『愛』貴方の為のエーデルワイス 作:ある日そこに居たであろうクマさん
このお話は⑤まで続きます
時刻はAM:10:00
異世界から襲来した組織、可能性の観測所とゲヘナ風紀委員会の最強の
その後日の朝を迎えたアビドス自治区。
その一区域では、今日も平和な日々...
ドガアァァァァッッッ!!!!
平和な日...
ドガガガガッッッ!!!!
平...
「ん...早くこのバッグに現金を詰めて!」
「早くした方が身の為だ。我々は気が短いのでね」
「「そんな訳ないでしょ!?」」
「どうしてこうなったんだ?」
その街の中の一角にある巨大な銀行。キヴォトスに存在する大型企業、カイザーコーポレーションが運営する銀行であるその場所。
そこには現在、とある強盗団...を名乗る六に...7人組の集団が集っていた。
「私達の名は覆面水着団、通称ラタトスク!この度、この銀行内に存在する全ての有金を頂戴する為に参上した...さあ、無駄な抵抗はやめて伝説の秘宝とやらを渡していただこうか」
「でっ伝説の秘宝!?そっそんなものはどこにも「誰が喋って良いと言いましたか?」ひっひぃィィィィッッ!?」
『君達!本来の目的を忘れないで!』
「失礼だな、純愛だよ」
『
「大丈夫...ノリさ!」
「もう...この人は...」
そしてその覆面水着団の正体ことアビドス対策委員会とプラスαと共に行動し、銀行の外からシッテムの箱越しに指示を出すシャーレの先生。彼女の指示の元に覆面水着団のメンバーとそれに混じりながら行動するプラスαことロンだったが...
『はあァ〜なんでこんな事に』
「気にする事はないよ、先生。どんな事をしでかしてもここはアビドスの管轄。つまりはゲヘナ風紀乱し隊や
『世間一般ではそれを合法とは呼ばないの!!それに、私はともかく貴方はバレるんじゃないの?そもそも覆面してるだけだし...』
(...それとさっきの意味不明な名前のは何?)
「はっはっはっ!それに関しても何の問題はないのだよ。なにせ、私はかつて君が会った狐娘と同じ七囚人と呼ばれる彼女達の一人ととある物を盗みに行ったり、他の二人とも付き合いがあって最早反省文だけでは済まないレベルの問題を既に起こしているから今更痛くも痒くもない」
『七囚人!?それってあのワカモと同じ!そもそも知り合いが居るの!?第一現時点でその子達よりタチが悪いのでは!?』
「まあね...ただ、滅茶苦茶仲が良いというだけではないのだが...」
「それより、君は早くありったけの現金を詰めたまえ。さもなくば...!!」
「ヒッわっ分かりましたァッ!!」
先生のため息を聞きつつ彼はとんでもない話を交えながら、彼女達と共に再び銀行員のロボットを脅していく。そしてその脅しに銀行員達は怯えながら奥の金庫から大量の現金を持ってきており、それをバッグに詰めていく。実際のところ、先程ロンが自身の力で遠隔から近くの一人を操り、彼等にその力を見せつけた事も関係しているのだろうが...
