今後クロスオーバー要素が出てきたら付け直します。
〈リムルside〉
クレイマンの相手をシオンに任せ、俺は
最初は『
《告、万全を期すならば、あまりおすすめ出来ません》
なんでだ?
『暴食乃王』なら喰えるだろ?
《解、『暴食乃王』を発動した場合、ほんの一瞬抵抗されます。それが個体名フォビオの命取りとなる可能性があります》
どういう事だ?
《解、個体名フォビオの魂は現在衰弱しております。この状態で捕食への抵抗をした場合、魂が斬り裂かれ、霧散してしまう可能性が高いです。霧散した魂を集め、修復することは不可能ではありませんが、万全を期すのなら、抵抗できない状態まで弱らせてから実行すべきかと》
なるほど……普通に弱らせるのは良いのか?
《解、『暴食乃王』は、魂にまで影響を及ぼすスキルであるため、弱っている魂は抵抗によって傷付く可能性がありますが、魂に影響がない攻撃であれば問題ありません》
なるほど、じゃあ殺さない程度に手加減しつつ、ボコろう!
そう決めたは良いものの、暴風大妖渦が意外としぶとく、手こずることになってしまった。
でも……なんとかなる程度の強さだな。
殺さないようにするのが大変なだけで、そこまで強いとは感じない。
何度か攻撃をかすってしまったが、それもすぐに回復できる。
暴風大妖渦も傷の再生を行なっているが、それもどんどん回復スピードが落ちてるし……うん、後ちょっとでフォビオから暴風大妖渦を引き剥がせそうだ。
「そろそろ終わらせるぜ?」
渾身の力を込めた拳を暴風大妖渦に叩き込む。
その瞬間。
眩い光と共に現れたそいつに俺の拳が激突した。
「グオッ!!!痛いではないか!!!何をするのだリムルよ!!!」
拳が激突した箇所を押さえながらそいつ……ヴェルドラが不満そうに言ってくる……
「何しに来たんだよ。今忙しいんだけど?」
「何しに来ただと?あのような仕打ちをしておいて、心当たりがないとは酷いではないか!!!」
「え?俺なんかしたっけ?」
「要件はこれよ!!!」
ヴェルドラが懐から取り出したもの……それは漫画だった。
…………あ、あれか!!!
「カバーと中身が別物とはどういう事だ!!!最終巻でこれはあまりにも酷いではないか!!!悪質であろう!?面白かったがな!!!」
読んだんかい。
「はいはい、最終巻は後で渡すから。今は暴風大妖渦を……ってああ!!!回復が追いつかないスピードでダメージ与えてたのに回復終わっちゃってんじゃん!!!!!」
「何?それは間の悪い時に来てしまったようであるな。どれ、詫びに我が半殺しにしてやろうではないか」
そう言うと共に、ヴェルドラは暴風大妖渦を数回殴った。
たったそれだけで、暴風大妖渦は虫の息となった。
「これで良いのだろう!?」
めっちゃ良い笑顔で聞いてくるじゃん…
「まあ……良いか。はいこれ最終巻」
「おお!!!早速読むぞ!!!」
胡座をかいて漫画を読み始めたヴェルドラを一瞥し、暴風大妖渦の引き剥がしに取り掛かる。
《告、ここまで弱っているのであれば、丸ごと胃袋に収納せずとも暴風大妖渦の部分だけ分離し、捕食することが可能です》
そうなのか?
じゃあ、それでいこう!!!
《告、これより、暴風大妖渦の分離捕食を開始します……完了しました》
えっもう!?
少しは時間かかるかと思ったんだけど……。
ちゃんと分離できたようで、目の前には気絶したフォビオが倒れていた。
「ヴェルドラ、フォビオのこと見ててくれ」
「良いぞ」
「頼むなー」
フォビオをヴェルドラに託したところで、ランガに呼ばれた。
「我が主!どうやらこの
『助…ケテ…』
九頭獣の念話か!
「分かった!!!なんとかする!!!」
『智慧乃王』先生!!!
《告、『
流石『智慧乃王』!!!
頼りになる!!!
解呪された九頭獣は、一声鳴くと、従魔を元に戻した。
さて、これで後はクレイマンだけだけど……
そう思い、クレイマンを見ると、シオンにボコボコにされたクレイマンが叫んだ。
「暴風大妖渦よ!!!さっさとスライムを倒し、私に加勢しなさい!!!」
そう叫んだクレイマンは、倒れ伏すフォビオを視界に収め、驚愕を露わにする。
「残念だったな。頼みの綱の暴風大妖渦はもう取り除いたぞ?」
「……っ!!!」
「まだ何か奥の手があるなら出して良いぞ?それも纏めて踏み潰してやる」
「フッ……フフッ……ああ、そうだな……奥の手……そんなものはないさ……ただあるのはこの肉体のみ」
「そうか、それでどうする?」
「私は魔王!!!今、戦い方へのこだわりを捨てよう!!!」
クレイマンの魔素が膨れ上がった?
「久しく忘れていた……敵を自らの手で捻り潰したいというこの感情……高揚感を!!!思い出させてくれて感謝しよう!!!!!」
「リムル様、お下がりください。ここは私が」
前に出ようとするシオンを止め、前へと歩む。
「少しマシになったじゃないか。見直した」
仮面を付けたクレイマンに告げる。
「俺はリムル。ジュラ・テンペスト連邦国国主リムル・テンペスト。お前を殺す者だ。決着をつけようクレイマン」
「魔王……いや、今はこう名乗ろう。『