、あんな女にあげてよかったの?」

 

そんな中、Uに声に向けて声が聞こえた。Uが声のした方に視線を向けると………

 

「君は………確かメイデン………だったか?」

 

そこには金髪で青い目の人形のような見た目の少女、ゴシック=メイデンが立っていた。

 

「………ほら、ちゃんと覚えてる」

 

メイデンは、以前に自身の名前をUが忘れる事は無いと言った事を引き合いに出してきた。

 

「からかうな。それで………何しに来たんだ」

 

Uは呆れ混じりにそう呟き、メイデンの目的を問いかける。

 

「さっき、あの女が未知の姿へと変身して怪人を倒したでしょう? でもあれは元々貴方が持っていたもののはず。それに貴方のあれだけの戦闘能力があれば、あの女以上の強さを発揮出来たというのに」

 

メイデンは話を戻し、何故リヴィスに変身アイテムを譲渡したのかを問いかけてきた。それを聞いたUは………

 

「………別に僕が欲しかったのは変身する力じゃない。怪人と人間を分離する力だ。それが確立されただけ今回の事に意味はあった。それと彼女がもしかしたら強くなれるかもしれない。その期待が少しは持てたからそのままにしたに過ぎない」

 

そう言って、リヴィスに対する僅かな期待がその動機だと語った。

 

「ふーん。私にはそんなのは見えなかったけどね」

 

メイデンはその期待を疑う様子を見せる。しかし、メイデンからリヴィスの話が出た事にUは疑問を感じており………

 

「………それより、なんで彼女との事を君が知ってる? 怪人を目にしたというのに冷静に勝負を見ていたようだし………まさか君が怪人を手引きしたんじゃないだろうな?」

 

メイデンに対し、怪人との関係を問いかけた。メイデンは沈黙していたが、彼女の様子を怪しむUは、その可能性を感じ始めていた。

 

「………どう解釈するかは任せるよ。でも覚えておく事だね。そう遠くない未来に新たな戦士が現れて………怪人と人間を分離させる戦士達を滅ぼす………らしいよ」

 

するとメイデンは、ミリィやリヴィス以外の新たな戦士の登場を示唆する言葉をかけた。

 

「それはどういう意味だ?」

 

Uはその言葉を口にしたメイデンに疑問を問いかける。

 

「時が来たら分かるよ………またね、U」

 

しかし、メイデンはそれ以上を語らないままその場から歩きだし、その場を去ってしまった。彼女の後ろ姿を見ているだけのUは溜息を漏らし………

 

「………多分面倒な事になるな、こりゃ………」

 

この先、面倒な事態が起きる事を察知する様子を見せると共に、懐から無線機を取り出すと、左耳に装備し、ダイヤルを操作する。

 

「………聞こえるか、博士? 僕だ。シャドーガンスターなんだけどさ、盗られちまった」

 

Uはピンクに無線を送り、シャドーガンスターを奪取されてしまった事を語る。

 

「ええっ!? ………折角作ったのに………」

 

ピンクは無線越しに落ち込む声を漏らしていた。

 

「それは悪かったよ………でも、怪人と人間を分離する機能はちゃんと形になってた。それで、図々しい頼みなのは分かってるけど………僕用の変身アイテムを開発してくれないかな、頼む」

 

Uは謝罪しながら、怪人と人間を分離する技術は確かなものであると報告すると共に、自分用の変身アイテムの開発を依頼する。

 

「Uくん用の変身アイテムねぇ………でも確かに、シャドーガンスターには分離機能と、安全装置しか組み込んで無くて、後でアップデートしようかなと思ってたから、この機会に考えてみようかな」

 

それを聞いたピンクは少し考える様子を見せると、U専用の強化アイテム開発に賛同する様子を見せた。

 

「………ああ、頼むよ」

 

それを聞いたUは、ピンクに対して再び依頼の言葉をかけた後、無線を切って、左耳から無線機を外したのだった………

 

 

 

生身でリヴィスを圧倒したUだが、リヴィスへの僅かな期待から、彼女に変身アイテム一式をそのまま譲渡してしまった。しかし、Uの前に再び現れたメイデンは、そう遠くない未来に新たな戦士が現れる事を示唆する。その答えが明らかになるのはもう少し先の話であったのだった………

To Be Continued………




次回予告
リヴィスが変身能力を得てから数日。リヴィスは道中で怪人がミリィと戦闘している光景を目にする。ミリィが変身者だと知らないリヴィスだが、変身後の彼女がかつて自身を助けた人物である事を確信したリヴィスは、ミリィに加勢する形で戦闘に入ったのだった………
次回「モンスターウォーリアーの共闘」
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