『でも...なんでこんなことになったんだろう』
「そして、先生は数日前の事...そしてその前から聞いていたアビドスの現状を思い出したのであった」
『わざわざ解説どうもッ!!』
そしてロンの言葉にツッコミを入れつつ先生は数日前の事を思い出す。
時は数日前〜セリカ誘拐事件当日。
誘拐された彼女をアビドス学園の他三名とシャーレの先生が助け、その場でロンと再会した時刻。
「ふむ...セリカ君?だったかな。まあ、彼女が無事良かった良かった」
「いや、本当に反省してるの?」
「まあね。ただ、私としてはその借金については思うところがあってね」
「?どう言う事...?」
我々アビドス借金探索班はジャングルの中をゆっくりと進みつつ、彼女達の借金の秘密に迫っていた。
「ふざけてないでちゃんと答えてください!」
「すまない。私は怪盗アルセーヌ病と恋愛観察病。それにセリリンカダマンシ病にもかかっているんだ。生まれついての不治の病で私は苦しみつづ、ゴホッゴホッ!」
「ちょっちょっと大丈夫「セリカちゃん、それ嘘だよ」ふぇ!?」
「ん...そもそもセリリンカダマンシ病がセリカを騙すから来てると思う」
「第一この世に怪盗アルセーヌ病や恋愛観察病なんて病はありませんし、聞いた事がありません」
「って事は...」
ハッハッハ!いや〜この猫耳ツンデレ少女は愉快だなァ〜他のロン達にあっても間違いなくおちょくられて終わるだろうね。というかこの子、どこか最自由に似ている様な気がするのだが...気のせいかな?確かに気質は絶対的に近いだろうが...あと琴里ちゃんにも似通ってる部分があるな。
「だっ騙したわね〜〜〜!!!!」
「何を言っているんだい?今のは私が騙したのではない。君が勝手に騙されたのだよ。まったく、自分の責任を人に擦りつけるなど...碌な大人にはなれんよ」
「なんですって!?こんの〜〜!!!」
「まあまあ、セリカも落ち着いて!」
「うへへ〜...やっぱり脳天撃ちぬいとく?」
「あれ、君さっき機嫌治ってたよね?なんで再び私のこめかみを撃ち抜こうとしてるのかね」
お〜いホシノ君〜銃を置きなさい〜ソレ不味いから、流石にそんな物騒なものを向けられたら私でも死んじゃうから。明らかにオーバーキルだよね?私はただの人間だよ。
「ゲヘナの万魔殿を一人で潰した奴がただの人間だとはおじさん思わないけどな〜」
「それは彼女達...正確にはそのトップが悪いだろう。勝手に人を勧誘してきて、断ったら全員で私の手足を撃ち抜いて無理矢理捕まえようとしてきたんだ。それ相応の処置を加えるのは当然だろう」
「それで全員を無力化して全治三ヶ月から長くて6〜8ヶ月の重傷を負わせ、ついでと言わんばかりにゲヘナ学園全体を破壊したなんて絶対人間の所業ではないよね〜...何が言いたいか、分かる?」
「つまりどんな理由があろうとそんな実力を持つ者が『普通の人間』を名乗るなと...仕方ない、分かったよ。では今度から一般小市民と...」
ホシノ君。先生は反省していると言っているだろう?だから人の頭にやっぱりコイツ一度わからせておくか?みたいな表情をしながら銃を向けるんじゃあない。そもそも君のその話を聞いた先生や他の生徒達がドン引きしながら私から距離を取っているじゃあないか。ねえ、やめてくれない?先生この世でなにが一番辛いかって言われたら、知り合ったばかりの子供達から『お前、マジか』みたいな表情で引かれるのが一番つらいんだよ。
「まあ、そんな話は良いじゃないか。それより今は借金の話だろう」
『っはい!その通りです!』
「ところでやっぱり君恋愛力おかしくないかい?私の
『え?恋愛、観察?』
「アヤネちゃん、そいつの言うことを間に受けない方が良いよ。それより本題に入ろうよ。多分一生進まないだろうし」
「ホシノの言う通りだね。ロン、早く本題に入ってくれると助かるんだけど」
あれ?先生もホシノも酷くない?なんでそんなに私の事に関して連携が取れ...分かった、分かったよ。だから銃口を人の頭に押し当てるんじゃあない。それと私はどちらかというと『小さめ』より『大き...
