転生したら蛇だった件   作:朝昼晩昼夜逆転

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宴への招待

〈リムルside〉

 

 ヴェルドラを復活させた翌日、俺はブルムンド王国のギルドマスターのフューズくん、武装国家ドワルゴンの国王ガゼル・ドワルゴ、獣王国ユーラザニアの三獣士の2人、ファルムス王国のヨウム、そしてエレンの父だという魔導王朝サリオンの大公爵エラルド・グリムワルト達と会談をしていた。

 

 会談が始まる前に、ヴェルドラの復活に全員が驚いたりと一悶着あったものの、とりあえず会談は無事に開かれた。

 

 俺は、まず最初にことの経緯を説明した。

 

 その後、ガゼル王のアドバイスからファルムス軍の消滅はヴェルドラの復活によるものとすることになり、そして俺はそのヴェルドラと対等に交渉できる唯一の存在である……という筋書きに決まった。

 

 ヴェルドラも快く了承してくれた。

 

 元々、俺の業を共に背負うと決めてくれていたらしい。

 

 俺には勿体無いぐらい良い盟友である。

 

 そして、次にファルムス王国の処遇についてだが、確定事項として、ファルムス王国は滅ぼすことに決めていた。

 

 滅ぼすとは言っても、それは事実上ファルムス王国の名が地図から消えるだけで、国そのものは残す。

 

 簡単にいえば、反乱だ。

 

 ファルムス王国で内乱を起こし、ヨウムを王に据える。

 

 ガゼル王がヨウムを威圧し、ヨウムの覚悟を問うたりしたが、ヨウムはみごとにガゼルに認められることができた。

 

 あとは、エラルドが俺に自身の在り方について尋ねてきたが、答えは決まっている。

 

 俺は、俺が望むままに暮らしやすい世界を創る。

 

 みんなが笑って過ごせる豊かな国を創ってみせる。

 

 簡単にいかないことは十分に理解している。

 

 だからこその力だ。

 

 力なき理想は戯言で、理想なき力は空虚だ。

 

 故に、俺は、力を持って理想を実現する。

 

 もう二度と、失いたくないから。

 

 エラルドは、どうやら俺の回答に満足したらしく、魔国(テンペスト)と魔導王朝サリオンの間で国交樹立が決定した。

 

 そんな時だった。

 

 突如空間が歪み、小さな精霊が出現した。

 

 その精霊は俺が知っている奴で……

 

「話は聞かせてもらったー!!!魔国は、滅亡する!!!」

 

 精霊……ラミリスは、いきなりそう叫んだ。

 

「「「なっ!なんだってーーー!?」」」

 

 理解の追いつかない事態に俺と他数人が驚くと

 

「リムル様、このふざけた羽虫……どういたしましょう?」

 

 ディアブロがラミリスの羽を掴み、聞いてきた。

 

「いや、それ……魔お……」

 

 一応魔王だし、放す様に言おうとした次の瞬間。

 

「ま、流石に滅亡は冗談だけどねー」

 

 ディアブロに羽を掴まれていたはずのラミリスは、俺の頭の上に座りながら、笑ってそう言った。

 

「いつの間に?」

 

 ディアブロも驚いている。

 

 ……本当にいつの間に抜け出したんだ?

 

 教えてください『智慧乃王(ラファエル)』先生!!!

 

〈解、不明です。個体名・ラミリスの動きを感知できませんでした〉

 

 なんだって!?!?!?

 

 『智慧乃王』でさえ感知できないって……何が起こってるんだ?

 

 いや、とりあえず今は……

 

「滅亡は、冗談として……一体なんの用でここに来たんだ?」

 

「ふっふっふっ……アンタに招待状を持って来てやったのよさ!!!」

 

「招待状?」

 

「そう!魔王達による魔王達のための宴……『魔王達の宴(ワルプルギス)』への招待状なのよさ!!!」

 

「『魔王達の宴』……ですと?……となると、この精霊は魔王の使いですか?」

 

 エラルドが驚愕の表情を浮かべ、狼狽えながらそう言うと、

 

「アタシは魔王の使いじゃなくて魔王本人なのよさ」

 

 突如、重圧が場を支配した。

 

 その重圧はラミリスから放たれており……

 

「アタシは比較的温厚だからある程度の無礼は許すけど、ギィとかだったら即殺されてるのよさ。注意しとくのよさ」

 

 ヤバい……ヤバいヤバい!!!

