オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士   作:ナイトメア・ゼロ

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ミッション8 敵モビルスーツを偵察せよ

 イギリスの前線基地から離れた山。そこにはウルフ専用陸戦高機動ザクに乗ったウルフと旧ザク狙撃仕様に乗ったヘリオスが基地を偵察していた。

 

「どうだ?何か見えるかヘリオス?」

 

「いや、建物ばっかでモビルスーツはどこにもないな」

 

 偵察任務を受けたヘリオス達は、この基地でモビルスーツらしき機影が本当にモビルスーツなのかを確認する為に来たのだがそれらしき姿はどこにもなかった。かつて鉱山基地を襲ったザニーやガンタンクの姿もない為モビルスーツの量産は本当でもここにはまだ配備されてないという結果を考えていた。

 

「見間違いだったのかな?」

 

 ヘリオスがそう言うと。

 

(・・・・・・俺の勘が言ってやがる。ここにモビルスーツがあるって。けど、どこに隠してるんだ?)

 

「それにしても、やけに外に戦車があるな。倉庫が3つもあるんだからそこにしまっておけばいいのに」

 

「!ヘリオス、今、なんて言った?」

 

「え?」

 

「いや、今、外に戦車があるって言ったか?」

 

「言ったけど」

 

 その時、ウルフの頭に電流が走った。ウルフは記憶からザニーの姿をイメージした。

 

(倉庫のあの入口の高さじゃモビルスーツは絶対に入らない。だけどもし、モビルスーツを横にして入れてるとしたら)

 

「ヘリオス、連邦のモビルスーツってどれくらいの大きさだったっけ」

 

「どれくらいって・・・・・そうだな、たぶん20は言ってないと思う。ザクと同じくらいか少し大きいぐらいだったと思う」

 

「じゃぁ、あの倉庫の入口を見てどう思う」

 

「いやいや、それはないだろウルフ。まずあそこにモビルスーツを隠すなら改修工事が・・・・・必・・・・要・・・・まさか!!」

 

 ヘリオスも気がつき倉庫を見た。

 

「あぁ、立ったまま入れるのなら絶対に入らない。だけど横にすれば1機ぐらいならギリギリだけど入るはずだ」

 

「盲点だった。ウルフの言う通りだ、何も立ったまま倉庫に入れる必要なんてないからな」

 

 そう言ってヘリオスはギャロップにいるアトラス大佐に秘匿通信を繋いだ。

 

「なるほど、で、どうするつもりだ?」

 

「今回の任務は偵察です。作戦としてはウルフが基地に突っ込んで囮になり、その間にモビルスーツが姿を見せたら僕のカメラガンで撮影し撮影後、援護に入ります」

 

 ヘリオスの作戦提案を受け少し考えた。

 

(一見、めちゃくちゃな作戦だがウルフ大尉の腕なら問題ないだろう。オデッサから援軍を要請すればそのまま、この前線基地を奪いベルファウストへの足がかりにもなるかもしれない)

 

 アトラス大佐は、この作戦を許可しオデッサから援軍も要請することをヘリオスに伝えると通信が切られた。

 

「ウルフ」

 

「OKだ。その代わり、ちゃんと撮影しろよ」

 

「分かってるって・・・・・・信じてるぞウルフ」

 

「俺もだ」

 

 そう言ってウルフ高速滑走し敵前線基地に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レーダーに引っかかったのか基地からは緊急警報が鳴り響いていた。基地にいた連邦軍兵士達はすぐさま戦車に乗って迎撃の態勢をとろうとしていたが通常のザクよりも早く基地に侵入してきた事に驚愕した。大ジャンプザクマシンガンを構えたウルフは、そのまま空から120ミリ弾の雨を降らした。空襲ばりの攻撃に基地内の施設も外にあった61式戦車も次々と破壊された。着地した後もそのままザクマシンガンを撃ち続け連邦もホバー移動するウルフに対応できずにいた。

 

「さぁ、出てこい連邦のモビルスーツ」

 

 そう言って暴れていると。

 

「!」

 

 3箇所の倉庫の中から大きな手が屋根を突き破った。

 

「やっぱりそこにいたか!」

 

 そう言ってウルフはザクマシンガンを構えた。そして中から現れたモビルスーツを視認すると。

 

「!あの時のモビルスーツじゃない。まさか、新型か!?」

 

