忍殺×遊☆戯☆王 ディアベルスター・ザ・ブラックウィッチ   作:亜面瞳頭

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本作品及び本家のネタバレ可能性・本編以上の自己満足(サティスファクション)重点につき閲覧注意&最後に閲覧を推奨な
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罪宝N-FILES(設定集)

冒涜のシンフルスポイル・ジツ

 

 遥かなる神代、ウジャト・ニンジャは魔術師ロウ・ワンに師事し、オヒガンの真理を垣間見た。崇高なるウジャトは秘められし業の一側面を自らのジツとして、やがて愛弟子アザミナに授け――その半ばで滅んだ。シンフルスポイル・ジツ、魂縛る冒涜的なまでの茨の魔術は、その実、ウジャトが有していた力の本来の在り方から大きく外れている。

 

 アザミナが世界への報復的執念で会得したジツは、本来であれば周囲のエテルを基に、茨を自自に生長させて攻防に利用する程度のモノのはずであった(直弟子ヨウマ・ニンジャの同ジツでは茨ではなく白い樹木を生み出す)。これは植物や肉体の操作を自在にしたとされるハヤシ・ニンジャ及びその直系と名高いクロヤギ・ニンジャの系譜の力がベースとなっている故と考えられる。だが、冒涜の復讐者のジツが生み出す茨は、物理影響のみならず現実・オヒガン間を相互に繋ぐ情報導体としての機能も有していた。絶対の力求める星霜の探究の中で、シ・ニンジャの眷族の裏切り、そしてかつての師たるウジャトの教えの断片によって齎された、悍ましい力の産物である。

 

 奇しくもLANケーブルに代表されるモータルの生み出した電子的回路機構と同等の機能を持つに至ったジツの茨は、物理世界における肉体への接触(接続)と同時に、異位相(オヒガンあるいはコトダマ空間)中の同一座標上に存在する対象のIP――ソウルや魂と呼称される生命の本質情報――へ干渉することを可能とした。これによりIPと肉体との接続が断たれた場合、一般的な死やハッカーが陥るフラットライン死のような生命活動停止のプロセスを経ずして、肉体はそこに宿していた本質情報を失うことになる。未だ生きているはずの肉体が、事実上の死を迎えた状態に上書きされるのである。結果、本来起こりようのないバグ挙動によって生命意思失った肉体は酷く歪曲し、空になった『器』はジツ行使者の意思を注ぐことで悪意のままに動く傀儡となる。これがシンフルスポイル・ジツの動作原理である。またその性質上、ユメミル・ジツに代表される強力無比な精神干渉系のジツ巧者、あるいは上位のハッカーなど、類稀なるコトダマ空間認識能力者でなければ、アザミナへのニューロン干渉はカウンターハックめいた冒涜の茨との強制直結、即座の隷属化を意味する。

 

 同ジツは、抜き取った後の魂への干渉も可能とした。自らを奪われた魂へ悪意を注ぎこみ、その激情に指向性と仮初の物理実体を持たせる。哀れなる魂はそれが冒涜者による誘導とも知らずに、恐怖や絶望、あるいは怒りの失意の中で自らが他者の生を害する禍を振りまくようになる。これが『罪宝』と呼ばれる呪遺物の正体である。かつての時代では宝飾品、劇中時系列においてはメモリやフロッピーなどの旧世紀電子レリックと、姿が異なるが、その見た目は各時代において目にする者の欲望を刺激するようにアザミナが創作したものである。

 

 他者へ支配と蹂躙の限りを尽くすため、また自らの滅びを遠ざけるため、アザミナはジツをもって数多の魂を、そして自らの器とするための肉体を奪ってきた。……裏を返せば、同ジツは抜き取ったIPを再び肉体へと接続させる術でもあったのだ。最後の弟子ディアベルことヨウマ・ニンジャはこのプロセスを01電子空間と物理世界への干渉機構を包括させた単一のジツとして昇華させており、ディアベルスターに宿すユニーク・ジツ、クッツキ・ジツとして彼女の旅路を支えた。また、ディアベルゼが継承した死霊を使役する力は、抽出した情報物体を、オヒガンの側面より魂として認識した場合のその操作プロセスを単一ジツ化した、同ジツの亜流とでも言うべきものである。

 

 どこまでも他者の生や力、尊厳を奪うことに特化した冒涜の薊の死のジツは、だが本質的には、新たな生や価値あるモノを創造する可能性も孕んでいたのである。

 

 

その後の白き森

 

 千年の封印の果て、ディアベルの肉体を奪い蘇ったアザミナは、だがディアベルのローカルコトダマと密接に結びついた『白き森』から出ることを縛られていた(『森』に遺されていた電子機器の全ては外部と通信接続しておらず、千年の眠りの内に様変わりした世界の情報を得る事は不可能であった)。漸くの眠りから覚めた彼女は、外界との接触を物理的・電子的に断たれていたのである。だがディアベルの肉体を得た変化か、アザミナは、この時代において弟子が注力していたモータルの絡繰りがこの森以外にも世界に数多存在すること、それらが自らの力と本質的には同じものに繋がっていることを、その超自然の力有する視座から看破した。

