オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士   作:ナイトメア・ゼロ

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ミッション1 再会

 僕の名は、ヘリオス・ユナイト。一応、ジオン公国の軍人で階級は、軍曹だ。ジオンが地球連邦に宣戦布告してから約8か月・・・・・僕はうんざりしていた。僕は戦争が嫌いだ。大学を卒業したら歴史家になるつもりだったのに戦争が始まったせいで僕は徴兵されて軍人として仕事をすることになってしまった。モビルスーツの適性が高かったから操縦訓練を主軸にやらされてたけど運動とかは基本ダメダメ。そのせいなのか地球に降りて小さな鉱山基地の警備兵に配属されてしまった。まぁ、最前線に出るよりかはマシだからいいけど・・・・・・問題はこの鉱山基地の司令だ。正直言って無能だ。部下の手柄を全て自分がやったように報告するし失敗したら部下に責任を押し付ける。司令がやるはずの仕事も全て副官がやってるらしいしいくつかの狙撃ポイントも僕が見つけてなかったらどーなってたか・・・・・・想像しただけでもゾッとするよ。僕が見つけた比較的安全に狙撃できる場所で僕はいつものように旧ザクに乗りコックピットの中で歴史書を読んでいた。

 

「ん?」

 

 レーダーに反応があった。連邦の戦車か戦闘機かと思って読書を中断していつものように準備をした。だけど、スコープ越しで見えたのはボロボロのザクだった。

 

「なんだ、ザクだったのか。どこかで部隊とはぐれたのかな?いや、あんなにボロボロなら部隊が全滅してあのザクだけなんとか逃げ切れたってことかな?」

 

 どちらにしても近くで戦闘があったなんて情報はなかったし定時連絡を入れてから読書に戻ろうとすると。

 

「ん?」

 

 ボロボロのザクの後ろから2機のザクが走ってきた。2機ともヒートホークを装備していてボロボロのザクも振り返ってヒートホークを構えた。

 

「なんだ?様子がおかしいぞ」

 

 僕は、再びマゼラトップ砲を構え様子を見ているとザクが戦い始めた。

 

「そういえば噂してたな。連邦軍がザクを鹵獲して戦ってるって・・・・・となるとあの2機は連邦に鹵獲されたザクか」

 

 僕はマゼラトップ砲を連邦軍の鹵獲ザクに向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 グール隊に所属しているウルフ中尉は、危険な状況下にあった。それは、同じグール隊の仲間に攻撃されているからだ。グール隊は、ニュータイプ研究の過程で行われた人体実験にて他人に共感する能力を失った若いモルモット達で構成されている。他人の痛みを理解できないから残虐行為にもまったく躊躇しない。連邦軍にならまだしも味方のジオン軍にも向けられ同じ部隊の隊員同士でも平然と殺し合いが起こる。連邦軍の攻撃を躱すために味方を肉盾にすることなんか当たり前だった。

 そんな部隊で比較的にマシな男がウルフ中尉だった。しかし、そんな彼にグール隊の一隊員が目を付けただ『気に入らない』。そんな幼稚な発想だけで仲間殺しをしようとしていた。幸い、ウルフ中尉もグール隊の仲間を全く信用しておらず背後からの奇襲に対応できた。しかし、連邦軍との戦いで消耗していた彼はグール隊の猛攻を捌ききれずやむを得ず逃げ出したのだ。

 そしてとある山岳地帯に逃げ込んだウルフは、ヒートホークを構え2機のグール隊のザクに応戦しようとした時だった。

 

「!?」

 

 突然の砲撃音、グール隊のザク1機はヘッドショットされメインカメラを破壊された。

 

「危ねーな!俺ごと撃つつもりかよヘリオス!」

 

 ウルフがそう言った瞬間、疑問を覚えた。

 

(ヘリオス?今、なんでその名前が俺の頭の中に?いや、それよりも俺はこの気配を知ってる。・・・・そうか、思い出した。なんで俺はジオンを勝たせようとしてたのか。理由はこれだったのか!)

 

 ウルフ中尉のザクはそのまま走り出した。残り1機のザクもヒートホークで応戦しようとしたがウルフ中尉が突然左へサイドステップをすると背後からくる狙撃が分かっていたのかウルフ中尉のザクの横を通り敵ザクの足を撃ち抜いた。

 

「くたばりやがれ!!」

 

 ウルフ中尉のザクはヒートホークを振りかぶりコックピットに目掛けてヒートホークを叩きつけた。ズガン!!と大きな音を立てザクのコックピットが斬られた。機体はそのまま後ろに大の字で倒れるとそのまま大きな爆発が起きた。

 

「ハァハァ、やったぞ」

 

 そう言ってウルフ中尉は振り返ると後ろにはマゼラトップ砲を向けた旧ザクがいた。

 

「お前は誰だ!?どこの部隊の人だ!?名前と階級を答えろ!」

 

 ウルフ中尉はヒートホークを収めると。

 

「俺はウルフ階級は中尉だ」

 

「え?う、ウルフ?」

 

「旧ザクに乗ってるパイロット・・・・・当ててやろうか?」

 

 そう言って今まで無表情だったウルフは笑顔を浮かべ。

 

「久しぶりだな。ヘリオス!」

 

「!?な、なんで僕の名前を!?」

 

「忘れたのか?俺はお前と一緒にウィザーク孤児院にいたじゃねーか」

 

「!!ま、まさか、お前、ほ、本当にウルフなのか!?いや、答えなくていい。この旧ザクのパイロットが僕だと当てただけで十分に信用に値する!」

 

 そう言って、ヘリオスはマゼラトップ砲を下げウルフに近づくとコックピットを開き姿を見せた。

 

「!あ、嗚呼。会いたかった。ずっと俺はお前に会いたかった」

 

 そう言ってウルフは、ザクのコックピットから出できた。

 

「ウルフ。久しぶりだな!!」

 

 幼い頃の親友どうしが今、戦場で再会した瞬間だった。

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