『欲』私の為のゲッカビジン   作:ある日そこに居たであろうクマさん

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第四欲 懐かしき匂いと知らぬ華

 

 

それは黒崎一護達。旅禍と呼ばれる者達が瀞霊廷に侵入する少し前の話。彼等が流魂街の女花火師である志波空鶴に協力を頼み、瀞霊廷への侵入を目前とした中...花鶴射法で打ち上げられる直前...

 

「おい、一護。一つ言うのを忘れておった」

 

「あ?どうした夜一さん...」

 

「実はな死神の中でも一人だけ...最も出会ってはならぬ人物をお前達に教えておこうと思うての...」

 

「死神の中でも...」

 

「最も」

 

「出会っては」

 

「ならねえ」

 

「人物」

 

突如、侵入直前に...いや打ち上げ直前な同行していた黒猫の夜一が一護達にある死神の事について話出す。

そしてその話に一護だけでなく同行していた織姫、茶道、石田、岩鷲も耳を傾ける。

 

「そう。彼奴だけは面倒そのもの。普段は温厚じゃが一度怒らすと瀞霊廷中を火の海に変えかねん面倒な奴での...もしそれらしい者に見つかったら即刻逃げるのじゃ。例え...無駄な足掻きだとしてもな」

 

「夜一さん...そいつは、何者なんだ?」

 

「そやつか...その者の名は...」

 

そして...その話から数時間後...

 

 

 

 

 

出会ってしまった。

 

あれだけ...一護達に注意した...

 

このワシが...

 

「ほ〜ら猫さん猫じゃらしですよ〜」

 

「ゴロニャアァァ〜」

 

オオォォォ〜何と言う テクニックじゃあ、この様な気持ちよさが他にあったじゃろうか...この気持ち良さは最早これから先、誰にも再現できぬであろう。あぁ〜そこそこ、そこが...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って違うわ!?おのれッ殺生院!貴様気付いてやっておったな!?」

 

「あら、勿体無い」

 

「喧しいわ!」

 

場所は4番隊隊舎近く...

 

そこで二人は出会った。

 

否、夜一が出会ってしまった。

 

この世で一番面倒くさい相手と...

 

「貴様、この間現世に来ておったな」

 

「夜一さんこそ、お久しぶりに帰ってきたと思ったらこんな所で旅禍の真似事などと...もしかしてアレですか?浦原さんとハネムーン「違うわ!?」あら、では普通に侵入してきただけ?」

 

「...まあの。じゃが、お主も隊長な以上はワシを無視は出来ぬのであろう?」

 

「まあ、そうですね。それでは...」

 

 

 

 

「久々にお手合わせでも願いましょうか...」

 

 

「くっ!仕方ないのう!」

 

そしてそれを聞いた夜一は元の姿に...死神の姿に戻るのだが...

 

 

「さあ...」

 

ドンッ!!!

 

「行きますよッ!」

 

「ッ!?」

 

瞬神・夜一。その名は今から百年程前には特に有名だった名であり、当時の二番隊隊長であり、隠密機動の総司令官でもあった夜一の異名の一つ。彼女ら死神達の四つの基本的な戦闘方法の内の二つ。白打と歩法に関しては相当の上積みであり、中でも歩法に関しては瞬歩を最も得意としておりそのスピードは死神達の中でも屈指のものと言える。

 

だが...

 

「甘いッ!」

 

「ぐっ!」

 

先程まで夜一から十メートル以上離れていたロンが一瞬でその間合いに立っており、彼女は瞬時に持ち前のスピードでその場を回避するもロンはこれに平然と追いついており、そのまま彼女の背後からその背中を蹴り落とし、更にその体には先程まで食べていた羊羹に使っていた自身の箸を瞬時に削り、針の様な鋭い形にして夜一に向かって投げ込みそのまま夜一の体の数箇所を刺し動きを止め、そのままトドメを指すべく急降下していく!

 

「ほら、次に行きますよ!」

 

「ぐっ...ならば...」

 

「ん?何「こちらの番じゃのう!」!?」

 

だが、下で倒れた様子を見せ更にその背を刺された姿も見せた夜一が突如として自身の背後からその姿を現した。そしてその様子を見た彼はある技の使用によって今の状況があると察した。

 

それこそが...

 

「その技、確か空蝉(うつせみ)と言いましたか?」

 

「流石じゃの、正解じゃ」

 

隠密歩法 四楓の三 空蝉。

 

鍛え上げられた瞬歩によって残像を残し、相手に攻撃が当たったと誤認(確信)させるというある意味で出来る者は尸魂界でも限られる高度な技である。

 

だが、それによってこの窮地を抜け出せた事は事実であり...

