「ねこです。こせいは"ねこです。よろしくおねがいします"」 作:エルルーン
ねこはげきどしました。かのじゃちぼうぎゃくなきょうしをのぞかなければならぬとけつい──『井戸守さーん!』おや、うららかさんによばれました。ので、いきます。いくねこです。よろしくおねがいします。
ゆうえいせいかつふつかめ。ねこはいまきょうしつにいます。3じげんめがおわったところです。
うららかさんのほうへむかうとねこのまわりにひとがあつまります。くらすめいとです。なにかごようですか?
「なあなあ! 昨日のアレってどうやったんだ? 教えてくれよ! あっ! 俺、切島鋭児郎! よろしくな!」
あかかみのおとこのこがねこにこえをかけてきました。きりしまくんですね。ねこです。よろしくおねがいします。
きのうのあれ? あれってなんですか?
「とぼけんなって! 50メートルと持久走でやった瞬間移動みてぇなやつだよ! なんだよあれ速すぎだろ!」
「確かになー。計測不能なんて表示初めて見たしよー」
「猫じゃなくてチーターの個性とかじゃないかしら?」
「でも見た目は白い猫ちゃんだよねー?」
ねこのまわりにみんながいます。みんな、ねこをみます。みんながねこにむちゅーです。あいさつ、おくれました。ねこです。よろしくおねがいします。
……ふむ。かみなりくんに、せろくん。あすいさん、あしどさんですか。さいど、ねこです。よろしくおねがいします。
……おい、そこのとうめいなむすめ。ねこのみみをふみふみしないでください。ええい、やめるです。ねこのみみはびんかんなのです。ふみふみをやめるです!
……でも、わるいきしないです。しかたないです。ねこはこころがひろいです。から、こんかいだけはおおめにみますよ。
「きゃー! お耳ピクピクしてて可愛いー! もっと触りたーい!」
「あっ、ずるーい! それじゃあ私もー!」
「あ、あの! 差し支えなければ私にも──」
「げへへへ……女共がぐんずほぐれつやがってよ……! 誘ってんのかよオイ……! 我慢出来ねぇ! オイラにも触らせぐぺっ!?」
「峰田ちゃんはだめよ」
ぶどうのこがしたではたかれました。なんででしょう? ……え? 『セクハラだからよ』ですか? せくはら? べつにねこはきにしてませんよ?
「えー、気にしてないって……」
「いやいやいや……。さすがにさ、あの発言はアウトでしょ?」
「言動も相まって何ていうか……井戸守って不思議ちゃんって感じだよね?」
ふしぎちゃんですか? どういういみでしょう? ねこにはよくわかりません。ねこはねこです。ねこはにんげんになってますが、ねこのなかはねこのままです。ので、とりあえずほめことばとしてうけとります。
「それで、井戸守の個性って何? やっぱ『瞬間移動』とか?」
こせいですか? 『ねこです。よろしくおねがいします。』
……いいはんのうないです。ねこはねこです。それいじょうでも、いかでもないです。
「
「予想してたけど、猫にしては特殊すぎるっていうか、何ていうか……」
「よ、よくわかんねぇけど……スゲェ個性なのは違いないよな!」
えへん。そーです。ねこはいだいです。さいこーのせいぶつです。もっとほめてもいいですよ。
「──チィッ!!」
おっきなしたうち。ばくごうくんです。こっちにらんでます。
ぽけっとにてをいれてこっちきます。みんなひいてます。ひんがありません。『品がない男の人は付き合う以前にノーセンキューっ!』と"ぴくしーぼぶ"もいっていました。ねこもどうかんです。
ばくごうくん、つくえのまえにきました。ねこをじっとみてきます。ので、ねこもみます。ねこですから。
「たかが二種目で1位取っただけで調子コイてんじゃねぇーぞオラっ……!!」
めちゃくちゃきれてます。なんで? ねこのなにがだめですか?
ねこをくびをかしげます。が、ばくごうくんはきれたままです。
「それにだッ! 猫の個性だぁ〜? 嘘ついてんじゃねぇぞッ!
