鉱石と破壊の戦士達〜鍵の戦士達〜   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
普通の生活を送っていたリヴィスに対し甘い囁きをする事で彼女の身体を乗っ取るマテリアルビーストと呼ばれる怪人達。しかし、そんな彼女を助けたのは、変身する力を持った謎の少女であったのだった………


第2話 謎同士の2人

それからしばらく経ち、少女は変身した状態のまま長距離を走り続けた。

 

「………ここまで来ればもういいかな」

 

少女はそう言ってベルト上部から鍵を取り外した。するとベルトと共に鎧が消え、元の可憐な少女の姿に戻った。

 

「………へぇ。そういう仕組みか」

 

しかしその直後、少女についての事を語るような声が聞こえた。

 

「え………!?」

 

少女は驚いた様子を見せながら周囲を見回す。すると、先程少女を見ていた白髪の男が近くの木から飛び降りてきた。

 

「………見てたの?」

 

少女は男に対して、自身が変身を解除した光景を見たかを問いかける。

 

「ああ。その前の顛末もね」

 

男はその前から彼女の事を見ていたと語る。それを聞いた少女は少し考える様子を見せた後に身構える。

 

「待て! ………僕は敵じゃない」

 

すると男は両手を挙げ、敵意が無い様子を見せる。それにしてはやけに冷静ではあったが。

 

「信用出来ないよ………」

 

流石に少女の方も困惑し、信用出来ない様子を見せる。

 

「………だよね、悪かった」

 

男は流石に信用されないと理解したのか、素直に頭を下げた。

 

「でも1つ信じてほしい。僕はさっきの怪人について知りたくて動いている。それで1人、仲良くなれたかもしれない子を亡くす事になったから………」

 

だが男は深刻な様子でそう呟いた。それを聞いた少女は………

 

「………貴方にも何か暗い過去がある事だけは理解したよ」

 

そう言って、男の過去に何かあった事を察知する様子を見せる。そして、彼の前に立つと………

 

「………貴方に話すよ。私が知る限りの怪人についての情報を………」

 

彼に対して、自身の知り得る情報を語ると言い放つのだった………

 

 

 

それから少しして、2人は近くの木陰に座り、話し合いを始めた。

 

「………私はあの怪人をマテリアルビーストって呼んでるの」

 

少女曰く、怪人の名前をマテリアルビーストと呼んでいる事を語る。

 

「マテリアルビースト………? なんでそう呼ぶんだ?」

 

男は名付け由来を問いかける。

 

「怪人は人間に取り憑くんだけど………その前はマテリアルという石のような形の姿をしているの。そしてビーストは獣の意味を持つって聞いたから………マテリアルビースト」

 

少女が由来を語った事で、男はその理由に頷く様子を見せた。

 

「あー、だからマテリアルビーストって訳だ。しかし、奴等が取り憑いてまでやりたい事はなんだ?」

 

男は怪人側の目的について疑問を感じる様子を見せる。

 

「それは分からない………というか、そういうのはバラバラと言っていいかも。人間に取り憑くまではどの怪人にも共通した目的だけど、それ以降は別。自分の野望を果たす為にしか動いていないのかも………」

 

少女も目的についてまではよくわかっていないが、行動原理は途中まで同じである事を語った。

 

「まあ、分からん事を議論しても仕方ないか」

 

男は分からない事を語り合っても時間の無駄と考えたのか、この話を早々に打ち切った。

 

「それとマテリアルビーストだけど、普通の武器で攻撃すると人間側にもダメージが行くみたいなんだよね………」

 

少女は続けて、普通の武器で攻撃してしまうと、取り憑かれた人間側にもダメージが行く事も語った。

 

「それは知ってる………亡くなった子の時に知った」

 

男は俯いた様子を見せながらそう呟いた。どうやらこれについては知っていたらしい。

 

「よく倒せたね………普通の人間にはとても倒せないのに………」

 

少女は、男が怪人を倒す光景を目の当たりにした事へ驚きの表情を浮かべた。

 

「………色々運が傾いたんでな」

 

男は偶然であるかのようにそう呟いた。

 

「運でどうにか出来る相手でもない気がするんだけどなぁ………」

 

少女は男の話がにわかには信じられない様子を見せていた………だがその直後、また何者かによる足音が聞こえた。

 

「………待て。誰か来る」

 

男はそれを聞くなり話を止めて来た。少女は少し首を傾げていたが、足音の方を見ると、そこには怪人の姿があった。

 

「マテリアルビースト………!」

 

少女は驚く様子を見せる。一方で、男の方は冷静な様子で怪人を見ていた。

 

「放っておいたら大変な事になる………!」

 

少女はそう言うと、身体から光を放出させると共にベルトを出現させ、マントのアクリルが付いた鍵をベルト上部にセットする。

 

『ヒーロー!』

 

ベルト音声と共に、少女の身体を白い光が覆い始める。少女はマントをかき上げるかのように右腕を上げながら真横に伸ばし………

 

「変身!」

 

そう言って左手で鍵を回した。

 

『アーマーオン!! ………ジャスティスウォーリアー! ヒーロイック!!』

 

これによりベルトの変身音と共に光の鎧が形成。彼女の顔や身体を全て覆い隠す戦士の姿へと変化したのだった………

 

 

 

変身する力を持った少女に接触する白髪の男。互いに名を知らない関係ながら、怪人という共通のキーワードを持つ2人は情報を共有していたが、そんな2人の前に新たな怪人が出現する。果たして、少女は怪人を倒せるのか………?

To Be Continued………




次回予告
少女は変身後のパワーで攻撃を行うも、相手の身体の硬さに苦戦を強いられる。そんな中、男は突如として加勢。その男が持つパワーは、常人の域を遥かに超えるものであった………
次回「常人離れの白髪男」
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