 

 え?ラミリスってこんな重圧放つの?

 

 めっちゃ怖いんだけど?

 

 仮にも真なる魔王に覚醒している俺が恐怖するレベルってどんだけだよ!!!

 

 いつの間にかいたベレッタもアワアワしてるし、なんならヨウムは気絶してる……。

 

「『魔王達の宴』か……厄介なことになったなリムルよ」

 

 ガゼル王も額に冷や汗をかいている。

 

「えっと……『魔王達の宴』って……何?」

 

 マジで何?

 

「スゥー、そこからか。良いか、『魔王達の宴』とは、現在11柱存在する魔王達が集まって行う会議の様なものだ。確か、天魔大戦の予兆とも言われているな」

 

「……そんな会議に何で俺が?」

 

「アンタ、魔王名乗ったんでしょ?そこで、我ら最古の魔王4人の連名にて、アンタが魔王に相応しいかどうか見極める場を用意したってワケ」

 

「なるほど……」

 

「まあ、それは建前で、いつまでもクレイマンと睨めっこされるのも面倒だから、さっさと本人達で決着着けて欲しいのよさ。殺し合いでもなんでも良いから」

 

「そうか……そうか」

 

 最初は混乱した。

 

 だけど、これはチャンスだ。

 

 この機にクレイマンも潰し、俺も名実共に魔王になれる……絶好の機会!!!

 

「分かった。その招待を受けよう」

 

「はい、じゃあこの招待状に日時とか書いてあるから読んどいて」

 

「ああ、ありがとう」

 

 

 

 その後も会談は続き、色々と話がまとまったところで宴会となった。

 

 その宴会の中でベロンベロンに酔ったラミリスから他の魔王達のことを聞き出すことに成功した。

 

 現在の魔王は、

 

 『暗黒皇帝(ロード・オブ・ダークネス)』ギィ・クリムゾン

 

 『破壊の暴君(デストロイ)』ミリム・ナーヴァ

 

 『迷宮精霊(ラビリンス)』ラミリス

 

 『根源恐怖(オリジン・テラー)』フィアラ

 

 『大地の怒り(アースクエイク)』ダグリュール

 

 『眠れる支配者(スリーピング・ルーラー)』ディーノ

 

 『鮮血の覇王(ブラッディーロード)』ロイ・ヴァレンタイン

 

 『白金の剣士(プラチナムセイバー)』レオン・クロムウェル

 

 『獅子王(ビーストマスター)』カリオン

 

 『天空女王(スカイ・クイーン)』フレイ

 

 『人形傀儡師(マリオネットマスター)』クレイマン

 

 の計11名がいるらしい。

 

 ラミリス曰く、魔王の強さは最古の魔王であるギィ、ミリム、ラミリス、フィアラの4人が突出して強いらしく、次点がディーノとダグリュール、レオンの3名で、そして後の4人は覚醒していないらしく、この4人相手なら俺なら余裕で勝てるらしい。

 

 ギィ、ラミリス、ミリム、フィアラ、ディーノ、ダグリュール、レオンには負けるらしいけど……。

 

 まあ、ラミリス主観では、俺の強さは魔王の中で中堅あたりと考えて良いだろう。

 

 レオンより弱いと言われたのは流石にちょっとイラッとしたけど……まあ、『泣き虫レオン』というラミリス命名のあだ名も知れたし、とりあえずいいや。

 

 待っていろよクレイマン!!!

 

 次の『魔王達の宴』の開催日がお前の命日だ!

 

 

 

 

 ラミリスが漫画に興味を持ち、いつの間にかヴェルドラのことを師匠呼びしていたのは、また別の話である。




魔王達とリムルの強さ関係は、まあ、魔王化直後のリムルはこの辺りかなと思い、こんな感じになりました。最古の魔王の4人は頭おかしいのかってぐらい強化入ってるし、ダグリュールは破壊に特化したトンデモ能力持ってるし、ディーノは、フィアラの配下との稽古で負けないために現在特訓してるので大分強化が入っており、レオンは『純潔乃王(メタトロン)』の性能がおかしいし……っていう感じでまだリムルは上位の魔王達には勝てないかなと……まあ、レオン相手ならワンチャンあるかもしれませんが。
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