オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士   作:ナイトメア・ゼロ

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ミッション27 オデッサ撤退

 オデッサの戦いは連邦軍の勝利で終わった。もちろんこれで全てが終わったわけではない。しかし、この戦いでの勝利は大きな意味をもたらしていることだけは確かだったのだ。

 

「美しい夕日ですな」

 

「我々の勝利を祝福してくれてるようだ。たが、この戦いで戦力を削りすぎた」

 

 夕日を見ながらレビル将軍とティアンム中将が話していた。

 

「はい、今回、オデッサの戦いで予想以上の犠牲が出てしまいました。おまけにジオンの残存戦力も無視できませんな」

 

「うむ、ソロモンをおとすには万全の準備をしなくてはな」

 

「焦ることはありません。待ちましょう。攻勢の時を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オデッサ攻略戦が成功に終わりベルファウスト基地へ向かっていたホワイトベースは、浮かない顔をしていた。

 

「どういうことだろうなミライ」

 

 ホワイトベースの艦長、ブライトは、操舵をしているミライに訊ねた。

 

「少なくとも、レビル将軍は、マ・クベが撃とうとしたミサイルは本当に核ミサイルだと思ってるように見えたわ」

 

「だが、実際に発射される前に用意されていたミサイルは全部ただの弾道ミサイルだけだった。・・・・本当に他の位置から核ミサイルが発射されてないんだな?」

 

「はい、間違いありません。どこからも発射された痕跡もありませんし、まず、パリもロンドンもベルリンも核で破壊されていません」

 

「ミサイルを無力化したアムロも言ってたわ。核ミサイルじゃなかったって」

 

「・・・・アムロにも苦労をかけたな。右腕を失ったガンダムでよくやってくれた」

 

 奇妙な違和感を残したままホワイトベースは、このままベルファウストヘ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オデッサから脱出したマ・クベ指令は、ザンジバルに乗っていた。

 

「パリは燃えているか?」

 

「あ、あの・・・・」

 

 核ミサイルの発射が失敗し兵士達は、体を震わせていた。マ・クベ司令にころされると思っていた。

 

「燃えていないのだな。パリもロンドンもベルリンもオデッサも」

 

 そう言うと。

 

「フ、フフ、フハハハハハハハハっ!!」

 

 突然、笑い出した。

 

「フフフっ、どうやら地球連邦軍にも文化を愛するものがいたようだな」

 

 そう言って機嫌良く笑いながらメインブリッジから出て行った。

 

「た、助かったのか?」

 

「というかなんでマ・クベ中将は、あんなに機嫌が良かったんだ?作戦が失敗して絶対にキレると思ってたのに」

 

と、兵士達は小声で話すのだった。

 メインブリッジから司令室に入ったマ・クベ司令はキシリアに通信を繋げツボを愛でていた。

 

「そんなに欲しいのであればくれてやればいいのです。貴重な鉱物資源は十分に手に入れました。もはや、オデッサには何の価値も残っていませんよ。(ジオンの制圧地域にあった工場も失うのは痛手だがな)」

 

「マ・クベ、なぜ地下に隠していた核ミサイルを使わなかった?お前の性格を考えれば核ミサイルを使うと思っていたのだがな」

 

「・・・・・・私のミスでした。どうやら、私の部下に無能な輩がいたようで核ミサイルと通常の弾道ミサイルを間違えて準備してしまったようなのです。ですがご安心をキシリア様」

 

 そう言ってマ・クベ司令はツボを置いた。

 

「ヘリオス曹長の活躍でレビルの暗殺は失敗したもののたった1人で連邦の戦力を大きく削ることに成功しました。戦力を削られすぎたせいか追撃も甘く想定していた以上の戦力が宇宙とアフリカ、北米へと逃げました。これでジオンは10年・・・・・いや、10年以上戦争を継続できます」

 

 キシリアへの報告が終わるとマ・クベは、ツボをチンと鳴らした。

 

「ウラガン。進路をソロモンに変えろ」

 

「ソロモンですか!?え?グラナダはよろしいのですか?」

 

「まだ、やり残している仕事があるのだよ。いいから早くソロモンへ向かうのだ!」

 

 そう言ってマ・クベ司令が乗るザンジバルはソロモンへと向かうのだった。




 オデッサ作戦の簡単な解説

 正史と同じように連邦軍がオデッサの戦いに勝利しましたが正史と違う部分も多々あります。
 まず、マ・クベが秘密裏で取り戻した鉱山基地を魔改造し正史に無かった新型大型ビーム兵器の試作品【オーバードビームキャノン】が実戦投入された。
 この新兵器により連邦軍は、ビッグトレーを2機撃破されレビルが乗っていたビッグトレーは大破しこの時点で連邦軍の全体の戦力の約3割が撃破されていた。
 その後、【オーバードビームキャノン】を警戒してしまい連邦軍は攻めあぐねてしまったがオデッサに潜ませていたスパイと連携して【オーバードビームキャノン】が1台しかないと分かると一気に攻勢に転じた。
 攻めあぐねてる間にマ・クベは、前線を下げ陣形を立て直すことに成功はしたがオデッサ作戦に合わせて後方撹乱の任務を与えられた【ホワイトベース隊】が出現、正史と同じく黒い三連星が討伐に向かうがアムロが乗るガンダムに撃破された。しかし、元グール隊のニュータイプ、ウルフ少佐が出撃し【ホワイトベース隊】を倒すことはできなかったがガンダムの右腕を斬り落としガンダムのビームライフルを盗むという戦果を上げた。(ちなみにこの時のアムロはまだニュータイプに覚醒しきれていない)
 正史ではマ・クベは、核ミサイルを用意しレビルとの交渉が決裂し核ミサイルを撃ったがガンダムに邪魔をされ失敗に終わった。しかし、この世界では、正史と同じように核ミサイルを発射し、右腕を失ったガンダムが決死の覚悟でミサイルを無力化。しかし、用意されていたミサイルはなぜか普通の弾道ミサイルで本物の核ミサイルはなぜかオデッサ基地の地下に放置されていた。
 オデッサからの撤退が決まると戦力を削られすぎた連邦は追撃が甘く想定していた以上の兵士達が撤退に成功。マ・クベも貴重な鉱物資源を大量に回収し兵士達も想定以上に撤退が成功した為、ジオンは10年以上戦えるとキシリアに報告している。レビルも連邦軍の戦力が約3割以上、少なくとも約3師団相当の戦力が削られた為、ソロモン攻略作戦は来年にならないと実行できないと予想していた。
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