オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士 作:ナイトメア・ゼロ
突然の訃報だった。地球方面軍司令、ザビ家の末弟であるガルマ・ザビ大佐が戦死した。
「すぐに情報の真偽を確かめろ!」
「本国からの指示はどうなっている!?」
オデッサ基地もガルマ・ザビ大佐の戦死に驚愕し慌ただしく動いていた。
「まさか、ガルマ様が連邦軍のモビルスーツに倒れるとは」
司令室から慌ただしく動いている兵士達を見るマ・クベ司令は冷静だった。
「少なくともジオンのモビルスーツより強いってことですよねマ・クベさん」
ソファーに座り報告書を読んでるヘリオスは乱暴に報告書を机の上に投げ捨てると頭を抱えた。
「ハァ、これがガルマ大佐を倒したっていう白いヤツですか?」
「その通りだ。コードネームは、【ガンダム】と、言うらしい」
マ・クベ司令はコーヒーを2つ手に取ると片方をヘリオスに渡した。
「ありがとうございます。戦艦レベルのビーム兵器に120ミリを防ぐ装甲、おまけに合体機能?頭おかしいでしょ?どうやればそんなモビルスーツ作れるんだよ?」
「ちなみに君達が今までヒトガタと呼んでいた機体だがあれはジムと呼ばれるものらしくあの機体の装甲もガンダムと同じのようだ」
「聞きたくない情報ありがとうございます!」
陸戦型ジムの装甲素材を知り更に絶望した。
「それで、なんで僕を呼んだんですか?お茶会の誘いじゃありませんよね?」
「そうだ。今回、君には私が用意した特殊部隊と共にこの基地へ向かってくれ」
そう言って地図を用意し連邦の秘境基地を指さした。
「こんな秘境の場所に何があるんですか?」
マ・クベ司令は、写真を置いた。
「これはジム?・・・・・こいつ、今まで見てた奴と違いますよね?」
「そうだ。君が今まで見てきたジムは陸戦に特化したジムで正式なジムはその写真に写っている奴がそうだ」
「そのジムがここにあると?」
「君の役目はジム鹵獲作戦の支援だ。ヘリオス軍曹は、先行し、狙撃ポイントで偵察、撤退の支援をして欲しい。情報を手に入れた特殊部隊は基地に潜入しジムを手に入れる」
「なるほど、難しい作戦ですね」
ヘリオスはため息を吐くと。
「マ・クベさん。この作戦にはウルフも一緒に向かわせてください」
と、言った。
「私が用意した人材では不服だと?」
「そうじゃありませんよ。マ・クベさんが用意した人財なら大丈夫だと思います。だけど、万が一があります。そして、僕の相棒、ウルフがいれば間違いなくモビルスーツを奪ってきますよ」
ヘリオスは自信満々に答えそんなヘリオスを見てマ・クベは、ククッと笑った。
「いいだろう。ウルフ大尉にも命令しておこう。ヘリオス軍曹、準備ができしだい君の旧ザクで秘境基地へ向かいたまえ」
「了解」
そう言ってヘリオスは司令室から出て行った。
真夜中の午前2時。ヘリオスは狙撃ポイントで偵察をしていた。
「遅いな〜」
ヘリオスはあくびをしながらカメラガンで基地内部を撮影していると
「あ、やっと来た」
壁をよじ登って潜入しているウルフの姿を見た。
連邦から輸送車と軍服を奪ったウルフと特殊部隊は、秘境基地へ向かっていた。特殊部隊は、ウルフを睨みつけていた。ウルフが元グール隊にいたからなのかそれともヘリオスがウルフも居ないと不安だということをマ・クベ司令から聞かされたのか全員、ウルフを睨みつけていた。
「おい」
1人の隊員がウルフに話しかけた。
「お前の相棒が俺達だけじゃ不安だと言ったそうだがナメんじゃねーぞ。俺達は、百戦錬磨の特殊部隊。お前らみたいな素人と違うんだよ」