うそついてないです。うそはきらいなねこです。よろしくおねがいします。
それにばくごうくんは3いです。ねこよりうえです。もっとよろこぶといいですよ。ぱちぱち。
「こんの猫女……ッ!」
「おいっ、やめろって爆豪!」
「そうだとも! 我々はこれから1年やっていく仲間だ! もっと仲良く出来ないのか!」
「……か、かっちゃん……!」
どうしたですか? ばくごうくん。
ねこはどこにでもいます。おもにねこをみたひとのなかにいます。ばくごうくんのなかにもいます。
ので、ばくごうくんのかんがえてることもわかります。ばくごうくん。
「……ッ!? テメェ……!? この──」
「待たせたなニュービーのお前らー! マイク先生のイングリッシュ・サブジェクトの始まりだぜェ゙!! YEAHーッ!!」
おや。もうじゅぎょうかいしのじかんです。みんなせきにもどりましょう。
ほら、ばくごうくんもです。かえるますよ。……またにらまれました。ふつかめからはらんばんじょうなゆうえいです。
4じげんめはえいご。たんとうはぷれぜんと・まいくせんせいです。
「おいおいノリ悪いぞリスナー共ー!! 初授業なんだからテンションバク上げで行くぜー! それじゃあ最初は3ページを開きなーっ!!」
……やっぱりこのひとはにがてです。うるさいです。みみ、きーんします。よろしくおねがいしないねこです……。
◆
ごごのじゅぎょうのねこです。よろしくおねがいします。
ねこはせんせいをまってます。が、みんなそわそわしてます。りゆうはかんたん。つぎは『ひーろーきそがく』、きょうしはあのひとです。
「わーたーしーがー
普通にドアから来た!」
「オールマイトだ! すげぇ! 本当に雄英で教師やってるんだ!」
「
ひーろー、おーるまいと。
ねこにはわかりませんが、おーるまいとはだいにんきのひーろーです。みんながおーるまいとをみます。だれのあたまのなかにもおーるまいとはいます。あるいみ、ねこのらいばるです。
「やあ新入生の少年少女諸君! ヒーロー基礎学担当のオールマイトだ! よろしく頼むよ!
──早速だが、今日の授業はコレ! 戦闘訓練だ!」
「戦闘訓練!?」
「いきなりか!?」
くうきがかわりました。みんなやるきまんまんです。
が、ねこもたたかうのでしょうか? ねこはねこです。ねこにできることはねこをしってもらうだけです。ねこはへいわないきものです。たたかうのはすきではありません。
ので、ねこはねこなりにたたかいます。よろしくおねがいします。
「そして君たちに渡すものがある! 入学前に送ってもらった個性届と要望に沿って誂えたコスチュームだ!」
かべからたながあらわれました。こすちゅーむですか? そういえばごうかくつうちのなかにそんなかみがはいってましたね。ねこはびてきせんすがないので、おまかせにしてもらいました。ので、できぐあいがどうなのか、ふあんなねこです。
「着換えたらグラウンド・βに集合だ! いいかい? 格好から入るのも大切な事だぜ? 自覚しな……君たちは今日からヒーローなんだと!
──あっ、こら! 廊下は走っちゃ駄目だぞ!」
さて、ねこもむかいましょう。
ねこはだれもいないところにいます。ので、いちばんのりはいただきますねこです。よろしくおねがいします。
◆
ねこはぐらうんど・βにいます。よろしくおねがいします。
ねこはきがえにてこずりました。ので、びりっけつです。やっぱりよろしくおねがいしないねこでした。
みんなはやいです。それに、おしゃれさんです。にあってますよ。"こせいてき"っていうんですか?
「わぁ〜! 井戸守さんのコスチューム可愛い〜!!」
「へぇー、ゴシック調じゃんか。井戸守ってば結構ロックな趣味してんだね」
ねこのこすちゅーむはごしっくめいど?みたいないしょうです。こすちゅーむというより、どれすですね。せいさくしたのは"わいるど・わいるど・ぷっしーきゃっつ"とおなじきぎょうです。おそろいではありませんが、これでねこもぷっしーきゃっつのなかまいりです。
「さて、全員揃ったようだね。
……これより、戦闘訓練を開始する! ルールは簡単。二人組でチームを組み、ヴィラン役とヒーロー役に分かれて戦ってもらう!」
ねこはおりこうです。ので、おーるまいとのせつめいをおとなしくききます。でも、めはおじろくんのしっぽにいきますねこでした。
ふむふむ。ひーろーやくと、ゔぃらんやくのちーむせん。ゔぃらんはたてこもってます。かくへいきもあります。おもしろいしちゅえーしょんですね。ねこはゔぃらんやくでもいいですよ。
「コンビ及び対戦相手はくじ引きで決定だ!」
「適当なのですか!?」
「ヒーローは他事務所のヒーローと急遽チームアップすること多いし、そういう事じゃないかな……?」
「なるほど! 先を見据えた計らい……失礼しました!」
「なんでもいいさ! 早くやろう! それじゃあ最初に引きたいのは──」
「俺だッ!」
いちばんのりはばくごうくんです。きれながらひきました。どんなかんじょうですか?
