オデッサの鬼、オデッサの死神と呼ばれた2人の兵士 作:ナイトメア・ゼロ
ヘリオスはテキサスコロニーから出るとア・バオア・クーに向かわずソロモンへと向かった。なぜ、ソロモンへ向かったのか。理由は単純だった。今の状態でア・バオア・クーに戻れば脱走兵の扱い受ける可能性がありそのまま死刑になる可能性があったからだ。故にソロモンを制圧した連邦軍を偵察し情報を土産にしようとしていたのだ。
「艦隊の準備がもう始まってるのか?」
ソロモンには、連邦の艦隊が入港しておりモビルスーツや戦闘機、ボールを次々と艦に乗せていた。
「これは・・・・・・ア・バオア・クーかグラナダのどっちかは知らないけど連邦艦隊の攻撃はすぐにでも始まりそうだな」
ヘリオスは、戦艦の残骸の後ろから連邦艦隊の動きを見ていたその時。
「!?」
突然、マゼラン級戦艦が爆発したのだ。
「な、なんだ!?何が起きたんだ!?」
すると今度は、サラミス級軽巡洋艦が爆発した。
「事故?・・・・・なわけないか。破壊工作にも見えないし・・・・・もしかしてジオンの攻撃なのか?」
ヘリオスはモノアイを激しく動かして索敵を強化するがジオンの機体らしき姿は見えなかった。
「今度は補給艦と戦艦をまとめて・・・・・どうなってんだ?一体、どこから攻撃してるんだ?」
ソロモンに入港している連邦の戦艦がどんどん撃沈されている光景を目にしてヘリオスは目を丸くしていると。
「ん?」
ソロモンから1機の機影が見えた。スコープを使い何がソロモンから出撃したのか確認すると。
「!!・・・・ガンダム」
そう、ソロモン防衛戦でヘリオスがビグ・ザムの支援をしていた時にたった1機でビグ・ザムを撃破したあの時のモビルスーツだった。
「・・・・・・」
ヘリオスは、冷や汗を流しながらガンダムにバレないように距離を置いて後をつけるのだった。
アムロは、ずっと気になってることがあった。奇妙な『ララ』って言う音もそうだがそれとは別のことだった。コンペイ島から出撃した時からずっと誰かに見られてるような気がしていた。
「何だが気持ち悪いな」
アムロは独り言を呟くと。
「!!」
アムロが何かに反応した。
「これは・・・呼んでいる?」
アムロの耳には【ララ】という謎の音が聞こえていた。アムロの目は謎の光が見えていた。綺麗なキラキラが見えていた。
「何が見えるんだ?」
その時だった。キラキラの先に褐色肌の綺麗な少女とトンガリボウシ(エルメス)がいた。
「やってみるか」
アムロがそう言った瞬間、四方八方からビームが飛んできた。アムロは全てのビームを躱しビームライフルを構えると。
「!!下か!」
下からビームが3発飛んできた。アムロはビームを躱し背後から襲ってきたビームをシールドでガードした。
「見えるぞ」
アムロの目にはトンガリボウシ(エルメス)のビットの動きが見えていた。ビットの動きに合わせアムロはビームライフルでビットを撃ち抜くとそれからは次々とトンガリボウシ(エルメス)のビットを撃破した。
アムロは気配を感じとり振り返るとトンガリボウシ(エルメス)がビームを発射した。ビームはアムロのビームライフルに命中し爆発した。
「うわぁぁぁぁぁっ!!」
爆発の衝撃にあったがアムロはすぐにトンガリボウシ(エルメス)を睨みつけると2人の間に一羽の白鳥が飛んでいた。そして気がついた。
「ララァ?」
トンガリボウシ(エルメス)のパイロットは、サイド6で出会った不思議な少女だった。
「ララァならなぜ戦う!?」
「大佐を傷つけるから」
「何?」
「大佐を傷つけるいけない人」
「な、何を言って」
ビットがアムロを包囲するがアムロはビームサーベルを抜くとそのままビームサーベルでビットを斬った。
「あなたの力が示している。あなたを倒さねばシャアは死ぬ!」
「シャア?そ・・・それが・・・・」
「あなたは来るのが遅すぎたのよ」
トンガリボウシ(エルメス)・・・・・ララァは、ビームを撃ちアムロは回避した。
「なぜ・・・なぜ、今になって現れたの!?」
ビットでアムロを攻撃するがビットのビームは躱されてビームサーベルで攻撃してきたがララァは簡単に回避した。
「なぜ?なぜなの?なぜ・・・・・あなたはこうも戦えるの?あなたには守るべき人も守るべきものもないというのに」
「守るべきものがない?」