「別に素人とか玄人とかどうでもいいだろ。俺は俺の仕事をするだけ。ヘリオスがモビルスーツを盗んで来いって言うんだったら盗んで来る。それだけだ」
ウルフがそう言うと隊員チッと舌打ちをすると目的地に到着した。後は、徒歩で基地に向かい潜入するだけ。ウルフ達は輸送車から降りると全員、秘境基地へ向かった。
基地に到着するとさっそく、壁をよじ登り中に潜入、ウルフも潜入するとヘリオスがいる狙撃ポイントに向けてガッツポーズをした。
「お前の相棒からの情報だとモビルスーツは、外にあってコックピットは開けっぱなしのようだ。スパイから受け取ったこいつを使って俺達はモビルスーツを奪う。失敗は許されない。分かってるんだろうな?」
ウルフは無視して先へ進み舌打ちをされた。しばらく歩いているとジムが3機、陸戦型ジムが3機を見つけた。
「よし、作戦開始だ」
そう言って特殊部隊が動こうとすると。
「おい」
ウルフが正面から陸戦型ジムの方に向かった。隊長の静止も無視して陸戦型ジムに乗り込もうとすると。
「・・・・・」
予想通りパイロットがコックピットで眠っていた。ウルフはサプレッサー付きのハンドガンを手にすると。
「・・・・むにゃ・・・・・うん・・・・・・なん」
発砲した。
頭を1発撃たれ即死するとウルフは、邪魔と言いたげにパイロットを外に投げ捨てた。
「あ、あの野郎!」
特殊部隊も急いでジムを奪おうとすると。
「敵だ!!」
基地の警備兵に見つかった。
「ジオンが潜入しているぞ!」
ウルフはコックピットを閉めて陸戦型ジムを起動させるとゆっくりと立ち上がり100ミリマシンガンで警備兵を攻撃した。
「大変だ!モビルスーツを奪われた!」
特殊部隊の隊長は、ジムの鹵獲に成功したが他の隊員は、殺されてしまった。
「!!おい!急いで撤退するぞ!!」
隊長は、ウルフにそう言うが。
「・・・・」
ウルフはビームサーベルを抜くとそのまま隣の陸戦型ジムを2機をぶった斬った。
「おい!何をしてる!?」
「とっとと消えろ。邪魔だ」
ウルフが隊長にそう言った。
「あらら、ウルフの奴暴れ始めたよ」
ヘリオスは呑気にそう言った。
「まぁ、そうするなら背中は任せてよ。ウルフ」
そう言ってヘリオスもマゼラトップ砲を構えた。
「まずは司令塔だ」
突然、司令塔が破壊された。外にあったジムも奪われた陸戦型ジムに破壊された。兵舎も破壊されて通信施設も壊滅した。
だが、連邦軍もやられっぱなしというわけにはいかない。予備として格納庫に入れていたジムを3機出撃させ鹵獲された陸戦型ジムに向けてビームスプレーガンを撃った。
だが、鹵獲された陸戦型ジムのパイロットは未来が見えてるのかビームをかわして振り返ると同時に100ミリマシンガンを向け撃った。3機のジムは盾を構えガードしていると。ジムが1機狙撃された。それに焦ったのか残りのジムは盾を構えながらビームサーベルを抜いて襲いかかった。
鹵獲された陸戦型ジムも応戦する為にビームサーベルを抜いた。1機目のジムのビームサーベルはビームサーベルでガードされるとショートシールドで脇腹を叩かれ後ろにのけぞった。3機目のジムも横振りで斬りかかるがショートシールドで腕を抑えられそのまま背後にまわられ背中からコックピットを貫かれた。そのまま、ジムが倒れると2機目のジムが盾を捨てて斬りかかった。ビームサーベルを躱しジムの腹に蹴りを入れられ後ろに下がると。
バックパックを狙撃されて最後のジムも爆発した。
基地は壊滅、モビルスーツも奪われた。基地の兵士達は、黙って彼らが撤退するのを見逃すしかなかった。そして、連邦の間で奇妙な噂が流れるようになった。
オデッサには【死神】がいると。