みんなつぎつぎにひいていきます。で、ねことぺあになるのはだれでしょう? ねこはひりきです。なるべくつよいひとがいいです。
「次は井戸守少女! 君の番だ! さあ、ひきたまえ!」
よばれたのでひきます。……ふむ。どうやらねこは"
「えーとA、A……あっ、もしかして井戸守さんってA? 僕もなんだ!」
おや? みどりやくんも"えー"みたいです。おなじちーむですね。みどりのこすちゅーむ。みどりつながりですか? にあってますよ。
みどりやくん。ねこです。よろしくおねがいします。
「こ、こちらこそ! よろしくお願いします! そ、それでなんだけど……僕って最近個性が発げ──」
「よーし! ペアを組み終わったみたいだね! それじゃあ次は対戦カードの抽選だ! 一戦目は──」
おーるまいとがはこからとりだしたのはねこたち"えー"のぼーると……"でぃー"のぼーるです。
"でぃー"? いったいだれとだれでしょう?
「ハッ! 初っ端からかよ! 足引っ張んじゃねぇぞ眼鏡!」
「眼鏡!? それがこれから助け合う仲間に言う台詞か!?」
……さいあくです。ばくごうくんのぺあです。
ばくごうくんのこせいは"
いいだくんは"えんじん"のこせいです。これならなんとかねこでもやれそうです。
ねこはがんばります。ねこです。おうえん、よろしくおねがいします。
◆
ねこです。ねこはいまさくせんかいぎちゅうです。じかんはごふんだけ。みじかすぎます。が、ひーろーはわずかなじかんもみかたにしますそうです。おくがふかいですね。
さて、みどりやくん。これからどうしますか?
「その事なんだけど……ぼ、僕って最近個性が発現したんだ。しかもまだ扱いきれてないっていう……」
さいきんはつげんした? それはめずらしいですね。
「うん……。それで、オールマイトみたいな凄いパワーの個性だからパンチする腕が壊れちゃうんだ……。だからその……あんまり戦力にならなくてごめんなさい!」
それはたいへんです。ねこはねこがいますときからねこできるのでみどりやくんのきもちにはよりそえません。あやまりますねこです。
しかたないです。ここはねこがりーどしてあげます。ねこはおとななのでみどりやくんをふぉろーするのはとうぜんのせきむです。ので、おおぶねにのったつもりでいていいですよ?
「大船って凄い自信! まるでオールマイトみたいだ!
それで──、確か井戸守さんの個性は猫の個性だよね? 昨日のテストを見た感じだと井戸守さんの個性はスピードに特化した個性っぽいよね。しかも"エンジン"の個性の飯田くんよりも速い記録だ。クラスの皆は誰も走ってるところを見てないっていうほどだから、井戸守さんは文字通り目にも留まらぬ速さが出せる……! 凄い個性だ……! それに猫はジャンプ力もあるし、足音を立てずに歩くことも出来るから隠密性にも優れている。僕の力じゃ二人には勝てないと思ったけど、僕が囮となって井戸守さんを先に行かせれば後は井戸守さんの個性だけで勝つことも不可能じゃない……! だとすると、恐らく尖兵として出てくるのは機動力の高い飯田君だろうけど、狭い室内をフルスピードで走るとは思えない……。僕が飯田君の足止めをして……いや待て! そうすると機動力が落ちるのは井戸守さんも同じ……。うーん、一体どうすれば……」
………。
みどりやくん、ぶつぶついってこわいです。まるでざいだんしょくいんです。
……いやなひとたちをおもいだしました。むかつきます。そしょう。
「──時間だ! 双方、準備は出来たかい? それじゃあ……
屋内対人戦闘訓練、開始だッ!!」
さて、くんれんがはじりました。みどりやくん、がんばりましょう。
ばくごうくんといいだくんがたてこもるびるはごかいだて。とうぜん、かくへいきもごかいです。ふむ、ふたりはかくへいきのまえでなにやらいいあらそってます。なかまわれですか?
