ポイズに実質的に敗れてしまったメイデンは、周りに八つ当たりする程に焦燥する様子を見せていた。しかし、メイデンの様子にミリィが意を唱えた事で、2人は勝負をする事となった………
外へ出た2人はそれぞれベルトを装着しており、直後、ミリィは上部に円状の蓋が付いた鍵を取り出し、そのまま鍵上部の円状の蓋を回す。
『ヒーロー! オーセンティケーション!!』
ミリィが鍵を起動させ、ベルト上部にセットすると同時に、メイデンもゼンマイをセットする。
『ジャスティング!』
『アリス!』
両者のベルトから待機音が鳴る中、互いに身構え………
「「変身………!」」
ミリィは鍵を、メイデンはゼンマイを回した。
『アーマーオン!! ………フォーティチュードウォーリアー! ジャスティング!!』
『ドリームレジェンド! アリスヒストリー!!』
両者がそれぞれ鎧を身に纏う形で変身し、メイデンは素早い動きでミリィへ接近する。だが、ミリィはそれ以上に素早い動きで彼女の背後へ回り、右手にジャスティングブレードを装備し、彼女の身体を切り付けた。
「うあっ!?」
メイデンは苦痛による声を漏らす。すぐさま反撃しようとするが、ミリィのスピードにはついていけずに翻弄されていた。
「すばしっこい………! ならこれで!!」
メイデンはその素早さに舌を鳴らすと、別のゼンマイを取り出し、それをセット。すぐさまゼンマイを回した。
『マジックタイムレジェンド! シンデレラヒストリー!!』
メイデンはシンデレラヒストリーへ姿を変えると、素早い動きでミリィへ着いていく。だが、ミリィは恐ろしい程に冷静であり、彼女が振るった斬撃は全て的確な一撃であり、メイデンは一方的にダメージを受けていた。それと同時に『漆黒の支配者達(シャドーインベーダーズ)』のアジトからUとピンクが顔を出すが、2人はミリィのワンサイド状況に驚いていた。
「………メイデンちゃん、多分今のまま戦ってもメイデンちゃんはあの人に勝てないよ………私にも」
ミリィはメイデンに対し現実を語った。それを聞いたメイデンは苛立つ声を漏らしたが、少しして、ミリィの左腕が震えているのを目にした。
「ミリィ………」
それを目にしたメイデンは、顔の鎧の下でミリィが苦い表情をしながら、必死に自身へ怒りをぶつけている事が嫌でも想像出来た。
「………メイデンちゃんの気持ちは分かる。でも、強くなるって事は強化アイテムを得るだけじゃない………心も強くならなきゃならないんだよ………! 私がジュノって子を倒せたのも………強くなる為の覚悟を決められたから………だから、この力が手に入ったんだよ………!」
ミリィは自身の経験を元に、メイデンに対して強くなる事の意義を説いた。それを聞いたメイデンはハッとした様子を見せると共に、メルヘンドライバーからゼンマイを抜き取り、変身を解除した。ミリィも鍵を抜き取って変身を解除。メイデンは俯く様子を見せると共に………
「………悪かったわ、八つ当たりなんかして………」
そう言ってミリィに謝罪した。それを聞いたミリィは、メイデンが分かってくれた事を察知し、漸く微笑みを見せ、その様子を密かに見ていたU達も、2人が和解した事に微笑む様子を見せたのであった………
ミリィとメイデンの喧嘩は、ミリィの一方的な勝負に終わったが、メイデンはミリィから、強くなる事の意義を教えられた。この戦いと対話により、ミリィとメイデンの小さな喧嘩は、結果として和解へ至ったのであった………
To Be Continued………
次回予告
ミリィ達の和解する現場を目にし、ピンクは強化フォームを作る事は出来ずとも、彼女の力になれるような装備の開発に尽力する覚悟を決めた。一方、Uはミリィの願いを叶えるべく、とある覚悟を決めるのであった………
次回「少女の願いを叶える力」