オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士   作:ナイトメア・ゼロ

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ミッション16 試作MAを護衛せよ

「・・・・・こ、これが新兵器ですか?」

 

 ヘリオスは目の前にあるモビルアーマーを見て顔が引き攣っていた。

 

「そうだ。名は【アッザム】月面に配備されていた移動式対地攻撃兵器ルナタンクをベースに開発された機動砲座。装甲が厚く2連メガ粒子砲を8門も搭載しているから相当の火力になるはずだ」

 

「なんか、僕のイメージ的に戦う玉ねぎって感じですね。玉ねぎから足が生えたみたいな・・・・・・・これって本当に使えるんですか?」

 

「それをテストするのが今回の我々の役目なのだよ」

 

 そう言ってノーマルスーツを着たマ・クベ司令と兵士2人が搭乗した。ヘリオスも旧ザクに搭乗した。

 

「よし、私の後に続け」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 テストエリア付近の高台。そこでヘリオスは見張りをしながらアッザムのテストを見ていた。

 

「・・・・・・」

 

 アッザムのテストを見たヘリオスの感想はこうだった。めちゃくちゃ遅い!

 

「ほ、本当にあんなのが役に立つの?」

 

 護衛として一緒に行動してる3機のグフも予想以上の遅さにどう対応していいのか分からず戸惑っていた。

 

「!マ・クベ司令、3時の方角から敵影を確認。敵はジムが3機」

 

 マ・クベ司令に報告しマゼラトップ砲を構えた。

 

「了解した。ヘリオス軍曹はそこで待機だ」

 

「待機?狙撃しなくていいのですか?」

 

「アッザムの性能を試すいい機会だ。ヘリオス軍曹は、私の指示があるまで待機だ」

 

「了解」

 

 ヘリオスは高台からマ・クベ司令の指示があるまでアッザムの戦闘を見ることにした。

 

「・・・・・・アッザムのメガ粒子砲全然当たらねーな」

 

 空からジム3機にメガ粒子砲を撃っているが攻撃は1発も当たらず地上にいるグフもアッザムの攻撃が邪魔して思うように動けずいた。

 

「・・・・・あの、マ・クベ司令。こちらから援護しましょうか?」

 

「頼む」

 

 マ・クベ司令に頼まれヘリオスはマゼラトップ砲を構えた。

 

「・・・・・・・もらった」

 

 ヘリオスはまず、グフと鍔迫り合いをしているジムを狙撃した。ジムはヘッドショットされメインカメラが死ぬとグフはビームサーベルを弾きそのままヒートソードでジムを斬り爆発した。

 2機目のジムに狙いを合わせ狙撃。2機目のジムはビームスプレーガンをグフに向けて撃ちまくっていたがヘッドショットされメインカメラを失った。それを見たグフはブーストを吹かしヒートソードでコックピットを貫いた。

 最後のジムに狙いを合わせ狙撃。今度はヘッドショットはできなかったが代わりにジムの右足に命中した。右足は破壊され膝をつきバランスを崩すとそのままグフのヒートロッドが命中し高圧電流が流されると機体は耐え切ることができず爆発した。

 

「敵機全滅を確認!増援もなさそうですマ・クベ司令!」

 

「うむ、アッザムのテストを終了する。各員、帰還するぞ」

 

 こうして、アッザムのテストは終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「困ったものだ。アッザムのテスト結果報告書はなんと書いたらいいのやら」

 

 アッザムのテストを終えて帰還したマ・クベ司令は頭を悩ませていた。

 

「兵器に興味がない僕でも分かります。あれは完全に失敗作ですよ。火力は申し分ないかもしれませんが動きは遅いですしモビルスーツと連携もできない、メガ粒子砲も当てにくい、おまけに実験段階とはいえ飛行時間が50分ももたないって、こんなのどうやって使えばいいんですか?」

 

 司令室のソファーでウラガン少尉から入れてもらったコーヒーを飲みながら自分の感想を伝えた。

 

「移動基地だと思えばまだ価値が・・・・・ダメだ。何か他に価値を探さねば・・・・」

 

 頭をフル回転させてるせいかヘリオスの言葉は聞こえていなかった。

 

「ウラガン少尉、僕は邪魔そうなんで出ていきますね」

 

 ウラガン少尉に伝えると司令室を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヘリオスがモビルスーツ格納庫に来るとヘリオスの旧ザクの右肩にエンブレムがペイントされていた。

 

「?何あれ?」

 

 ヘリオスが首を傾げていると。

 

「ヘリオス」

 

 ヘリオスを呼びかけたのはウルフだった。

 

「ウルフ!おつかれ!」

 

「あぁ」

 

 ヘリオスの隣にウルフの陸戦高機動型ザクが格納されるとショルダーシールドに【人を喰らう赤鬼のエンブレム】が描かれていた。

 

「?ウルフのザクにもなんかペイントされてない?」

 

「あれか?・・・・・なぁ、ヘリオス。最近、連邦の奴らは俺のことをなんて呼んでると思う?」

 

「?どうしたんだよ、いきなり?」

 

「いいから答えろって」

 

 ヘリオスは少し考えると。

 

「赤鬼とかか?」

 

と、答えた。

 

「おしい。正解は【オデッサの鬼】だ。任務で黒い三連星とジムを狩ってた時に連邦の兵士が言ってたんだ。黒い三連星とオデッサの鬼が現れたって」

 

「さすがエースパイロット。ウルフはすごい奴だって分かってたけどなんかどんどん遠くに行くような気がするよ」

 

 ヘリオスは何気なくそう言うとウルフは何言ってんだこいつみたいな顔をした。

 

「ヘリオス、お前自分がなんて呼ばれてるのか知らねーのか?」

 

「?」

 

「その反応で分かったわ。俺とお前はセットで連邦に恐れられてるんだぜ」

 

「え?ウルフは分かるがなんで僕まで?」

 

「俺が戦った奴らが山とか高台とかに目を向けていたんだ。捕虜の話だとオデッサの鬼の影には【オデッサの死神】が隠れてるって」

 

「オデッサの死神?それって僕のこと?」

 

「当たり前だ。連邦側じゃ凄腕のスナイパーらしいぜ」

 

 そう言われてヘリオスは少し頬を赤くした。

 

「それじゃー僕の旧ザクにつけられたあのエンブレムは僕の?」

 

 そう言って狙撃銃と黒いローブを羽織ったドクロのエンブレムに目を向けた。

 

「・・・・・・・あー、腹減った。ヘリオス、メシ行こうぜ」

 

 そう言って2人は食堂に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今回の連邦軍の動きは奇妙だった。モビルスーツの大部隊と戦車の大部隊が移動していた。俺と黒い三連星で全滅させたけどなぜ、あんな大部隊が移動してたんだ?

 一体、どこに向かっていたんだ?

・・・・・・・なんだか、嫌な予感がする。オデッサの軍が全滅してもヘリオスだけはなんとか守らないと。

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