ミリィに敗れたメルヘン総帥は屈辱を感じつつも撤退を選択する。そしてメイデンはメルヘン総帥の手を借りずにポイズを倒す未来を望んでいる事から、彼女を見逃す選択を取ったのだった………
その後、一旦『漆黒の支配者達(シャドーインベーダーズ)』のアジトへ戻ったミリィ達。その中でも特にメイデンは大広間のソファーに腰掛け、近くの机にミリィ達と共に倒してきたメイデンシリーズの使っていたゼンマイを広げ、それを眺めていた。
「………メイデンでも物思いにふけるんだな」
そんな中、Uが対面のソファーに腰掛ける。
「私が勝とうとポイズが勝とうと、勝者はこれまで脱落してきたメイデンシリーズの頂点に立つ事になる。それにお父様は私を勝者へ仕立て上げた後、何かを企んでいるのは明らか………そりゃ考え事もしたくなるわよ」
メイデンはそう言って、自身が勝者となった末にやってくるであろうメルヘン総帥の企みについて睨みを向ける形で考え事をしていた。
「違いないな」
それを聞いたUは納得するようにそう呟いた。Uがメイデンの様子を何処か微笑ましそうな様子で見ているのを悟ったメイデンは机の上のゼンマイを片付けると………
「………最後の戦いの前に貴方にだけ頼みたい事がある」
メイデンは真剣な表情でUに頼み事をする様子を見せた。
「なんだ? やり残した事なら今聞くぞ?」
Uは冗談を言われる様子でそう呟いた。メイデンは言うべきか悩んだものの、やがて口を開き………
「………この先何が起きても私を信じ続けて欲しい」
その言葉は今後自身を信じて欲しい………というシンプルなものであった。それを聞いたUはそのような言葉がメイデンから出てきた事に驚く様子を見せたが………
「分かった。でもいいのか? 信用するのが僕みたいな奴で」
Uはこれに快く承諾する。だが同時に何故自身にのみそのような依頼をするのか彼には不可解だった。
「貴方だから信じたのよ。まだミリィには最悪酷な話になるし………リヴィスもどこか危なかっしい。出会った時から交流があって、私がどんな行動を取ってもそれに応えてくれる………そんな貴方にしか頼めないの」
しかしメイデンは自身の仲間の中でもUにしかこの事は頼めないと語った。それを聞いたUはフッと笑いを零すと………
「分かった。お前がどんな道を進む事になっても信じる」
そう言って彼はメイデンの頼みを聞き入れた。だがこの選択は後に彼の中で大きく印象に残り………同時に激しい後悔となる事をこの時の彼はまだ知る由も無かった………
ポイズとの最後の対決を目前にしたメイデンは、自身が最も信用し、応えてくれる存在であるUに今後の自身を信じて欲しい依頼をする。メイデンのこの依頼の意図をUが理解するのは少し先の未来の事であった………
To Be Continued………
次回予告
その頃、ポイズは本拠地へと戻っていたが、メルヘン総帥の事を信用出来なくなり、彼の前には姿を表さなかった。それと同時に、彼女はメルヘン総帥の部屋に置かれていた新たな鍵に目を向けるのだった………
次回「更なるリスクの鍵」