 

そして更なる戦闘に入ることも確定した!

 

「なら、私も...」

 

「何!?」

 

ここで説明しなければなるまい。ロンという存在。他の世界でも誰かが言ったかもしれないがこの者達には様々な特徴が存在する。

 

一つ、顔。彼等はその殆どが似通った顔をしている場合が多く。顔だけを見た場合は本当に双子レベルで似ている者も存在する。

 

二つ目、性格や感性。彼等はそれぞれが独特の性格や感性の持ち主がおり、中には人間嫌い、恋愛好き、仮面中毒者、マッドサイエンティストなどなど、様々な分類が存在する。

 

そして三つ目、戦闘能力。ロン達の中でも下位個体とされる彼等。だが、その戦闘能力は全てが超一流。そしてロン達にはそれぞれ存在自体に宿っている固定の能力と個人の固有能力。そして他人から学んだ、もしくは奪った能力や技などが存在する。

 

そしてこれより使うのは...

 

「元祖無差別格闘流...」

 

「ッ!?」

 

「御彼岸御萩重ねェェッッッ!!!」

 

「なっ何じゃとオォォォッッーーーー!?!?」

 

他者から学び取った技。

 

元祖無差別格闘流。ある世界においては格闘技で天下無敵を誇る程の流派であり、その流派の開祖とも呼べる人物に関してはとんでもないドスケベであるが腕は本当に天下無敵を称しても違和感の無い人物である。

 

これはその人物。八宝斎が開発した技であり、自身の弟子達を縄で縛り付けそれを見物しながら大量のおはぎを平らげた際に考案された謎大き技である。そしてその技を発動したロンの周囲からきなこの色と餡の色が入り混じったような竜巻が吹き荒れ夜一をその抵抗ごと上空へ吹き飛ばし、そのまま打ち上がった夜一の腹に掌底を叩き込みそのまま近くの倉庫の壁へと叩きつけたッ!!

 

「グハッ...クソッ見事に喰らったの」

 

「でしょうねぇ」

 

「ッなんじゃと...どこじゃ、何処に隠れておる!?」

 

「ふふっこれぞ元祖無差別流 空蝉の法」

 

壁から崩れた瓦礫。その中に埋まった夜一が瓦礫を押し退けると何処からかロンの声が響いてくる。だが、周囲を見渡してもその場には彼の影も形もなく...そして夜一の疑問に何処からか帰ってきた返答はその技。名を空蝉の法。これもまた元祖無差別格闘流の技である。

 

「空蝉の法じゃと...」

(これは、まさか姿を消す技か?気配はあるが正確な位置を把握出来ん。一体何処に...)

 

「おのれっ!早う出てこ「ふぅ〜」ヒャンッ!?」

 

「ヒャン?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっおのれェェェッッ貴様ァァ」

 

「ブフッひゃっヒャンって貴方...年幾つ「黙れ!」

 

「おっと危ない!」

 

そして空蝉の法(変態の技)で夜一の耳に吐息を吹きかけ、彼女を揶揄ったロンだったが、夜一が激昂した事によって戦闘は再開。彼女はそのスピードを倍以上に高め、ロンはそれを冷静に捌いていく。

 

「ッやはり、一筋縄ではいかんのッ!」

 

「あら、貴女と同じで別にそこまで力は出していないのですがね」

 

「よく言うわ。貴様程遠慮をした覚えは無いんじゃがな...」

 

二人は互いに軽口を叩きつつ一度距離を置き、構え直す。

 

そして...

 

「う〜ん今回はここまでにしておきましょうか...」

 

「何...どう言う事じゃ...」

 

「実は今回...どうしても会いたい方がいらっしゃいましてねぇ...私は貴方達よりそちらの方に向かいたいのですよ」

 

「会いたい者?誰じゃ...それは?」

 

まさかの停戦の宣言。それも言い出したのはロンであり、彼はある人物に会いたいが為に旅禍と共にやってきた罪人でもある夜一を見逃すと言い出した。これは夜一からすればありがたい事だが...

 

「あぁ、皆様には関係の無い方ですよ。それでは...」

 

「ッおい、待てッ!?」

 

夜一が気づいた時には遅かった。彼はいつの間にか、まるでそこに存在していなかった(・・・・・・・・・・・・)様に姿を消しており...その姿を見た夜一は疑問符を浮かべながらも一護達の事を思い出して先を急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで...貴方は何者ですか?」

 

「別に...アンタに教える事は無い。ただ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「師匠の事について教えてもらうよ」

 

 

異界の地にて...

 

死神と堕天使。相見えるッ!!

 

 

 

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