ブラックとの実力差に意気消沈するミリィ。しかし、ブラックはミリィへ可能性を感じる様子を見せていた。彼女の持つ根拠についてはUすら理解の及ばないものであったが、ミリィは自身の覚醒について考え始めるのであった………
ミリィとブラックの対決から2日経ち、Uは森の中を歩いていた。
「………怪人はそう簡単に出現しないわな」
Uはブラックからの命令で、怪人の捜索を1人で行っていた。
「ミリィちゃんはリーダーと戦ってからずっと自分の成長を求めるように特訓しているし………果たしてこれはいい傾向と言っていいのだろうか………」
Uはミリィの傾向に首を傾げながら捜索を行っていた………だがその次の瞬間、Uに向かって近づいてくる足音が聞こえた。Uは近くの木から足音の主が出現したのを目にすると溜息をつき………
「全く………しつこいな、メイデン」
そこに立っていた人物、メイデンに向けてそう呟いた。
「私が貴方と戦いたい事は承知のはずよ?」
メイデンはそう言うと、メルヘンドライバーを取り出し、腰に装着する。
「そこまで来ると最早異常だよ。これまで戦ってきた中でも上位に来るレベルの執着さだ。いったい何が君をそうさせているのだか………」
Uは呆れ混じりにそう言葉を返し、インベーダードライバーを取り出し、腰に装着する。Uはメイデンからどんな開き直りの言葉が来るかを待っていたが、メイデンは少しの間口を閉じると………
「………そうね、異常かもしれない。私にはそうする事でしか生きる意味を見い出せないのかもね………それもU、真っ黒な何かを抱える貴方だからこそ私は今生きる意味を見い出せているのかもしれない………」
そう言って、自身の心情を吐露する様子を見せた。真面目な答えが返ってきた事にUは驚きを隠せない様子だった。
「………なに心動かされているのよ。私なんかただの人形、運良くお気に入りになっているだけの動く屍………貴方に殺されるか貴方を殺すか………それだけが私の求めるものなのよ………」
メイデンはUに対して自嘲混じりにそう言うと、ゼンマイを取り出し、ベルト左部にセットする。
『アリス!』
メイデンが装着するベルトの電子音が鳴る中、Uは自分の頭を軽く叩くと………
「………駄目だな、悠久の時を生きていても結局涙脆い話は苦手だ。うっかり同情してしまう」
そう言って、ビームソードのアクリルが付いた鍵をベルト右部にセットする。
『ビームソード!』
互いのベルトから待機音が鳴る中、2人は身構え………
「「………変身」」
Uは鍵を捻り、メイデンはゼンマイを回した。
『ホワイトソードインベーダー! ソードマン!!』
『ドリームレジェンド! アリスヒストリー!!』
これにより互いに鎧が生成・装着され、2人は同タイミングで変身を完了させた。そして、2人は同じタイミングで相手に向けて走り出したのであった………
Uとメイデンの幾度に渡る戦いで、メイデンの事を億劫に感じていたUだったが、メイデンの心情を知る事となり、思わず心が動かされ始めていた。そしてこのメイデンの心情が、Uの中でのメイデンへの認識を改めるきっかけとなり始めていたのであった………
To Be Continued………
次回予告
メイデンの心情が頭の中に残り、思うように戦えない様子を見せるU。そんな彼に疑問を抱くメイデンだったが、Uはメイデンと戦う意味を完全に失っており、同時に彼女が感じていたUの真っ黒な何かについて、その答えを語るのだった………
次回「動かされる心」