 

 そこで冒涜者は、傀儡と化したリゼットやその姉弟子達含む薊の従僕を、異空から茨を通して遠隔地の電子施設に送り込んだ。自らの肉体以外であれば囚われない呪縛の脆弱性を突き、野望果たすための斥候やリソース確保、あるいは暴虐の秘匿パスに利用したのである。この冒涜の茨による秘匿通信回線VPN(Vine-Profaned Network)はアザミナが滅びた後も遺り、使用者不明の『白き森VPN』は森をハブに各地の廃棄UNIX施設を不可視の回線で繋いでいる。

 

 ディアベルスター達による決闘の後、すぐさま白き森は複数の暗黒メガコーポによる監査(という名目の旧世紀遺物接収)の対象となった。かつて旧世界の支配を恣にしようとしていた極大企業の遺したサーバーセンターは、そこに眠る旧世紀電子遺物や死蔵IPの価値から、周辺企業勢力垂涎の宝物殿めいた存在であった。だが、長年に渡り『魔女』なるローグ・ハッカーによって厳重なる相互不可侵に守られ如何なる侵入も許されず、また『魔女』亡き後も不可解な怪異が相次いだことから外部より厳重封印・監視が行われてきた。

 それ故、詳細不明ながらいち早くその停滞状態の瓦解を察した各企業は、即座に調査回収の為に自社保有戦力を派遣したのである。そして結論から言えば全ては徒労に終わった。最初のコーポが内部に立ち入った時点で、そこに価値ある物は何一つ残されていなかったのである。地中に築かれていた荘厳なる杜は、白日差す伽藍洞の廃墟に変わり、光の下に妖しくも美しい白き巨木が聳えるばかりであった。早晩、現代においては最早如何なる資本的価値も見出せないことが明らかとなった白き森は、保全管理を行おうとするコーポも現れず、欲望と経済の異常新陳代謝続ける世界の潮流から取り残されていった。……こうして黒魔女達は再び故郷を取り戻したのだ。

 

 今現在、白き森、そして森に住んでいた者達についての正確な情報は無い。IRCフォーラムには様々な都市伝説めいた荒唐無稽の曰くが囁かれるばかりである。「ハッキング行為でフラットライン死しかけていた若者が、気付けば白い樹木生い茂る森の中に立ち、そこで人語解する狼に導かれて現実に生還した」「赤子が電子基地廃墟入り口に捨てられ、翌日には姿が消え、そこにホログラムめいた花が咲いていた」「この世のどこかに身寄り無き者達を迎え入れる、魔女めいたふたり組によるハッカー・ドージョーがある」等々……。

 果たして何が白き森に関する情報で、何が真実であるのか、あるいは何も真実ではないのか、真相の一切は不明である。それでも人々は今なお言い伝える。「白き森には魔女がいる」と。

 

 悪しき心抱いて白き森にはいるべからず。わざわいが翼となり、獣となり、大樹となり、不躾者に降りかかるであろう。

            ――近未来の某所、辻LAN説法師の戯言――

 

 

 

『罪』を巡る略史

 

紀元前(年代不明):ウジャト・ニンジャの滅び、はじまりの罪人の芽吹き

 

 アザミナの師たるウジャト・ニンジャ、『父祖神たるカツ・ワンソーへの大逆者の粛正』という大義名分を得たセト・ニンジャとイクサの末に敗死する。この事変がアザミナの死生観を大いに変えるポイント・オブ・ノーリターンとなった。独り壮絶なる生の道征くことを決めたアザミナは、修行の果てに薊のジツを会得、凄惨極まる業を振りまく冒涜者となる。

 

紀元前~平安時代:薊の冒涜の罪禍

 

 永き時に渡って、様々な時代・場所で「死者を操る茨」と「呪い生む秘宝」の禍が観測される。狡猾にして孤高の冒涜者は、休眠や他者の乗っ取りを繰り返すことで時の強大なるニンジャクランにその尻尾を掴ませることなく非道を働いていた。

 

平安時代:茨の立ち枯れ、奈落の目覚め

 

 アザミナ、最後の弟子となる孤児を拾い、オヒガンの流れ豊かな森にて新たな苗床のドージョーを設ける。後の器となる者、類稀なる才覚からヨウマ・ニンジャの名をカイデンする。だが師の欺瞞を見抜いていたヨウマは、肉体簒奪の折に、逆に師を封印まで追い込む。アザミナ、復讐の誓いを胸に、白木の森の奥地にて望まぬ千年の眠りにつく。同時期、神代より降り積もるニンジャに対するモータルの怨念は、ついに忍殺の復讐鬼としてソウルを得る。以後、様々な禍や騒乱が各地で巻き起こるも、やがて現世へのエテル流入量の激減現象が起こり、ニンジャという存在自体が立ち枯れの時代を迎えて俄かに弱体化していく。激動の中、ヨウマ・ニンジャはいずれ来たるアザミナとの決着へ、その術の探究と修行の為に世界の放浪を始めた。

