転生したら蛇だった件   作:朝昼晩昼夜逆転

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リムル爆誕!!!

「あ、ヴェルドラの反応が消えたね」

 

 ギィの居城でお茶会をしていた時、突然ヴェルドラの反応が消えた。

 

「ああ、そうみたいだな」

 

「おかしいわね。まだ魔素に余裕はあった筈なのだけれど」

 

 ヴェルザードが不思議そうに首を傾げる。

 

「自然消滅じゃ無さそうなのよさ」

 

「という事は、何者かがヴェルドラを殺したか異空間に送ったという事なのだ?」

 

「そう考えて間違いないのよさ」

 

「ふむ。ならば待てば良いか。ヴェルドラをどうにか出来る存在ならすぐにでもジュラの森で台頭して来るだろうよ」

 

「そだね」

 

 こうして、ヴェルドラ消滅はボクたちの間では特に問題視されることも無くただの世間話として流された。

 

 それにしても……原作開始まで、案外長かったな。

 

 そう、感慨に耽っていると……

 

「あ、おい!!!ボクのクッキー返せ!!!」

 

 ミリムがボクのクッキーを勝手に食べ始めた。

 

「ん?全然食べないからいらないのかと思ったのだ」

 

「いるわ!!!」

 

「全く、2人とも子供なのよさ」

 

「そう言うラミリスは、この前のお茶会でボクのアイス全部食ったの忘れてないからな!!!」

 

「あれは、フィアラが来るのが遅かったのが悪いのよさ!!!」

 

「ボクはちゃんと10分前に来たよ!!!ラミリスが早すぎたんだろう?」

 

「ハハハッ、賑やかだな」

 

「そうねぇ」

 

 ギィとヴェルザードが肩を寄せ合い、イチャつき始める。

 

「ところ構わずイチャつくんじゃねぇ」

 

「五月蝿え、お前だってオレたちの前でセツナとイチャつくじゃねえか。」

 

 ギィが呆れたように言って来る。

 

「それはそれ、これはこれだ」

 

 そんなこんなでお茶会は賑やかに行われ、1時間後にお開きとなった。

 

「それじゃ、またね」

 

「ああ」

 

 挨拶を交わし、ギィの居城を去る。

 

 そして向かうのはもちろん……

 

 

 

 ◇

 

 

 

 到着しましたジュラの森!!!

 

 そう、目的地はもちろんジュラの森……の中にあるヴェルドラが封印されていた洞窟だ。

 

 まだリムルは洞窟から出てきていないようなので、とりあえず洞窟の中に入る。

 

 扉があったけど、空間転移が使える以上無意味だ。

 

 既に魔力感知でリムルと思われる魔物を探知出来ているため、すぐにその場に向かう。

 

 そして、ついにリムルを見つけた。

 

 まだ魔王にはなって居ないけど、既に魔王種ぐらいには強そうだな。

 

 気配を消し、物陰に隠れてリムルを観察していると、突然

 

「ほう、あいつがヴェルドラに何かをした奴か?」

 

「こうして直に見ると分かるものね。あのスライムの中にヴェルドラがいる」

 

「それに、あのスライムとヴェルドラは魂の回廊で繋がっているようなのよさ」

 

「竜種とスライムが魂の回廊を繋ぐとは……珍しいこともあるものなのだ」

 

「み、みんな……」

 

 なぜかさっき別れたはずのみんながいた。

 

「お前の様子がおかしかったからな。何かあると思って後をつけてたんだ」

 

「気付かなかった……」

 

「いつものフィアラなら気付けると思うのよさ」

 

「うむ!いつもなら確実に気付けていたのだ」

 

「そうかなぁ」

 

 自信がなくなるなぁ。

 

「それにしても、あの魂は異常だな。輝きだけならヴェルダナーヴァに匹敵するぞ?」

 

「確かに、認めたくは無いけれど、兄上と同等の輝きを放ってるわね」

 

「で、どうするんだ?フィアラ」

 

「どうもしないよ。ボクはただ見に来ただけだからね」

 

「そうなのか?てっきり何か目的があるのかと思ったんだが?」

 

「目的というなら見ることだね。とりあえず、確認出来たから今度は本当に帰るよ」

 

「なら、オレたちも帰るか」

 

「とりあえず、あのスライムの動向は確認しておいた方が良さそうね」

 

「ワタシも注意しておくのだ!!!」

 

「アタシもなのよさ」

 

 こうして、リムルはこんな序盤で最古の魔王と竜種の長姉から目をつけられる事になってしまった。

 

 なんかごめんな?

