『魔』いつか過去のフリージア 作:ある日そこに居たであろうクマさん
この世は全て.....
人は心の情熱で動き、動物は生きる為の生存本能が故に熱を燃やし、新しい薪という名の熱を補給する。
そして『神』。
この世で唯一完成されたその存在ですら『熱』で動いている。
その熱を皆はこう言う...
第魔闘演武 隠密終了から少し時間を置き...
会場内では先程のラックの技の影響が展開された街の外側にまで及んだ事によって一時的に修復作業をする羽目になっていた。
だが...
『ええ〜オープニングゲーム
『そうだねぇ、どちらかと言うと予想外って所なんじゃ無いかというのが今の所のワスの見解ではある』
『そうですね。私も同意見です。インパクトジェネレーションの噂はつい最近とはいえ予々聞いておりました。そして予選でのセイバートゥースを破った実力の一端をここで観る事になった訳ですけど...
(しかも、さっきの子はおそらく魔法を使っていない。つまり純粋な身体能力と技術だけであそこまでの技の使用や戦闘を行っていた事になる)
そのせいもあって、会場内では選手、観客含め話題はインパクトジェネレーション一択。予選に続き隠密でまで絶対王者のセイバートゥースを破った実力と先程放たれたラックの技があまりにも観客達の記憶に残っていた。
そしてフェアリーテイルAチームはというと...
「お前ら...すまねえ」
「ちょっとグレイ!」
「ルーシィ、やめておけ」
「でも、グレイは...」
「分かっている。今回、グレイには何の責任も無い。そもそもまだ一つ目の競技だ...気にする事無い。問題なのは別の事だ」
隠密で最下位の順位で、尚且つほぼ何も出来ないまま試合を終えてしまったグレイはその顔に影を落としながら皆に一言謝罪を入れその場を立ち去っていった。
そしてそれを止めようとしたルーシィを逆にエルザが止め、去っていくグレイを見送った。だが、それはエルザが薄情であるなどといった訳では無く。グレイの心境を理解しているからこその妥当な判断だったと言えるだろう。
「インパクトジェネレーション。ジェラール達の話にもあった謎のギルド。その実力がどれほどのモノか謎ではあったが...とてつもない。その一言に限るな」
「うん。前にあの内の一人を街で見かけたけど...今のラックって呼ばれてた人も含めて相当強い。それにさっきの竜巻みたいなアレも...」
「でも、あいつらともまたぶつかる事になるんだろ?ならその時にグレイの分も含めて俺がぶっ飛ばしてやる...燃えてきたぞ」
「.....」
オープニングゲーム終了後の少しの時間でエルザとルーシィがインパクトジェネレーションの評価を話し、それにナツがより闘志を燃やし始めた時...ウェンディは...
「あの...皆さん。私...」
「ん?どうした、ウェンディ」
「それが...あのインパクトジェネレーションって人達の中に私に宿までの道を教えてくれた方が居て...」
「「ナニィィィッッッーーーーー!!?」」
「うそ...!!ウェンディ、あの中の誰がその人か分かる!?」
「えっと...あの黒髪の女性...あの中央の一番背の高い女性です!」
「...ッ!奴か!?」
そこでは先刻、ウェンディが大会の予選直前に自身を宿まで案内してくれた人物の姿をインパクトジェネレーションの中から発見しており、一同がその姿を見るとそこに居たのはあちら側の...
「ん?おい、
「えっ...ああ、多分昨日...というより大会の予選開始前に道案内したお嬢さんがあの青い子だ。全然気づかなかった」
「あら、可愛い子じゃない。グレイも隅に置けないわね、あんな子を堕としてくるなんて」
「グレイ様、先ずは元の世界でお母様に連絡を入れましょう!後が怖いですよ!」
「いや、マミュもルミリも違うから...あの子とはそんな関係では無いかはね?」
こちらが自身達を見つめていると気づいたのだろう。彼女達の中のハスキングが当の本人であるフェアリーテイル側のメンバーと被る様な名前を...
グレイという名前を呼び、更にそれに反応した彼女がこちらとウェンディを見つめていた。
「あっ手を振ってくれてるわよ。もしかして戦いはともかく、性格面で言えばマトモな人達なのかも...」
「さて、どうだろうな?今の所はただ強い存在に落ち着いているが...」
「でも、あの人...今グレイって呼ばれた人なんですけど。あの人は悪い人では無いと思います」
「ていうか、グレイって!こっちにもグレイが居るのに、あっちにもグレイが居んのかよッ!?ややこしくねぇか!?」
「アンタら、相変わらず鼻と同じくらい耳も良いわね」
そしてルーシィとエルザがあちら側からウェンディに対して手を振ってくれているグレイの姿を発見し、ウェンディはそれに対し手を振りながらも彼女が悪人とはとても思えないと語っていた。
尚、ナツとウェンディはその聴覚で彼女達の会話を聞いており、ナツに至ってはあちら側にもグレイという名の人物が居る事に若干のややこしさを感じていたのであった。
「でも、この後のバトルパートによっては
「そうだな。そこまでピンポイントでぶつかるとは考え難いが、それでも用心しておくに越した事は無い」
そして他のギルド内でも...
