オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士   作:ナイトメア・ゼロ

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ミッション20 オデッサ防衛計画

 ジオンが制圧したイギリスの最前線基地。そこにはジムが6機、陸戦型ジムが6機、ガンキャノンが3機が攻撃していた。基地に配備されていたマゼラアタックは、ジムのビームスプレーガンで破壊されザクも陸戦型ジムのビームライフルで大破した。生き残っているザクもザクマシンガンを使って応戦しているがもはや全滅するのも時間の問題だった。

 

「オルテガ、マッシュ!行くぞ!!」

 

 そんな戦場に3機のドムが突っ込んできた。それと同時に。

 

「あっ!テメェ、俺たちより先に行くんじゃねぇぞ!!」

 

 赤いザクが高速滑走しながらヒートランサーを構えた。

 そんなことも知らず陸戦型ジムはザクにトドメを刺す為にヒートナイフを抜いて構えた。コックピットをヒートナイフで貫こうとすると背後からヒートランサーでぶった斬られ爆発した。

 

「き、来てくれたのか!?オデッサの鬼!」

 

 赤いザクはグポーンと赤いモノアイを光らせた。背後から赤いザクを狙うジムは、ビームスプレーガンを向けてビームを撃とうとすると赤いザクはまるで未来が見えてるかのように振り返りザクマシンガンで攻撃した。反撃されたジムは空にビームを撃ちながらそのまま後ろに倒れ爆発すると赤いザクは次の獲物を狩りに行った。

 3機のドムは三位一体の連携技ジェットストリームアタックで次々と連邦のモビルスーツを破壊していき優勢だった連邦軍は形勢が一気に逆転したのだった。

 

「な、なんだアイツら?」

 

「黒い三連星とオデッサの鬼だ。今、この戦況が維持できてるのはアイツらのおかげなのさ」

 

 赤いザクのヒートランサーにシールドを弾かれ後ろに倒れたジムは頭部バルカンで迎撃しようとした。しかし、赤いザクはそのままジムをぶった斬りジムを破壊し戦闘は終了した。

 

「相変わらずいい動きだ。なぜ、お前がオデッサの鬼って呼ばれてるのかよく分かるぜ」

 

 黒い三連星のリーダー、ガイア大尉がそう言うが赤いザクは無反応だった。

 

「このガキ!無視してんじゃねーぞ!!」

 

 オルテガ中尉が赤いザクの肩を掴んで怒鳴った。

 

「ハッ、オデッサの鬼がこんなんなら相方の死神もコントロールが難しいんだろうな。まっ、噂じゃー死神は鬼の腰巾着みたいだけど」

 

 マッシュ中尉がそういった瞬間、ヒートランサーを向けられた。オルテガ中尉は振り払われたのか尻もちをついており突然のことにマッシュ中尉は反応できず硬直した。

 

「・・・・・いいか。よく聞け、黒い三連星。俺のことはどれだけバカにしてもいい。だけど、どんな理由があってもヘリオスのことをバカにする奴は俺が許さない。次、ヘリオスをバカにしてみろ。殺すぞ?」

 

「よせ、ウルフ少佐。オルテガ、マッシュ、お前らも喧嘩を売るな」

 

 ウルフは軽く舌打ちをするとアトラス大佐のギャロップに帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、任務を終えオデッサ基地に帰還したヘリオスはマ・クベ司令と骨董品市場に訪れていた。

 

「あ、あの・・・・・マ・クベさん?」

 

「なんだね?」

 

 壺を手に取り鑑定してるマ・クベ司令に話しかけた。

 

「い、いいのですか?僕達がここにいて・・・・・いつ、連邦軍がオデッサ作戦を開始するのか分からないんですよ?」

 

「安心したまえ、スパイのおかげで連邦軍の情報は筒抜け。すでに陣形も9割方完成している。後は、仕上げの準備をするだけなのだよ」

 

「仕上げですか?」

 

「・・・・・ふむ、これはまぁまぁの壺だな。君、これはいくらだね?」

 

 マ・クベ司令は、そう言って片っ端から歴史的価値がありそうな壺を買い漁った。

 

「ヘリオス君。君もなにか欲しいものはないかね?」

 

「え?」

 

「私に付き合ってくれた礼だ。なにか欲しいものを奢ってやろう」

 

「あ、あの、いいのですかマ・クベさん?」

 

「構わんよ」

 

 この時のヘリオスはある意味で何も考えてなかった。ヘリオスはマ・クベ司令に新しい歴史本を数冊買ってもらったことを後悔するのは後、1時間後だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マ・クベ司令とヘリオスは中華レストランで昼食を食べていた。マ・クベは上品にチャーハンを取り分けておりヘリオスは緊張してるのか店をキョロキョロと見回していた。

 

「なにも緊張することはない。私が取った席なんだ遠慮するな」

 