 ウルフの前に現れたのはザニーではなく、陸戦型ジムだった。ウルフは陸戦型ジムに向けてザクマシンガンを撃った。だが、全弾命中したはずなのに陸戦型ジムはほぼ無傷だった。

 

「嘘だろ?マシンガンが全然効かない」

 

 陸戦型ジムの装甲にウルフは驚愕すると3機の陸戦型ジムはウルフに100ミリマシンガンを向け撃った。ウルフは弾幕を躱しながら後退し建物の影に隠れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カメラガンで陸産型ジムを撮影していたヘリオスも目を疑った。

 

「なんて装甲だ。120ミリを受けても平然としてるなんて」

 

 本来の予定ならカメラガンで連邦のモビルスーツの性能を撮影して後は、ウルフ無双が始まるはずだった。ヘリオスは撮影を中断してマゼラトップ砲を構えウルフを援護しようとした。高性能スコープのおかげで前よりも狙撃しやすくなったことに実感しながら1機目の陸戦型ジムに合わせると陸戦型ジムをヘッドショットした。

 少し下にそれてしまったのか頭を完全に破壊できなかったがそれでも陸戦型ジムを倒すことには成功した。

 

「クソ!なんで硬さだ!連邦はどんな素材を装甲に使ったんだよ!?狙撃で仕留めきれなかったなんて初めてだぞ!」

 

 しかし、動かない所を見ると故障・・・・・というより中のパイロットが気絶したのかもしれない。動かなくなった陸戦型ジムはもう無視して残り2機の陸戦型ジムを狙おうとしたが2機ともヘリオスの狙撃を警戒して建物の影に隠れてしまった。

 

「何もしないよりマシか」

 

 そう言って陸戦型ジムが出てこれないように牽制射撃を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナイスだヘリオス」

 

 建物の影に隠れてたウルフはザクマシンガンを捨ててヒートランサーを取り出した。ウルフは回り込み隠れてる陸戦型ジムを背後から襲いかかった。ウルフのことに気づいてももう遅く陸戦型ジムも慌てて左手のショートシールドでガードするが。

 

「俺の攻撃をそんなちっぽけな盾で防げると思うなよ!」

 

 ウルフはヒートランサーでショートシールドごと左腕をぶった斬った。

 

「うおおおおおっ!!」

 

 そしてそのまま回転すると陸戦型ジムの頭を切り落とした。陸戦型ジムは、そのまま倒れ動かなくなると次はもう1機の陸戦型ジムを見た。もう1機の方もウルフに気がつくと100ミリマシンガンを構えウルフに撃ち始めた。ウルフは弾幕を躱しながらヒートランサーを振りかぶると陸戦型ジムもマシンガンを捨てヒートナイフを抜いた。この時、敵はそのままヒートランサーを振り下ろしてくると思いショートシールドでガードするつもりだった。だが、ウルフは一回転するとそのまま陸戦型ジムの腹に蹴りを入れた。蹴りを入れられた陸戦型ジムは後ろにのけぞりそのまま施設を破壊して倒れた。そして今度こそ、ヒートランサーを振り下ろしコックピットをぶった斬った。

 ウルフはバックステップをして陸戦型ジムから離れると陸戦型ジムは爆発した。後は残存戦力を処理するだけだった。

 

「!!」

 

 しかし、ウルフの頭に電流が走るとマシンガンを躱し左腕なし頭なしの陸戦型ジムにとどめをさした。ヒートランサーでぶった斬られ陸戦型ジムは、後ろに大の字で倒れるとそのまま爆発した。

 

「!最初の奴が起きやがったか!」

 

 意識を取り戻したのかヘリオスの狙撃で気絶していた陸戦型ジムが立ち上がりマシンガンをウルフに向けていた。この時、ウルフはヒートランサーをなおしザクマシンガンを取りに向かっていた。それに腹を立てたのか陸戦型ジムはマシンガンを捨てヒートナイフを抜くとそのままウルフに向かって走り出した。

 しかし、そんな陸戦型ジムもヘリオスの狙撃でバックパックを破壊されてウルフの後ろを通り過ぎて倒れるとそのまま誘爆し爆発四散した。

 ウルフは、ヘリオスがいる山の方を見ると親指を立てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、アトラス大佐が要請したオデッサの部隊と共にイギリスの前線基地はジオンに制圧されたのだった。

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