オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士 作:ナイトメア・ゼロ
「これが、連邦のモビルスーツに対する報告書か?」
司令室でマ・クベ司令はキシリアに通信を繋げジムの研究結果を報告していた。
「はい、キシリア様。連邦もモビルスーツの量産に成功し前線に配備しているようです。オデッサ基地ではジムと陸戦型のジムの鹵獲に成功致しました」
「ジム?それが連邦の新型モビルスーツの名か?」
「はい。頭部には、60mmバルカン砲が固定武装として装備されていてメイン武装は、ビーム兵器であることが確認されています。バックパックにもサーベル系ビーム兵器が固定武装になっていて、ガンダムと比べたら威力は落ちていますがそれでもザクの装甲程度なら簡単に貫けるようです」
「ふむ、他には?」
「装甲素材は、チタン合金のようです。量産型ゆえ、コストを重視しての判断でしょうがそれでも今のザクマシンガンで装甲を破るのは難しいでしょう」
「陸戦型の方はどうなのだマ・クベ?」
「こちらは、装甲にはルナチタニウム合金という素材が採用されてることが確認でき、ザクマシンガンでは豆鉄砲な上、マゼラトップ砲でも倒しきれなかったようです」
「・・・・・連邦も厄介なモビルスーツを開発してくれたな。マ・クベ、すぐにビーム兵器をグラナダに送れ。ここから先の戦いはビーム兵器の重要性が高くなるはずだ。連邦のビーム兵器を研究し小型化に成功すればガンダムも倒せるだろう」
「承知しました。すぐにグラナダの研究所に送りましょう」
「頼んだぞ、マ・クベ」
通信が切れた。
「異動ですか?」
ヘリオスとウルフがマ・クベ司令に呼び出され司令室に訪れると異動命令を出してきた。
「ヘリオス軍曹は一旦、アトラス隊から私の精鋭部隊に入ってもらう。ウルフ大尉は、援軍としてオデッサに来たエース、黒い三連星と共に行動してもらう」
マ・クベからの異動命令に納得いかなかったのかウルフは不満そうな顔をし。
「おい、なんでヘリオスをお前の部隊に組み込むんだよ」
と、文句を言った。
「ウルフ」
ヘリオスが止めようとするがマ・クベに静止された。
「何、ヘリオス軍曹には少し、任務を手伝ってもらいたいのだよ」
「手伝いとは?」
「新型兵器のテストパイロットだ」
マ・クベがそう言うと2人は驚愕した。
「キシリア様から新兵器の試作機が送られた。私はキシリア様から直々にその任務を承ったのだよ」
「新兵器ってなんなんだ?」
ウルフがそう訊いた。
「軍部ではモビルアーマーと読んでいるらしい」
「モビルアーマー?モビルスーツの親戚みたな感じですか?」
聞き慣れない単語にヘリオスが首を傾げた。
「簡単に言えば、モビルスーツよりさらに巨大で強力な機動兵器のことだよ」
そう言ってるとウラガン少尉が入ってきた。どうやら準備が完了したようだ。
「モビルアーマーには私が搭乗する。ヘリオス軍曹は、後方からの護衛を頼みたい」
「護衛なら俺がいても問題ないだろ」
「ウルフ大尉には、黒い三連星と共にこの森林地帯に向かってほしい。頼んだぞウルフ大尉、ヘリオス軍曹」
2人は敬礼をして司令室を出て行った。
「それにしてもいきなりだな。異動って」
旧ザクに乗ったヘリオスがウルフ専用陸戦高機動型ザクに乗ってるヘリオスにそう言った。
「ヘリオス、俺と離れることになるけど大丈夫か?」
「大丈夫だって、マ・クベさんもいるしその新兵器もある。おまけにマ・クベさんの精鋭部隊もいるんだ。だから、心配するなよ」
「なぁ、その、ヘリオスは俺の事が心配か?」
「心配?いや、全然だ」
「えっ?」
「僕はウルフのことを信じてるんだ。ウルフは絶対に死なないって信じてる。だから、むしろ、心配する方がウルフに失礼だと思うだけどもしかして違った?」
「・・・・・うっせ」
ザクのモノアイがそっぽ向いた。
「あれ?もしかして心配してほしかった?もしかして心配してほしかったの!?なんだよー、心配してほしかったんなら言ってよ〜!いっぱい心配してあげるのに!」
そう言って右肩を何度も叩くとウルフは、ヒートランサーを取り出し構えた。
「ウェぇぇっ!?ち、ちょっと待って!な、なんでヒートランサー構えてんの!?なんで!?」
ヘリオスは両手を前に出して慌てた。
「ウッセー!!恥ずかしいことを何度も言うんじゃねーよ!!一瞬でぶった斬ってやるから覚悟しろ!」
「いや、待って待って!!僕は喧嘩できない!喧嘩弱い!弱い者いじめ反対!」
そう言って逃げ出した。
「待ちやがれ!逃げんな!」
そう言ってなぜかモビルスーツを使った鬼ごっこが始まった。
これを見ていたジオン兵達は慌てていてエースパイロット達はどっちが勝つか賭けをしマ・クベ司令は呆れていた。ルミア技術少尉の一喝ですぐに終わり2人はルミア技術少尉に叱られるのだった。
余談だが、なぜか一部のジオン女兵士がありがたいものを見たかのような恍惚としたような満足気な顔で鼻血を流しながら倒れていたそうな。