アムロはビットのビームをシールドで防ぎ斬り落としてララァを見つめた。
「私には見える。あなたの中には家族もふるさともないというのに」
「だ・・・だからどうだって言うんだ!」
アムロとララァが見つめ合った瞬間、2人はキラキラと光、謎の空間にいた。しかし、2人はなんの疑問も持たずに話す。
「守るべきものがなくて戦ってはいけないのか!?」
「それは不自然なのよ」
「では、ララァは何だ?」
「私は救ってくれた人のために戦っているわ」
「たったそれだけのために?」
「それは、人の生きるための真理よ」
「では、この僕たちの出会いは何なんだ?」
「・・・・・・・これは、これも運命なの?アムロ?」
「・・・・ああ、そうだ。そうだと思う。これも運命だ」
「なぜ、なぜなの。これが運命だなんてひどすぎるわ。私とってあなたは遅すぎて」
「僕にとってあなたは突然すぎた。人同士ってこんなものなんだな」
その時。
「ララァ!奴との戯言はやめろ!」
シャアが赤いゲルググに乗ってやって来た。
「シャア!」
「大佐!」
シャアはビールライフルでビームを撃つがアムロは回避しそのままビームサーベルでシャアのビームライフルを斬った。シャアも反撃する為にビームナギナタを取り出し両者激しい格闘戦が始まるのだった。
「・・・・・いや、なにあの戦い?」
デブリに隠れて狙撃のタイミングを待っていたヘリオスはシャアとガンダムの戦いを見て引いていた。
「ガンダムが僕の予想よりもヤバい奴なんだけど・・・・・・ウルフが挑むなって言った意味がよく分かるよ」
しかし、これはチャンスだった。ガンダムがシャアとトンガリボウシ(エルメス)の戦いに集中しておりここでガンダムを倒せばそれを土産にウルフのもとに戻れる。ヘリオスは集中してガンダムの動きを観察し続けた。
(まだだ。まだ、ダメだ。絶対にいつか、狙撃のチャンスが来る。それまでは絶対にバレちゃいけない)
コアブースターも加わりあの戦場はもっとすごくなった。その時だった。コアブースターを撃破しようとしたシャアがなぜか攻撃をやめてコアブースターを避けるとその瞬間にガンダムのビームサーベルで右腕を斬り落とされたそしてガンダムは確実にシャアを殺す為にビームサーベルでコックピットを狙った突きを放った。
「!!今だ!!」
その瞬間をヘリオスは狙撃した。
「シャア、覚悟!」
「大佐!」
シャアは撃墜される。ララァは、シャアを庇おうとしたその時。
「!!」
アムロは殺気を感じとりブースターを吹かしてバックステップをとった。その瞬間、シャアとアムロの間にビームが通った。
「!!な、なに!?」
アムロとシャア、ララァ、そしてセイラもビームの方向を見るとそこにはビームスナイパーライフルを持った黒いゲルググがデブリに隠れるように構えていた。
「そうか、これまでの視線は貴様か!」
そう言ってアムロはブーストを吹かしスナイパーに向かった。
「嘘でしょ!?あのタイミングの狙撃を普通躱すか!?」
ヘリオスはガンダムの動きを見て目を丸くした。慌ててヘリオスは構え直しガンダムに試作型ビームスナイパーライフルを向けるが。
「ハァ?」
当て勘が鋭いヘリオスはすぐに狙撃が外れると感じとった。ガンダムは試作型ビームスナイパーライフルを向けられた瞬間、躱したのだ。
「クッ!」
再度、向け直すがどれだけ直してもガンダムにはすぐに躱されるのだ。
「ば、バケモノめ!!」
ヘリオスは直接狙うのをやめてガンダムが逃げる方向を予測して狙撃しようとした。だが、今度は一気に詰め寄って来たのだ。
「!!ガンダムのパイロット!!頭おかしいんじゃないの!?」
ヘリオスはもう無理だと思いブーストを吹かして逃走しようとするがあっという間に懐に入られた。
「クソ!!」
ヘリオスはありったけのダミーバルーンを発射して目眩しをするとそのまま急降下した。
だが。
「!!」
それを読んでいたかのように目の前にガンダムが現れガンダムは、ビームサーベルを振り上げた。
「あ、死んだ」
ヘリオスがそう呟いた瞬間。トンガリボウシ(エルメス)のビットがミサイルのようにガンダムに突進して吹っ飛ばした。
「!?」
何が起きたのか分からずにいると目の前にシャア専用ゲルググとトンガリボウシ(エルメス)がやって来た。
「捕まれ!退くぞ!!」
ヘリオスは慌ててエルメスに捕まるとそのままソロモン宙域から撤退するのだった。