オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士 作:ナイトメア・ゼロ
ソロモンの脱出艇にソロモンの司令官、ドズル中将がやって来た。
「あなた、行かないのですか?」
「バカを言うな。ソロモンは落ちはせん」
ドズル中将は、奥さんのゼナを安心させる為に両手を広げ答えた。
「では」
「いや、脱出してキシリアのいるグラナダへ向かってくれ。あいつならきっと、お前達を保護してくれるはずだ」
「行けないのですか?」
「大丈夫だ案ずるな」
そう言ってドズル中将は、ゼナのおでこに優しくキスをした。
「ミネバを頼む。強い子に育ててくれゼナ」
「あなた・・・」
「俺は軍人だ。ザビ家の伝統を作る軍人だ・・・・・・・死にはせん」
ドズルは娘のミネバの頭を優しく撫でると。
「行けゼナ。ミネバと共に!」
そう言ってドズル中将は、脱出艇を見送った。
再度、要塞内部に入りそれぞれの部隊に直接、指揮をしていると。
「閣下、ご無事でしたか!」
補給をしていたのか前から白狼のシン・マツナガ大尉が来た。
「マツナガか!よく生きて戻った!」
「はい!ティアンム艦隊の抵抗が激しく連邦軍の新兵器を破壊しきることは叶いませんでしたが再度、あの秘密兵器を使用されることはないでしょう」
マツナガ大尉は、敬礼してから報告をした。
「なぜ、再度、使わないと言い切れるんだ?」
「秘密兵器は多数の小型ミラーパネルで太陽光エネルギーを利用したものだと思われます。小型ミラーパネルを全て破壊することは叶いませんでしたがそれでも1割強は、破壊できたのでソロモンにもう一度攻撃できたとしても最初の一撃よりも威力は落ちているはずです」
「そうか・・・・・マツナガ、一つ任務を任されてくれないか?」
「任務ですか?」
「あぁ、さっき、ゼナとミネバが脱出艇でソロモンから脱出した。行き先は、キシリアのいるグラナダだ。マツナガ、貴様は一足先にソロモンを出てゼナ達の護衛に向かってほしい」
「!!閣下はいかがなさるんですか?」
「俺はここに残る。ソロモンの戦力をズタズタにされすぎた。俺はビグ・ザムに乗り連邦軍を1人でも多く地獄へ叩き落としてくる」
それを聞いてマツナガは、息を呑んだ。ドズル中将は、死ぬ気だと感じたのだ。
「閣下」
マツナガ大尉が一言言おうとした時だった。
「「「ドズル閣下!!!」」」
3人のジオン兵がドズルの前に来た。
「貴様らは・・・・・キシリアのところの」
「閣下、お願いがございます!是非とも私達に重モビルアーマー、ビグ・ザムをお貸しください!!」
「もう、連邦軍は、一体どれだけの戦力を出してきたんだよ!」
ヘリオスは悲鳴をあげながらもモビルスーツやモビルアーマーを次々と狙撃し撃ち落としていた。
「キリがねぇ!」
ウルフもビームサーベルでモビルスーツを次々と斬り捨てていた。ソロモンからは次々とムサイ級軽巡洋艦、パプア級補給艦、チベ級重巡洋艦がソロモンからの脱出を始めており艦に乗り切れなかった者はモビルスーツに引っ張ってもらって脱出していた。
「ソロモンからの脱出が始まったな」
ウルフがそう言ったその時だった。
「デヤァァァァァッ!!!!」
大型ヒートホークでジムをぶった斬ったザクが現れた。
「!?あれって確か・・・・・ドズル閣下のザクだったよな?・・・・まさか、ドズル閣下!?」
ヘリオスはドズル専用ザクを見て驚いていた。
「貴様らが撤退経路を死守していた部隊か!?」
ドズル中将にそう訊かれ。
「は、はい!ぼ、・・・・私は、アトラス隊のスナイパーのヘリオス曹長です!そして、赤いギャンに乗っているのはアトラス隊のエースパイロットのウルフ少佐です!」
と、慌てて答えた。
「よし、ソロモンの殿は、俺も参加しよう!」
そう言ってドズル中将は、ゲルググ用ビームライフルを構えてビームを撃った。ビームはジムの胸の所に命中しそのまま爆発した。次はマゼラン級戦艦とボール2機が向かってくると今度は、ビームバズーカを持ったゲルググがボール2機を撃破しそしてマゼラン級戦艦もあっという間に撃破した。
「閣下、ご無事ですか!?」
「ガトーか!?」
「はい!」
「よし、ガトー。俺と共にここで殿をしろ!リックドム隊は、ガトーと共に戦艦を中心に迎撃!ウルフ少佐は、モビルスーツを中心に迎撃!ヘリオス曹長は、討ち漏らしたモビルスーツを撃破しろ!」
ドズル中将の指令に了解(ウルフは不満気)した。ガトーは、リックドム隊を率いて連邦軍の追撃艦隊に攻撃を仕掛けドズルとウルフは、追撃してくるモビルスーツ隊とモビルアーマー隊に攻撃を始めた。そしてヘリオスは、ドズル中将とウルフが討ち漏らした部隊を撃破していった。
「ソロモンにどんどんモビルスーツとボールがとりついてる。これは、要塞内部は、地獄かも」
「よそ見するなヘリオス!死ぬぞ!」
すると。
「ん?」
ソロモンからバカでかいモビルアーマーが出現した。
「なんだあのバカでかいモビルアーマー!?ジオンはあんなの作ってたの!?」
重モビルアーマー、ビグ・ザムを見てヘリオスは目を丸くした。
「・・・・・ビグ・ザム。・・・・・・・貴様らの死・・・・・・決して無駄にはせんぞ!」
ドズルはコックピットの中で涙を流した。
「・・・・・そこのスナイパー!!」
「え?僕ですか!?」
「貴様以外どこにいる!!貴様は今からビグ・ザムの支援に回れ!」
突然の命令にヘリオスは目を丸くした。
「!?おい!テメェ、ヘリオスを危険な前戦に出すつもりか!?」
「貴様!上官に向かってなんだその口はなんだ!!」
ウルフがドズルにキレるとドズルもウルフにキレた。
「ウルフ!怒ってる場合じゃないでしょ!?ドズル閣下、私は、何をすればいいですか!?」
「あぁ、ビグ・ザムの弱点は真下からの奇襲だ。足の爪は、対空防御になってはいるが性能ははっきり言って期待できん。貴様は下から奇襲を仕掛けてくる敵を狙撃するんだ!」
「了解致しました!」
そう言って、ヘリオスはビザ・ザムの支援に向かおうとした。
「ヘリオス!ヤバくなったら俺を呼べ!絶対に助けに行く!」
「あぁ、もちろんだ!」
そう言ってヘリオスはビグ・ザムの支援に向かうのだった。
そして、ソロモンから撤退後、ウルフは、ヘリオスの声を聞くことがなかった。ヘリオスは、ビグ・ザムの支援後、MIA(行方不明)になったからだ。