 そう言われヘリオスは餃子や春巻きを取り分け食べ始めた。

 

「・・・・・・オデッサ防衛作戦なのだが完成させるには君の力が必要なのだよ」

 

「?僕のですか?」

 

 マ・クベ司令は回しテーブルに資料を置き回転させてヘリオスの下に送った。ヘリオスはそれを受け取り中身を拝見すると。

 

「!?」

 

「君には、最前線のこの位置に待機してほしい。部隊から離れた位置故、補給も連携もできないが君を守る為の優秀なパイロットをそちらにまわす。引き受けてくれないだろうか?」

 

 ヘリオスは難しい顔をしながらマ・クベ司令を見た。

 

「なぜ、僕をここに?」

 

「このオデッサで最も優秀なスナイパーが君しかいないからだ。君はこの防衛戦の切り札の一つ。君がここにいれば防衛戦は勝利したも同然なのだよ」

 

「僕はマ・クベさんが言うような男じゃありません。・・・・マ・クベさん、あなたは僕に何をさせたいのですか?」

 

「・・・・・・ヘリオス曹長。君にはレビルを暗殺してほしいのだよ」

 

 マ・クベ司令の突然の発言にヘリオスはテーブルを叩いて立ち上がった。

 

「何言ってるんですか!?そんなの無理に決まってます!」

 

「無理ではない!やるのだよヘリオス曹長!このオデッサの地は絶対に落とされてはならないのだよ!」

 

「・・・・・・それって政治が関係してたりします?このオデッサを守り抜いたらキシリア派が有利になるとか」

 

「違う。この地はジオンの生命線だからだ」

 

「と、言いますと?」

 

「オデッサは、貴重な鉱物資源が眠っており大体の鉱物資源は取り尽くした。これでジオンは後、10年は戦争を継続することができる」

 

「それならもう、オデッサは必要ないんじゃないのですか?」

 

「・・・・・ヘリオス曹長。君は大学で歴史を学んでいたのだろ?なら、分かっているのではないのかな?」

 

 ヘリオスは少し考えると。

 

「鉱物資源だけを見たら10年は戦える。だけど、それは鉱物資源のみの話。戦争は歴史的に見たら食料や武器が常に必要だった。このオデッサなら鉱物資源意外にも食糧資源や水、空気、ジオンじゃ数少ない工場などもたくさんある。それを失ったら・・・・・長期戦でジオンは死ぬ?」

 

「その通りだ。だからこそこの地は生命線なのだよ。しかし、上層部・・・・・というよりもザビ家は政争の真っ最中なのだよ」

 

 現在のジオンの現状を聞かされヘリオスは胃が痛くなった。

 

「今はそんなことしてる場合かよ」

 

「現場主義のドズル中将ですらもガルマ様の敵討に目が眩み結果、木馬部隊に青い巨星ランバ・ラル大尉がやられてしまった。今のジオンは様々な思惑で迷走しているのだよ」

 

マ・クベ司令も頭を抱えているようだった。

 

「スパイからすでにレビルが乗艦してるビッグトレーは、分かっている。頼まれてくれないか?」

 

 それでもヘリオスはYesとは言えなかった。孤立無援の状態からの暗殺任務。ヘリオスにとって死ねと言っているようなものだった。

 

「・・・・・そういえば、私達が使った金なのだがあれは、実は軍から横領した金でね」

 

「えっ?」

 

 突然の発言にヘリオスは耳を疑った。

 

「いやはや困ったものだ。君はその歴史書を私からプレゼントされたものだ。ということは君も間接的には私の横領に協力したことになるのだがね」

 

 ヘリオスはジト目でマ・クベ司令を睨みつけ。

 

「・・・・・性格悪いですよ」

 

「部下達にもよく言われる」

 

 ヘリオスは立ち上がると。

 

「レビルの暗殺任務喜んで引き受けます」

 

 そう言って、頭を下がるのだった。




〈マ・クベside〉

「よろしいのですか?マ・クベ中将」

「どういう意味かねウラガン?」

「ヘリオス曹長は、中将のお気に入りだと思っていたのですが」

「別にお気に入りというわけではない。曹長が使えるのは確かだがな」

「左翼の陣が手薄になってるのはエルランの裏切りと同時に連邦軍を壊滅させる。その手筈になっているはずです。なぜ、曹長を使ってレビルの暗殺を?」

「さてな」

 マ・クベは上品に口を拭き立ち上がると。

「車をまわせ」

「ハッ」

(・・・・・・・おそらく、オデッサは負ける。ジオンは限られた戦力を誤魔化して戦ってきたが連邦は数の暴力で来るはず。右翼後方には木馬部隊が進行しつつある。オデッサで勝てなくても可能な限りの資源と人材を本国に持ち帰らなければ)
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