「ナニカ...イッタ?」
「ハッハッハ、なんでもないに決まってるだろう?では説明を始めようか」
さて、画面の外側で私の話を読んでいる諸君。先程一発は撃たれませんでした?などという無粋な質問はしてはいけないよ。世の中にはものを言って良いタイミングと悪いタイミングがあるんだ。対人関係において話の流れを掴む事は重要な事だ。空気が読めない者に他人の気持ちを読む事なんで出来ないし、社会に溶け込む事なんて出来ないからね。まだ学生の諸君は将来に備えてよく覚えておく様に。
「あの人...今、絶対」
「ん、完全に顔面スレスレだった」
「それで...ロンは何を知ってるんだい?アビドスの借金について何か心当たりが?」
「簡単だよ...私もホシノ達にはお世話になっていたからね。だからこそ連邦生徒会の方に身を寄せた後も少しづつだがアビドスの情報を集めつつ分析していたのだよ...」
時偶にではあるがこの世界の調査を進めていく内に様々な事が分かった。この世界の事はある程度の情報しか知らなかったからね。だからこそ私個人としても色々と調べておきたかったんだ。
そしてアビドス関連で手に入れたのは...
「カイザーコーポレーションに関しての情報にとある古代の遺産。それからある人物についての情報。これくらいかな」
「カイザーコーポレーションに古代の遺産?」
「それにある人物の情報」
そう。それが私の手に入れたアビドスに関連する情報の全て。と言ってもまだ話してないものもあるが...別にアレらについては今度の機会で問題ないだろう。彼女達には関係が無いし。
「あと一応口にしておくと、最後のある人物はホシノが知っている人物だよ」
「!それってっ」
「そう...『黒服』。彼とは現在進行型で取引をしていてね」
「は?.....ねえ、今すぐアイツとの取引なんてやめなよ」
「それはダメだ。彼との取引は私としても有益なものが多い。特に彼や彼が所属するゲマトリアの齎す情報には私の知らないものも多々ある。それに私にとって新しい人材の譲渡までしてくれている組織でもあるからね」
「っ!どんな理由があるかは知らないけど、アイツはッ!」
「まあまあ、ホシノも落ち着いて!ロンも他のみんなが置いていかれてるからゆっくり事情を話してあげてくれないかな?」
ふ〜む、確かにそうだ。突然の話で他の皆は何も分かっていない。まあホシノが勝手に怒り始めたのもあるが...それにいつまでもこの砂漠に居座る訳にも行くまい。
「では、こういうのはどうかな?先ず現在砂漠の中で話をしている訳だが...ここで話続けるのもどうかと思うし、セリカちゃんの容体もしっかりと確認しておく必要がある」
「ん。確かにセリカが捕まってた事すっかり忘れてた」
「いや、私は...」
「本人がどう思っても目には見えない異常が出ていないとも限らない。それに私は先生の護衛も兼ねてここにいる。砂漠の暑さで先生やその生徒が倒れては洒落にならないだろう?だからこそ今回の話は日を改めて、今日のところは皆自宅や学園でゆっくりと休んだ方が良いと思うのだ」
「...ねえ、本当はアイツについての話を誤魔化したいが為にそんな事言い出して」
「はぁ〜相変わらず疑い深いね、君は...そんな事は無いから安心したまえ」
やはり勘が良いな。いや、私の誤魔化し方が下手だっただけか...やはり彼女にこれを話すのは得策ではなかったか.....まあどうせどこか適当なタイミングで言い出すつもりだったし、それに奴もそろそろ先生に接触を図ってくるだろう。ただ、どう言う形であれ、ゲマトリアとの契約は破棄しない。彼等にはしっかりと『奴等』の監視をしてもらわねば。
一体どこから入ってきたのやら...
あの
「そうだね...みんな、今日は解散しよう。明日になればロンも事情を話してくれるだろうし...そうだよね、ロン」
「無論だ。それは約束しよう」
「...分かった。その代わりおじさんや他の子達全員にちゃんと説明して...良いね?」
「分かっているさ...それに君にはまだ別件で謝罪を入れる事があったのを忘れていたしね」
「?...」
とにかく今日のところは解散。この後は少し人に会わなければならないし...やれやれ、先生というのも疲れるよ。
まあ、それはさておき...
「やあ、調子はどうだい?
「お久しぶりですね...
然るべき時には彼女達にも動いてもらわねば...
どうせ私の計画も進めなければならないからね。