『知』いつか未来のナナカマド 作:ある日そこに居たであろうクマさん
時は20xx年ッ!!
最知のロンから告げられた凡そ信じられぬ...いや、信じたく無かった未来。決して想像してはならない。その様な今は無き結果を前に一誠はただ拳を握りしめていた!
だが...
「そんなっまだ何もッ「始まってないって?違うね。もう終わってるんだよ。この勝負」ッ!」
「君達はこれを戦いとしてるみたいだけどライザー君からしたら君達とのこのレーティングゲームなんて勝負とか戦闘では無く本当の意味でお遊びに近い。ただそこにリアスちゃんとの結婚っていう報酬があるだけ。本当に...
一誠の叫びも虚しく、帰ってきたのは...
『ッ!?』
だが、一誠やアーシアは兎も角。リアス含める他の数人。皆はなんとなく分かっていた。確かにこのまま修行しても勝てるかどうか...仮に他の眷属を倒せてもライザーがいる以上、勝てる可能性は高くは無い。寧ろレーティングゲームに関しては相手の方が経験豊富な上にライザーはフェニックス家の者。その代名詞がその身に余る業炎と不死に近い再生能力。
特にその炎は実力によって温度も変わり、より上位の者なら太陽に近い温度やそれ以上のモノを扱う存在すらいるという...
それでも...
「大方リアスちゃんは一誠君の赤龍帝の籠手を少しでも扱える様にさせてそれを切り札にしようとしてるんでしょ」
「ッ!?」
「ああ、やっぱり。無駄だよ、無駄。そんな事しても勝てないって。せめて
「それは...」
そして皆がそれを聞いていた中一誠はより深く、より力強くその拳を...血が滲み出るまで握っていた。
その直後、起こったのは...
「はーい...残念でした♪」
「嘘だろっ」
「一誠ッ!」
兵藤一誠。グレモリー眷属の
だが...
「それは宿主が
その拳は未だ未熟!!
「ぐっクソッ!」
「大方リアスちゃんの意見をお兄さんが封殺したのが気に食わなかったんでしょ〜ははっ全く一誠君は〜.....」
例えどんなに正論だろうが、何が誰にとって正しからろうが、一誠にとってリアスは命の恩人であり、自身にとって大切な人(無論その胸も大事だが)だ。故に彼からすればその大切な人の考えをどういう形であれ、ここまで否定された事は嬉しい事では無かった。何よりそれが自身の無力で起こった事が腹立たしかったのだ。そしてついカッとなり赤龍帝の籠手を発動し、そのまま殴りかかっていた。
だが、しかし。もう一人...
篠ノ之ロンからすればそんな事は...
『ッ!』
「大体さ、何で
「それは、悪魔に「ばっかじゃないの?」なっ!」
「
「えっ!でも部長達は...」
篠ノ之ロン。彼のいつもとは明らかに違うその覇気に圧倒される一誠。だが、リアス達は知っていた。この男も怒る時は怒る。そして今回は自分達...いや、自分の甘さが原因でこうなっていると...
故に...
「ロンさん、ごめんなさい。イッセーは何も悪くはないのよ。私が説明を省いていたから...それとイッセー、貴方にも言っておくけど今回は私が甘かった。確かに貴方や私達。その全員がこんな短期間でライザーに勝てる様になると思ったのが間違いだったの」
「ぶぅ〜...フンッだ!リアスちゃんと一誠君なんてお兄さん知らない!」
「部長...」
故にこその謝罪。
そして彼女は次に一誠に彼の事。
「そもそもロンさんの事についてだけど、あの人は現魔王の一人 セラフォルー様の眷属だけど...あの人、
「えっ?」
因みに早くも...
「...ピース&ピース☆」
(((あっ機嫌戻った!)))
ロン復活!!
そう。彼が悪魔では無いという事実を...
「あっ悪魔じゃない?それじゃあ、何で魔王様の眷属なんすか!?そもそもあの人さっきの俺の一撃素手で止めて、そのまま俺の体を地面に叩き伏せたんですけど!」
「イッセー、あの人は特殊なの。...あまり、言ってはいけないのだけれど.....あの人は過去にレヴィアタン様と出会って『ある事情』から交戦したのよ」
「えっ!交戦!?...アンタ次は何やらかしたんですか!?」
「君さ、お兄さんに謝罪するのが先じゃないの?そもそもやらかしたって失礼じゃない?第一リアスちゃんもその話は無しにしてよ。セラちゃんそれ話すとめちゃくちゃ怒るんだから」
「「すっすいません」」
そしてリアスがロンの経緯について話し、一誠が途中に出てきた現魔王との交戦というワードに食いつくとロンはめちゃくちゃ嫌そうな顔をしながら彼等に文句を言った。
まあ、彼からしたら大事なのは...
「でもね、お兄さんが言いたいのはそこじゃないんだよ」
「えっ?」
「良いかい、みんな良く聞きなさい。特に一誠君...君はちゃんと覚えておく様に...」
『!』
「...篠ノ之先生?」
「一誠君。君はさっきこう言ったよね、私が強いのは悪魔という種族故なのではないかと...」
「...はい。確かにそう思ってました」
いつもとはあまりにも掛け離れた教師のその姿。それを見た時には流石の一誠も敬語を使いその問いに答えてしまう。
「違うんだよ。種族故じゃない...私の強さはその
「意思?」
「そう。何者にも穢されることはない
「先生...」
『.....』
「今はまだ分からなくて良いんだよ。ただ覚えておきなさい。我々は生ある以上、どの様な道であれ歩み続けなければいけない。それがたとえ
珍しく緊迫した様な...
だがそれでいて、どこか穏やかな様な...
彼の...
自身の教師のその姿に...
一誠達は何を思うのか...
だが、何を思ったとしても.....
「どれだけ少数でもいい...誰でも良いんだ」
自分を分かる必要は無い。
ただ、誰かに分かってあげて欲しい...
一誠君...みんな...
いつの日か...
『化け物』『怪物』。それらは果たして我々とは別のものと言えるのだろうか...
否...
それらは皆、人間が『未知』を恐れるが故の名...
故に...
この世の全てを知らねばならぬ...