ミリィの事が気がかりなリヴィスとメイデンは、その思いを吐露していた。そんな中でリヴィス達の前に現れたアイアン。リヴィス達はアイアンとの戦闘へ突入するのであった………
一方その頃、『漆黒の支配者達(シャドーインベーダーズ)』のアジトにおいて、ミリィはソファーで未だ絶望を隠せない様子だった。Uはそんなミリィの顔を見ており、そんな彼女を見ていたUの元へ、ピンクがやってきた。
「Uくん………頼まれた物が出来たけど………こんなものでいいの?」
ピンクは不安な様子を見せながらとある物を渡してきた。それは中に何もデータが入っていない鍵であり、本当に形だけの物であった。
「問題無い。後は僕が何とかする」
Uはそう言うと、ピンクから鍵を受け取ると、ミリィの目の前にあるソファーに腰かけた。
「………ミリィ、例え何も言わなくていい………ただ、僕の昔話を聞いて欲しい。僕の長い人生で見てきたとある奴の話なんだが………人間じゃない事に苦しんでいたのは………君だけじゃない。とある白髪の男もまた………人間じゃない自分に疑問を覚えて苦悩していたんだ………」
Uはミリィを真正面から立ち直らせる姿勢では無かったが、彼は昔ミリィと同じく自身が人間じゃない事に絶望していた男がいると語った。それを聞いたミリィは最初こそ耳を傾けようともしなかったが、少しして白髪の男というワードに違和感を覚え、Uに視線を向け始めていた。
「その白髪の男は実力こそ申し分無い奴だったが………精神面ではどこか未熟でいつまでも平穏な幸せを掴めない哀れな奴だったんだよ………でも、長い人生と絶え間ない戦いを乗り越えていく中でそいつは悟ったんだ………自分は遺伝子上では人間じゃないけど………それでも心は人間だと思うようになった………らしいよ」
Uは続けて白髪の男の話をした。Uはそれが過去の自身の事を他人事のように語ったものであり、そんな過去話をする自身を心の中で嘲笑していたが………それに対してミリィの中ではUのこの昔話が響いていた。
「それ………Uさんの事じゃないの………?」
そしてミリィはこの時にようやく口を開いた。それを聞いたUは視線を逸らすと………
「どうかな」
そう言ってはぐらかす様子を見せた。それを聞いたミリィはこの期に及んでしらばっくれる彼の様子に思わず首を傾げたが………
「でもさ………自分の身体が人間じゃなかったとしても、ミリィの中には確かな人間の心があるんじゃないかな。僕はそう信じているつもりだよ」
Uはミリィの心は紛れもなく人間であるという事を信じている心の内を明かした。それを聞いたミリィは………
「………うん、そうだね………ねぇ、Uさん………もう少し昔話を聞かせて………?」
少しだけ立ち直り初め、見失っていた自身を取り戻す事を求めるかのように、Uに対し更なる昔話を求めるのであった………
心の底から絶望していたUが語った、今のミリィと同じ境遇を持っていた男の昔話。その話は心の中でミリィが求めている何かに繋がっていたようであり、ミリィは立ち直る事を望み始めるかのように、Uの話を求めたのであった………
To Be Continued………
次回予告
Uは昔話を続ける。自身や自身の妻はまともな人間じゃないという事実は、ミリィにとって自分事のように締め付けるものであった。だがUは、自身が人間だと思えるようになったきっかけを語るのであった………
次回「人間の心を持つ自分」