転生したら蛇だった件   作:朝昼晩昼夜逆転

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ディーノって結構有能だよね

 リムルの観察を始めて少し経った頃、突然ミリムがボクの城にやって来た。

 

 ボクの城はボクの世界にあるのだが、最古の魔王にはこの世界に来るための『扉』を渡してある。

 

 そのため、自由にボクの世界に来ることが出来るのだ。

 

「カリオンとフレイとクレイマンが新しい魔王をジュラの森で作ろうとしてるみたいなのだ!あのスライムの在り方を知るために新しい魔王は有用かと思ったから、3人に協力しようと思うのだ!フィアラも一緒にどうなのだ?」

 

 ああ、そういえば、この世界のミリムは魔王作りに参加してなかったな。

 

 そもそもあれは暇つぶしみたいだったし、ボクが介入したこの世界では暇になることは無さそうだしな。

 

「いや、ボクはやめとく。確かにあのスライムの在り方を知るために有用かも知れないけど、協力するほどのメリットは無いしね」

 

「そっか、残念だが仕方ないのだ!それじゃ、ワタシは行くのだ!」

 

 そう言って、ミリムは去って行った。

 

 さて、これで更に原作に近づいたな。

 

 安心安心。

 

 そんなことを考えていた時、部屋のドアがノックされた。

 

「入っていいよ」

 

「失礼しますであります。主様」

 

「どうしたのセツナ?」

 

「『眠れる支配者(スリーピング・ルーラー)』ディーノ殿が主様との面会を希望しているであります」

 

「ディーノが?」

 

 セツナは基軸世界の知り合いとの連絡役も担っている。

 

 そのため、ディーノがセツナに連絡を取って来るのはおかしく無いのだが……なんで?

 

 このタイミングでなんかあったっけ?

 

 いや、特に動きは無かったよな。

 

 ……とりあえず会ってみれば分かるか。

 

「連れて来て良いよ」

 

 ボクが許可を出すと、セツナは基軸世界に繋がる扉を出現させ、その中に入ると1分程でディーノを連れて戻って来た。

 

「よお、久しぶりだなフィアラ」

 

「うん、久しぶりだねディーノ。で、なんの用?」

 

 要件を急かすと、ディーノはダルそうな顔をしながら、

 

「いやー、実はダグリュールの城から追い出されちまってな、住まわせてくんね?」

 

「帰れ」

 

 このイベントはもう少し後じゃなかったっけ?

 

 それに庇護を頼む相手はリムルだったはずだし、その理由もギィから観察を頼まれたからだったよな?

 

 なんでこのタイミングでボクに来るんだ?

 

「お前しか居ねーんだよ!!!頼むよー!!!」

 

 ボクの服を掴んでへたり込んで頼み込んでくる。

 

「嫌だ!!!……他の奴のところ行けよ!!!そうだ、ギィなんてどうだ?」

 

「殺されそうだから嫌だ!!!」

 

「じゃあ、ラミリス!!!」

 

「あいつに頼み込むのは死んでもごめんだ!!!」

 

「じゃあ、ルミナス!!!」

 

「性格キツそうだから嫌だ!!!」

 

「じゃあ、レオンもダメか……あいつ根は優しいけど言い方キツいもんな……あ、カリオンなんてどうだよ!優しいぞ、あいつ」

 

「自分より弱い奴に庇護頼んでどーすんだよ!」

 

「文句の多い奴だな!!!じゃあフレイもクレイマンもダメか……」

 

「頼むよー」

 

「……仕方ない……でも、条件がある」

 

「お!何だ何だ!!!働くこと以外なら何でもするぞ!!!」

 

「いや、働け」

 

「……………………え?」

 

「何で絶望した顔してるんだよ!!!おかしいだろ!!!」

 

「嫌だー!!!働きたくない働きたくない!!!」

 

「働けないなら帰れ」

 

「……………仕方ない。働く……」

 

 全てを諦めたような顔をしてディーノはそう、呟いた。

 

「よし、よく言った!それじゃ、ディーノには、ボクの眷属……その中でも優秀な『星候補(ステラ・カンディダートゥス)』に戦闘訓練をつけてもらう』

 

「『星候補』……ああ、『双星』の2人にいつか並ぶかも知れない者たちだったっけ?」

 

「そうだね」

 

 ディーノは、普段は怠けているものの、剣術だけで言えば作中トップレベルの強者だ。

 

「……まあ……分かった。やる」

 

「よし、それじゃ、早速顔合わせに行くぞ」

 

 そうディーノを促し、『星候補』の元にディーノを案内した。

 

「ここだ」

 

 『星候補』は、特殊な広場で戦闘訓練を行なっている。

 

 その広場に着くと、ディーノは『星候補』を眺め、

 

「へえ、それなりに強いね」

 

 関心したように、そう呟いた。

 

「でしょ?」

 

 『星候補』は、『暗澹』のリア、『無限』のライア、『終末』のニル、『怨罰』のソア、『封印』のレイの5人である。

 

 全員が覚醒魔王であり、究極能力も獲得済みである。

 

 ちなみに、この『星候補』には補佐が2人ずつ付いており、補佐も覚醒魔王で究極能力も持っている。

 

 そのため、総勢15名の覚醒魔王がボクの眷属には存在している。

 

「みんな、集まってー」

 

 呼びかけると、すぐに5人が集まって来る。

 

「知ってると思うけど、こいつの名前はディーノ。ボクと同じ魔王だ。これから、ディーノはこの世界で暮らす。その対価として、みんなに戦闘訓練をつける事になった。これからはディーノに師事してくれ」

 

「「「「「畏まりました!!!」」」」」

 

「それじゃ、あとは宜しくねディーノ。とりあえず、正午まで訓練つけて。あ、一応休憩とかは途中に取って良いから」

 

 そう言い、その場を後にした。

 

 ディーノはやる気のない奴だが、やる時はやる男でもある。

 

 だからまあ、全部任せて大丈夫だろう。

 

 その間にボクは、書類仕事でもやろ。

 

 執務室に戻り、書類と向き合う。

 

 この世界は、ボクが創った世界で、この世界に存在する生物もそのほとんどがボクが創った存在である。

 

 しかし、全員に自我があり、感情がある。

 

 そのため、しっかりと統治をしなければならないのだ。

 

 まあ、正直書類仕事に明るい眷属を創って全部任せても良いのだが、それでは流石に統治者として失格だろうと思って、自分でも仕事をしている。

 

 さて、頑張るぞー。

 

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