 

 心の中で謝罪して、すぐにその場から転移した。

 

 他のみんなも転移して帰って行ったようだ。

 

 さて、これからどうしようかね。

 

 取り敢えず、現状、ボクがいることとか竜の都が発展していることとかラミリスが強いままだとか原作から大分乖離している部分があるものの、ジュラの森を取り巻く状況自体は変わっていない。

 

 クレイマンは原作通り近藤に操られ、オークの魔王を作ろうとしている。

 

 ファルムス王国も異世界召喚を行い、魔国を攻めたあの3人の日本人もいる。

 

 正直、クレイマンに関しては助けるか悩んだ。

 

 悩んだ末にリムルの強化に必要であるため、助けない事にした。

 

 まあ、今後助ける可能性もあるけど、とりあえずリムルが覚醒魔王になるまではそのまま近藤に操られていてもらう。

 

 

 

「ただいまー」

 

 自分の城に戻ると、狩衣に身を包んだ黒髪黒眼の美少女が待っていた。

 

「お帰りなさいであります。主様」

 

「うん、ただいまセツナ」

 

 この少女こそ、ボクの最愛であるセツナだ。

 

 お淑やかな雰囲気を醸し出しているが、戦いは荒々しく、覚醒魔王すらも簡単に倒せるぐらいに強い。

 

「クオンは?」

 

「クオンなら相変わらず研究室に閉じこもっているであります」

 

「またか」

 

 呆れて呟き、研究室に向かう。

 

「研究の調子はどうだ?クオン」

 

「絶好調だよフィアラ!!!」

 

「様を付けろと何度も言っているでありましょう?」

 

 セツナがクオンを睨みつける。

 

「ふん、好きに接しろと言ったのはフィアラさ。文句を言うならフィアラに言いなよ」

 

「何を?」

 

()るって言うのかい?」

 

「今から殺してあげるであります」

 

 一触即発の空気が漂い、空間が歪む。

 

「落ち着けって」

 

 2人の間に割って入って仲裁する。

 

 正直、この2人は相性が悪い。

 

 ボクを信仰するセツナと大した忠誠心は持っていないクオン。

 

 相性が良い訳がない。

 

 こうやって顔を合わせるといつも喧嘩するのだ。

 

 一度2人の喧嘩で世界が半壊したこともある。

 

 しかし、共闘となると話が変わる。

 

 2人は共闘する時、とんでもなく連携が上手いのだ。

 

 口喧嘩をしながらも、確実に攻撃を通して来る。

 

 だから、絶対に分かり合えないというわけでは無さそうなんだけど……ままならないものだ。

 

「この前クオンに作っておくように言ってあったやつがあるだろう?それを受け取りに来たんだ」

 

「ああ、あれか!」

 

 クオンは、合点があったとばかりに手を打ち、引き出しから水晶玉を取り出した。

 

 この水晶玉は、魔力を介在させずに使うことが出来る監視カメラのようなものである。

 

 これは、リムルを観察するために作ってもらった。

 

 魔力を介在させてしまうと、もしかしたら『大賢者』に気付かれてしまうかもしれない。

 

 その可能性がある以上、どうにかして魔力を介在させずに観察を行う方法が欲しかった。

 

 そのため、クオンに頼んでいたのだ。

 

「素晴らしいと思わないかい?それに、それはなんと完全な透明にもなるんだ!!!そしてなんとなんと、観察対象を定めることでその観察対象を自動追尾させることも可能なんだ!!!」

 

 クオンが楽しそうに説明して来る。

 

 説明を聞き終わると、礼を言って研究室を後にした。

 

 早速、基軸世界に戻り、リムルを観察対象に設定して、リムルを追尾させる事にした。

 

 さて、これで原作との相違点を見つけながら、なんとかして天魔大戦を乗り切ろう。

 

 

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