転生したら蛇だった件   作:朝昼晩昼夜逆転

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ハクロウはどれだけ強さ盛っても良いと思う

 リムルの街に住み始めて、早くも3週間の時が流れた。

 

 ミリムはすぐにリムルと打ち解け、出会ったその日のうちに親友になっていた。

 

 関係性は概ね原作通りで、結構安心した。

 

 まあ、原作と違う箇所もあるけど、そこまで影響はないと思う。

 

 その原作との相違点は、ミリムとシュナの関係だ。

 

 この世界のミリムは……

 

「どーだ!ワタシのケーキは?美味いだろう!?」

 

「ええ、本当に美味しいです。しかし、ワタシのケーキだって負けてませんよね」

 

「うむ。確かに美味い!!!」

 

 シュナと料理友達になっていた。

 

 ミリムはその時1番食べたいものを食べるために自分で料理もするからな。

 

 長年研鑽を続けたその腕は、世界トップクラスだ。

 

 そのトップクラスにシュナは対抗出来るということは、やはりシュナは料理の天才ということだろう。

 

 まあ、そんなこんなでミリムはこの街に受け入れられている。

 

 ちなみにボクはと言うと……

 

「それでは、また一手、お相手願う」

 

 ハクロウとともに再び修行広場にやって来た。

 

 あの手合わせ以降、ボクはハクロウの修行相手になっている。

 

 これ以上技術磨いてどうすんだと思ったけど、ハクロウ曰く、

 

「教える立場の者が研鑽を続けなければ、弟子に面目が立たない」

 

 らしい。

 

 というわけで、ハクロウと向かい合って木刀を構えた。

 

 ボクの刀術は我流だけど、数千年研鑽を続けているため達人の域を遥かに超えている。

 

 だからこそ、ハクロウの修行相手になれる。

 

 この修行では、スキルや魔法、なんなら魔素の操作すら禁止している。

 

 そのため試されるのは純粋な技術力のみだ。

 

 ちなみにボクは、ハンデとして身体能力もハクロウと同等まで落としていたりする。

 

「では、胸をお借りしますじゃ」

 

 ハクロウはそう言うと、音速すら変えた速さでボクに接近した。

 

 これで魔素使ってないって嘘だろと言いたくもなるが、本当に使っていない。

 

 まあ、それでも対処は出来るのだけど。

 

 ハクロウの剣撃を難なく受け流し、ハクロウの体勢を崩す。

 

 その隙をついてハクロウに斬りかかる。

 

 ハクロウはそれをギリギリで避け、一旦距離を取ってから体勢を立て直すと共に再度ボクに斬りかかる。

 

 迎え打とうと木刀遠横薙ぎに斬り払うと、ハクロウはそれを身を屈めることで避け、その大勢のままボクの足を斬り払う。

 

 真剣ではないから実際には斬れないけど、今の身体能力では耐えられない衝撃が走り、少しよろめいてしまった。

 

 その隙をハクロウが見逃すはずがなく、ハクロウの奥義が繰り出された。

 

「『黒百合・百咲(ももざき)』」

 

 100の連撃がボクに迫る。

 

 なんとか体勢を立て直しながら受け流し続け、連撃が終わると共に駆け出し、ハクロウの首筋に木刀の切っ先をつける。

 

「降参ですじゃ」

 

「大分強くなったな」

 

 素直に驚きである。

 

 『黒百合・百咲』は、正直焦った。

 

 3撃ほど掠ってしまったほどだ。

 

 正直今のハクロウはかなり強い。

 

 具体的に言えば下位の覚醒魔王に勝てるレベルだ。

 

 そもそも原作ではハクロウは『八重桜・八華閃』までしか使えなかったはずだ。

 

 それなのに、なぜかオリジナルの技として『黒百合・百咲』を使える様になってしまった。

 

 『朧流』の百連撃といえば、『朧・百花繚乱』だけど、どうやらそれは祖父である白夜に見せてもらったことがない様でオリジナルとして開発していた。

 

 ……いや、おかしいだろ!!!!!

 

 なんで魔王種ですらない鬼人が覚醒魔王に匹敵してんの!?

 

 おかしいよリムル陣営!!!!!

 

 人材豊富すぎだろ!!!

 

 いや、まあ主人公陣営が強いのは良いことなのだが、それはそれとして1つ問題がある。

 

 それは、このハクロウの強さであればファルムス王国の先遣隊に対処できてしまう可能性があることだ。

 

 このままではリムルの覚醒が無くなる?

 

 そう思ったけど、いくらハクロウでも流石に死人ゼロは無理だな。

 

 主要キャラたちは生き残るかもしれないけど、被害は出るだろう。

 

 リムルならきっとそいつらを蘇生するために覚醒する。

 

 きっと……大丈夫!!!

 

 大丈夫!!!!!

 

 よし、言い訳終わり!

 

「それじゃ、続きをやろうか」

 

 木刀を向け合い、再度切り結ぶ。

 

 原作を壊すのは気が引けるけど……それはそれとしてハクロウの行き着く剣の頂を見てみたくなった。

 

 それもまた、ボクがハクロウを強くする理由だった。

 

 まあ、原作どうこうは、ボクという最古の魔王がいる時点で大分壊れてそうだけど……気にしたら負けだよね!!!

 

 こうして、ハクロウが弟子に稽古をつけに行くまでの間、ボクは何度もハクロウと手合わせをした。

 

 

 

 手合わせが終わると、風呂を浴びてから借りている部屋に戻った。

 

 部屋にはすでにミリムがいて、リムルから貰ったのであろう漫画を読んでいた。

 

「よ、ミリム。今日は楽しかった?」

 

「うむ!今日はな、みんなと釣りをしたのだ!!!大物が釣れたのだぞ!!!」

 

「おお、楽しそうだね」

 

「明日はフィアラも一緒に行くのだ!!!」

 

 ミリムがボクを本名で呼ぶが、ここには防音の結界を張っているため誰にも聞かれない。

 

「そうだね、ずっと修行は疲れるし、明日は遊ぼうか」

 

「うむ」

 

「そういえば、ミリムは気づいた?今日、ユーラザニアからここに向かってフォビオが出発したよ?」

 

「うむ、気づいたのだ!!!随分遅い出発なのだな!!!」

 

「ま、いろいろ手続きとかあるんだろ?大国は大変だね」

 

「うむ、確かに大変そうなのだ」

 

「……ミリムも大分広い領土持ってるけどね」

 

「ワタシは全部配下に任せているから問題ないのだ!!!」

 

「そっか」

 

「うむ」

 

「……あ、そうだ。もしフォビオがこの街で何かやらかしても、一応見てみぬふりしてくれないか?」

 

「何でなのだ?」

 

「そうすれば、フォビオとリムルの交渉は確実に破綻するからね。フォビオには役割があるんだ。不快感を味わったままこの街から出てほしい」

 

「なるほど、フィアラに何か考えがあるのだな?」

 

「うん。クレイマンがらみでちょっとね」

 

 

 




今作のフォビオちょっと不憫な役回りをさせます。フォビオファンの方々ごめんなさい!
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