「ルーファス、お前...」
「皆、すまない。だが、こればかりは私の責任だ。チームという点で君達を巻き込んだ事、深く謝罪する」
そこには先の競技でハウリングに敗北を喫したルーファスがチームのメンバー全員に向けて深く頭を下げながら自身の敗北について謝罪をしていた。
だが...
「おいおい、みっともない真似すんな!確かに負けちまったがあの競技でも二位。ポイントはちゃんと稼げてる。問題なのはこれからだ!今ならまだマスターの怒りもマシだろうしな」
「...気にするな...奴らは俺が潰す。これ以上、好き勝手にはさせんッ!」
「そうですね...私達はセイバートゥース。このフィオーレ一の魔導士ギルド。これ以上あの者達の勝利を許すわけにはいきません」
「ああ。もう油断はしねえし、容赦もしねえ。たとえ七年ブランクがあろうが、たとえ突発的に出来て、急遽参加してこようが、たとえ聖天大魔導が相手だろうが、俺達の邪魔をする者は排除する!絶対的な勝利を以てしてな!!」
彼等は最早ルーファスの敗北は気にしていなかった。無論、謝罪こそすれどルーファス自身もその罪悪感などより余程大きい何かを手に入れており、スティング達も全員がそれを燃やしていた。
次こそは必ず、勝利という満腹を得るために...
必ずや『獲物』の喉笛を噛みちぎってやると...
一方、
「すまなかったな、みんな。噂には聞いていたが...まさかここまでとは...インパクトジェネレーション...次は負けん!」
他のメンバーが揃う中で、やはりここでも一人。闘志を燃やす者が一名。それこそ先程の隠密に出ていた選手出てる蛇姫の鱗の所属のリオンである
「うむ。私も今日初めて見たが、最早その実力に異議を唱える者は居まい。あの者達の実力は先程の予選の成績とオープニングゲームの結果で...文字通りのインパクトを残す形で証明された」
「そしてリオン、先の敗北については気にするな。誰もお主の責任だとは思っておらん。それにまだオープニングゲームが終わったばかり...あまり自分を責めるな」
そこに自身の見解も交えつつ、彼の敗北についてフォローを入れる古風な言葉遣いを使い、長く伸びた髭が目立つ巨漢の男性。
聖十大魔道の一人 岩鉄のジュラこと、ジュラ・ネェキスである。
「そうだよ、相手も強かったけどリオンも相当頑張ってたし、それにジュラさんのいう通りまだ始まったばっかりだから...」
そしてそこに加わる様にリオンのフォローに向かうのはこちらもラミアスケイル所属の魔導士、シェリア・ブレンディ。
「ああ、分かっている。ジュラさんにも、お前達にも心配はかけん。ただ、先ほども言った通り次は勝つ。それだけだ」
そしてそれらの言葉に対してリオンは問題無いとだけ返し、次の試合や他の競技に向けて...そしてインパクトジェネレーションへのリベンジと
そしてそれから少し経ち...
『お待たせ致しましたッッッーーーー!!!!!これより大魔闘演武バトルパートを開始致します!』
「あっもう修復が終わったみたい!」
「よっしゃあ!燃えてきたぞ!」
「でも、先ずは誰と誰が...」
会場内の修復も完了し、そのまま第魔闘演武一日目のバトルパートへの突入。そして発表されたのは...
『ではルールの説明です。各チーム一試合づつ行ってもらいます。また、事前に説明した通り、一対一での試合となります。トーナメントではありません』
『確か組み合わせは主催者側が決めるんだったわよね』
『
予め説明されていたルールと...
『さっそく私の方に対戦表が届いていますよ!』
『1日目第一試合!!
ルーシィ・ハートフィリアッッッ!!!!
『バーサス...!!』
『
ハウリングゥゥゥゥッッッーーーー!!!
「えっマジで?」
「これはまた、予想外ね...てっきりルミリとか、グレイ辺りかと思ってたわ.....だって一番目立つし...」
「「どういう意味だ/ですか!?」」
落雷だったという...
次回、ハジケルイナヅマ