森を捜索するミリィは、その道中でリヴィスと再会する。リヴィスは、ミリィが先日助けてくれた恩人だとは気付かないまま別れる事となり、ミリィはリヴィスには正体をバレないようにと警戒する様子を見せたのだった………
その頃、Uはどこかも分からぬ場所にポツンと立った家の地下へと入った。家の中に入ると、ハイテクな機械が幾つも置いてある大広間があり、Uは大広間にある扉の1つ、『ピンクボンバールーム』と書いてあるプレートが付いた部屋の扉をノックする。
「入るぞ」
Uはそう言って扉を開ける。部屋の中は様々な物で散らかっており、1人の白衣を着た女性………ピンクボンバーの名を持つ人物が大きな机の前に立っていた。
「………博士。さっき無線で話した例の鍵だ」
Uは、ピンクの真横に立つと、先程ミリィから借りた鍵を机の上に置いた。
「ありがとうUくん。しかし、こんなものをよく手に入れたね………?」
ピンクはUが手に入れた鍵の入手経路に首を傾げていた。
「ああ。さっき無線で話した女の子………ミリィちゃんから鍵を貸してもらった。コイツがあの子の変身と同時に、怪人と人間を分離する力を実現させているらしい。にわかには信じ難いが目の前で見せてもらったから信憑性は問題ないだろう」
Uはそう言って、ミリィから借りた事をピンクに話した。
「成程ね………ああ、そういえばこの鍵の素材って確か怪人のここが変化した姿だって言ってたっけ………?」
ピンクはそう言うと、近くのテーブルに置いてあるとある物を指差す。それは怪人の死体であり、彼女は死体の中にある鉱石のような物を指差していた。
「………それ、確かミリィちゃんはマテリアルとか言ってたかな。怪人の本体みたいなものらしい」
Uは怪人のマテリアルについてそう呟いた。それを聞いたピンクは………
「つまり私の考察は近かった訳ね………このマテリアルという物は怪人が人間を自分の物にする為に必要な、文字通りのキーになる………怪人を力づくで分離するのは元の人間とこのマテリアルが繋がっているから不可能だけど、この鍵が持つ力の何かが、人間と怪人を分離させる事を可能にしている………」
そう言って、途中から独り言のようにブツブツと喋り続けていた。
「………あーあ、博士が独り言モードに入ってしまったか」
それを見たUは、ピンクが独り言を呟き続ける光景を前にそう呟いた。
「………ちょっと外の空気を吸ってくるよ」
Uはそう言うと、ピンクの部屋の壁にかかっていた白い帽子を手にして部屋を出た。しかし、ピンクはそれに気付く事も無いまま別の机に腰掛けると………
「………もし、この鍵の謎が解ければ私達にも怪人の分離が可能になる………Uくんの心も少しは晴れるかな」
ピンクはそう言うと、近くの機械のリーダーに、Uから受け取った鍵を乗せると、パソコンから解析作業へと移り始めるのだった………
そして外に出たUは1人、建物の近くで座り込みながら、先程手にした白い目に
「………運命は時に残酷だ。もしミリィちゃんに会うのが先だったら………君も救えたのかな………」
Uは帽子を目にしながらそう呟いた。現在彼が見せていたのはこれまでに見せなかったものであった。だがその直後、Uは何かの気配を察する様子を見せた。
「(………! なんだ、この異質な空気は………?)」
Uは驚きを隠せない様子を見せた。Uが周囲を見回すと、左の方から金髪かつ青い目の人形のような見た目をした少女が歩いてきていた。
「(女の子………? なんか人形みたいな見た目だな………)」
Uは少女の見た目に驚く様子を見せる。その直後、少女の方もUに気付く様子を見せると、彼の雰囲気の異質さを感じ取る様子を見せ、Uの前に立った。
「………何か用か?」
少女が自身の方へ来るとは思っていなかったのか、驚く様子を見せた。
「いえ………ただ気になったのよ。貴方の異質な雰囲気に………」
少女はUの雰囲気が気になった事を語る。それを聞いたUは………
「………奇遇だな、僕もだよ」
不思議とそのような返事をするのだった………
ミリィから借りた鍵は、Uからピンクボンバーなる女性へと渡る事となった。そしてUの前に現れた謎の少女。この出会いが後に大きな未来へと動く事を、この時のUはまだ知らなかったのだった………
To Be Continued………
次回予告
人形のような見た目をした少女は、常人には理解出来ない雰囲気と思考を持つUに興味を抱き始める。それと同時にUも話の中で、少女が何かが欠けた人物である事を察知するのだった………
次回「人形のような欠け」