ジュノが変身したメルヘンの力は、幻影を操る力であった。ミリィは幻影によって心を抉られてしまい、U達は撤退を余儀無くされる事となったのだった………
『漆黒の支配者達(シャドーインベーダーズ)』のアジトへ戻ったミリィ達だが、ミリィはすすり泣く声を漏らしながら、アジト内に設置されたソファで泣いていた。
「………そう、それは酷な話ね………」
その様子をUとブルーの2人が見ていた。
「普通誰だってああなる。あの幻影を初見で見て倒す覚悟が決まる奴は頭のネジが外れてる」
Uはそう言って、ミリィに同情する様子を見せていた。だが、その言葉を聞いたミリィは………
「………じゃあUさんは頭のネジが外れてるの………!? あの時見えた人はUさんにとって大事な人なんでしょう………!? ならなんで倒そうなんて真似ができたの………!?」
そう言って、Uが幻影とはいえ自身の妻の姿をした相手を容赦なく倒したのを目にし、疑問を抱く様子を見せた。
「………そうだな。僕の頭のネジは常人の域を逸脱している。それは否定しようがないよ。でも、それ以上に信じてる事がある。僕の大事な人は………あんな幻影として化けて出るような相手じゃないし………本物の彼女とはこうやって離れていても繋がっていて………一目見ればすぐ分かる程の間柄だ。それに本物なら………僕は彼女を殴れない。反射的にはできるけど、そんなの稀な話だ………まあ、あのジュノってメイデンは殺すに限る。僕の大事な人を愚弄する真似は万死に値するからね」
Uは自身の頭のネジがイかれている事を認めつつも、それ以上に本物と偽物を見分ける信念を抱いていた。それを聞いたミリィは、Uと彼の妻に当たる人物の深い絆を感じ………
「………私にはできなかった………Uさんみたいに信じられる根拠が無かったから………」
ミリィは自分の信じる心の弱さに苦しむ様子を見せた。
「………君の中で微かにリヴィスを気遣う心があったのは間違いない。だが、今の君は同時に中途半端なんだ。リヴィスを殺したいのか………取り憑かれるだけの欲望から解放したいのか………それをハッキリとさせる必要がある」
Uはミリィの心を見透かす様子を見せる。
「………でも、リヴィスさんを救うなんてどうやって………?」
ミリィはリヴィスを救う術など分からないと言わんばかりの様子を見せていた。
「荒療治なやり方だと、シャドーガンスターを破壊する事だが………そんな事しても多分心の方は救われない………真に彼女を救いたいなら………君自身が彼女と向き合う必要がある………」
Uはそう言って、根本の解決にはミリィがリヴィスと向き合う必要がある事を指摘する。Uはミリィの頭を優しく叩くと………
「………結果がどうとかそんな事は一旦忘れてまず向き合え。動かなきゃ何も始まらない」
結果よりも先に動く事の大切さを説いてその場を離れた。それと入れ違いでピンクがやってきた。彼女はUの満足気な表情に首を傾げていたが………
「あっ、ミリィちゃん! さっき新しい鍵を作ってみたんだけどこれどうかな?」
ミリィに対して新たに作成した鍵を手渡す。
「形は面白そうだけど………力は全く感じないかな………」
ミリィにはその鍵がただの鍵にしか見えない様子だった。それを聞いたピンクは一瞬落胆するが………
「でも、ありがとう。元気が出てきた」
自身の心を立ち直らせるきっかけの1つにはなったとして、ピンクに感謝の言葉をかけるのだった………
リヴィスの事で心に傷を負ったミリィだったが、Uの中にある覚悟と、リヴィスを救う事を望む本心を口にしたミリィ。覚悟を決めたミリィはこの先どのような道を進むのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
しばらくして、再びメイデンの捜索を行うミリィ達。そんな彼女達の前に再びジュノが出現。だが、ミリィの目は覚悟が決まっていたのであった………
次回「覚悟の変身」