「全く、起きたと思ったら気絶して……びっくりしたのだぞ?」
「……すいません」
気絶から回復したボクは、今ギィの城の中を歩いている。
どうやらあの戦いの後気絶したボクをギィが自身の居城にまで運んでくれたらしい。
ミリムを助けるのに役立ったからだろうか?
役立ってなかったら絶対そのまま放置されてたと確信している。
歩いている途中、ヴェルザードとも会った。
どうやらヴェルザードはギィに置いて行かれてしまったらしく、戦いに参加できたボクに対して嫉妬していた。
ヴェルザードはギィの隣に立っていたいと言う設定だったはず。
そりゃ妬むわ。
というか、やっぱりギィにとってヴェルザードは守る対象なのかね?
正直分からないけど、敵対するまで関係が拗れる前に手は打っておきたいよなぁ。
そんなことを考えていると、謁見の間のような場所に着いた。
そこには、ギィと
あれ?
ラミリスってミリムとの戦いの後、妖精になって転生と成長を繰り返すようになるんじゃなかったっけ?
どう見ても精霊のままだな。
ボクが介入してしまったことで歴史が変わったってしまったのかな?
「よお、やっとお目覚めだな」
「おはよう?で良いのよさ?」
「……どうも」
戦闘中は必死だったからタメ口とかも言えたけど、こういう場だと緊張するな。
「おいおい、緊張するなよ。お前にはこれからオレたちと並び立って貰うんだからな」
「え?」
「オレが魔王を名乗ってるってことは知ってるだろう?」
「ええ、まあ……知ってます」
「しかし、やはり抑止力が1人では人間たちは危機感を持たないらしい。だからこそ、魔王を増やすことにした。ラミリス、ミリム、そして蛇。3人にはオレと同じ魔王を名乗って貰う」
「拒否権は?」
「有るわけねえだろ。そればっかりだなお前」
「だってボクには荷が重いんだもん!!!」
「そう言うな。暴走状態のミリムを恐怖させただけでお前は普通の覚醒魔王よりも数段上だ」
「いや、そんな煽てられても……」
「煽ててるんじゃない。事実を言ってるんだ」
「良いではないか。共に魔王になろう、蛇よ」
「……分かりましたよ。拒否権も無いみたいですし。後、ボクの名前は蛇ではなく『フィアラ』です」
「フィアラか。分かったこれからはその名で呼ぼう」
「よろしくなのよさ、フィアラ」
「よろしくなのだ、フィアラ」
「よろしく……」
「さて、それじゃあこれからはオレは『
ラミリスの当て字……もしかして『迷宮妖精』じゃなくて『迷宮精霊』か?
やっぱり歴史が変わってるな。
「ずっと気を張り詰めてるのは疲れるのよさ」
ラミリスが突然そう言い、転スラ本編でよく見た小さい姿になった。
「……?」
「ああ、お前は見るの初めてだったな。ラミリスは戦いの時は全力を出すために大人の姿になるが、いつもは力を温存するためにこの姿をとってるんだよ」
「なるほど」
「さて、それじゃあ早速始めるか」
「何を?」
「特訓だが?」
「何故?」
「ミリムに恐怖心を与えたのはすごいが、まだまだお前はオレたち3人に比べて弱過ぎる。だからこそ、最低でも暴走していないミリムと戦えるぐらいには強くなって貰う」
「特訓なのだー」
「と言うわけで、まずはオレの攻撃を見切ってみろ」
そう言い放ち、いきなりギィが殴りかかって来た。
なんとか避けようとするが、少し掠ってかすり傷を負ってしまった。
「今はただの拳だったが、毒でも付与されたらそれだけで致命的だぞ。ちゃんと避けろ」
そう言い、再度ギィは殴りかかって来る。
さっきよりも速い拳で。
斯くして、地獄の特訓が幕を開けた。
◇
特訓が始まってから、早くも500年の時が流れた。
ボクは今、氷の大地に倒れ伏している。
すぐ近くには、少し疲れた様子のギィがいる。
この500年で、ボクは本気のギィとなんとか渡り合うことが出来るようになった。
とんでもなく強くなったと思う。
この
ボクは、特訓が始まってから『
そして、300年ほどが経った時、ボクはついに竜種と同格の存在にまで肉体の格を上げた。
竜種と同じと言ってもそれはあくまで格であり、竜種になった訳では無い。
ボクの種族は『
ボクは蛇のまま強くなった。
そして、『真蛇』になってからボクはすぐに『
その名も『
『真理を知り、真理を授け、真理を書き換える』という権能を持った究極能力だ。
もちろん、『冒涜乃王』『
これでギィにも勝てるのでは?
なんて甘いことを考えたボクはバカだった。
なんとギィは『
やっぱりギィはおかしいと再認識出来た。
まだギィとミリムとラミリスには及ばない。
しかし、たった500年でここまで来れたんだ。
まだボクは強くなれる。
ギィからも後1000年もすれば自身に並ぶとお墨付きを貰えた。
こうして、ボクの修行の日々は続き、ギィが言っていた1000年の時が流れた。
時間が経つのは早いものだ。
ラミリスの設定は独自設定です。なんとなくラミリスは小さい姿の方でリムルと会わせたいと思い、こんな設定にしました。