「言い争い? 何してんだろう……? っていうか、何で二人のことそんな細かく分かるの?」
なんでって、ねこはねこです。ねこはどこにでもいます。ので、ふたりのなかにもいます。から、ふたりがいいあらそってることもねこにはつつぬけです。
「す、凄い! 猫ってそんなに耳がいいんだね! もしかして、二人がどんな会話してるのかも分かるの!?」
はい、わかりますよ。
えーと、なになに……『おれが あのふたりを ぶっとばしてくるから てめぇは ここにいろ』……です。
どうやらいいだくんはかくへいきのまもり。ばくごうくんがこちらにこうげきしにやってきます。……いまさんかいにおりました。そろそろはちあわせします。
「え!? かっちゃんが!? だとすると狙いは僕……!?
いや待って鉢合わせするって動きがはや──!」
BOOM!!
であいがしらにばくはつ。きしゅうしてきたばくごうくんです。ねこはばくははあたりませんでしたが、
……うーん。めが、まぶしいです……。みみなりもします……。これはぴんち──。
「危ないところだった……! 井戸守さん、こっち!」
ねこはてをひかれます。みどりやくんです。たすけられたねこです。ありがとうございました。
……よし、ねこはなれてきました。めもみみもばっちりです。みどりやくんは……ますくがはんぶんなくなってます。
「よぉデク! それに猫女ぁ! 避けてんじゃねぇぞコラ!」
「かっちゃんならこうすると思ったよ……! 井戸守さん、大丈夫!?」
はい、ねこはぶじです。が、そっちこそ、だいじょうぶですか? あなたのことですよ、みどりやくん。
「僕なら大丈夫だよ! それより──!」
「よそ見してんじゃねぇ、よッ!!」
ばくごうくんがなぐります。が、みどりやくんがうけとめ、ばくごうくんをなげとばします。すごいです。ぶじゅつのたつじんみたいです。みどりやくん。こんなにつよかったんですか?
が、きいてません。おきあがるばくごうくんがいます。
「いいかかっちゃん!! 僕はいつまでも雑魚で出来損ないのデクじゃないぞ……! 僕は……『頑張れ!!』って感じのデクだッ!!」
「チッ! ムカつくな"ぁ"ぁ"あ"ッ!!」
みどりやくん、かっこいいです。のに、ばくごうくんまたきれてます。じょうちょふあんです。あたま、だいじょうぶですか『んだとコラァっ!!! ぶっ殺すぞ猫女ぁッ!!』……きれました。ねことあいしょうわるすぎます。
で、みどりやくん。どうしますか? ばくごうくんをたおしますか? ねこならねこでみどりやくんを"さぽーと"できますよ?
「井戸守さん行って! ここは僕が引き受けるから!」
……いいんですか? ねこもかせいします。ふたりでやったほうがいいですよ?
「それは僕も分かってる! けど、2人でここでやり合っても時間切れになって僕らの負けだ! それに……井戸守さんって音と光に弱いよね!? 猫の個性だから!」
……みどりやくん、きづいてましたか。はい。ねこはねこです。ねこはおととひかりによわいいきものです。よろしくおねがいします。
「だからここは僕が受け持つ! それに……」
──無個性のテメェが何で俺と同じ土俵に立てるんだァ!?
──張り合おうとか全然……本当だよ!
「僕は……ヒーローを目指してるんだ……! 目の前の
みどりやくん……。
みどりやいずく。
みどりがみがぼさぼさのおとこのこで、ちょっとおどおどしてます。が、ねこがゆうえいにきてはじめてのおとこのこのともだちです。
ねこはねこです。ねこはひとですが、ひとではないねこです。ので、ひとのことはわかりません。
が、えーじぇんとがいってました──『ともだちはたいせつにしなさい』と。
ので、ともだちのいしはそんちょうします。ここはみどりやくんにまかせます。
「うん、わかった……!」
「おいコラ猫女! 逃げてんじゃねぇぞ! テメェもここでぶっ殺してやっからなぁ……ッ!? デクぅ!!」
「くっ! 今だ! 早く!」
ばくごうくんがきます。が、みどりやくんがねこをまもってくれました。ふきとばされるみどりやくん。ますくもとばされます。
ねこはさきにいきます。これはちーむせん。めざすはかくへいき。ふれればねこたちのかちです。
が、みどりやくんもたすけます。ともだちはやらせません。それとばくごうくんにはおしおきもひつようです。から、
というわけで、ねこでした。よろしくおねがいしました。