 

1980~90年代:モータルの叡智、電子時代の絶頂

 

 ヨウマ、永き旅と休眠の果て、アザミナを鎮めるかつての森跡地が、通信技術の覇者たる原初のメガコーポ、メガトリイ・コミュニケーション社のシェルター建設計画下にあることを知る(インターネット技術はオヒガンの流れに強く影響されるゆえ、このような特殊な場に電子施設が設けられることはままある)。封じ込めしかつての師のソウルは、奇しくも施設の基幹サーバーと同一座標上の別次元レイヤーに存在しており、自身の介入無くばいずれ未曽有の災禍が起きうることを危惧したヨウマは姿と身分を偽り、ディアベルの名でメガトリイ所属の技術者として生きることを決める。自身のオヒガン魔術の知識をUNIX技術と組み合わせたディアベルは施設保守管理の重要職に早々に就任、師より継いだ業とモータルの技でもって贖罪の咎を背負い続ける。

 

2000年元日:Y2Kカタストロフィ勃発

 

 人類が新たに迎えた千年の夜明けは、世界中のUNIXの演算オーバーフローによる連鎖爆発で拓かれた。かねてより発生を危惧していたディアベルは、メガトリイ社秘匿バンカー(後の『白き森』)のデバイスに干渉、爆発を回避。だが、彼女をしてオヒガンとIRC電脳空間のオーバーラップは予想外であった。これにより巻き起こった突発的エテルの流入を受け、長きに渡り眠っていたアザミナのソウルが状況を知覚。報復心と共に覚醒を果たす。立ち枯れの時代、そして魔女の安寧の静かな終わりであった。

 

2020年代後半~2030年:魔女と白き幼木の出会い

 

 メガトリイ社滅びし後、ディアベルはバンカー跡地を、自らの背負いし罪と因果を雪ぐドージョー、『白き森』として旗揚げする。ディアベル、マッポーの動乱の中で捨て子を拾い、自らの意志と技を継ぐ次代のウィッチにしてニンジャとするべく育て上げる。のちにシルヴィルシアがジツとカラテを有するまでに成長、妹弟子のリゼットアステーリャもまたウィッチの初歩たるコーディングを習う。

 

2032年12月24日:ある復讐者の誕生

 

 極東の地に聳える摩天楼にてニンジャ組織間の大規模抗争が勃発。多数のモータルが巻き添えの犠牲となる。悲劇の不条理より生まれた赤黒き復讐の熾火は、やがて世界の命運を大きく変える業火となる。

 

2035年:古都・ヘル・オン・アース

 

 極東のある共和国にて象徴的古城が突如浮上。現世とオヒガンとの接続を強める魔術儀式の祭壇と化した古城で、邪悪なるカルトと抗う者達の壮絶なイクサが巻き起こる。イクサの果て、古城は次元の狭間へと消え、エテルの結びつき強まった現世には、多数のソウルが流れ着くようになった。『白き森』にて眠る冒涜者もまた、増強したオヒガンの流れを糧に、その狡猾な茨の根を張り始めていた。

 

2038年:鷲の翼が開く時

 

 超常の秘密結社による世界の『再定義』を巡り、様々な思惑絡む闘争が論理・物理の隔てを超えて、各地で巻き起こる。星外にすら及んだイクサの余波は月をも砕き、世界は磁気嵐の軛から解き放たれた。そしてこの時、『白き森』にて芽吹きを待ち侘びていた復讐の種は、遂に物理干渉を果たすに十分なエテルを得た。

 

2038年某日:『白き森のわざわい』、その始まり

 

 聖なる薊花、報復の大花は確かと咲いた。幼きウィッチ、アステーリャは一日のうちに故郷と家族を、自らの世界の全てを失う。冒涜者の復讐の成就にして新たな支配の道の始まり、また新たな復讐者の長く険しい報復と贖罪の旅路の始まりであった。

 

同日~2048年某日:アステーリャ、孤独なる旅路

 

 アステーリャ、姉達の魂眠るシルウィアルシエラと共に、復讐の道を辿る。ローグ・ウィッチの先達、魔を刻むと嘯く流浪の武器鍛治、あるいは国際探偵……。10年の多事多難のうちに巡り合った数々の邂逅は、孤独に生きる彼女にとっての、確かなカラテの、そして生き抜く為の師となった。

 

2045年:広がる仇なす薊の版図

 

 メガトリイの流れを汲む暗黒メガコーポであるアダナス・コーポレーション、白き森に第2次遠征調査を派遣。社内専任UNIX技術者とアウトソーシングクローンヤクザ、そして1人の傭兵ニンジャで編成された調査隊の全員が消息を絶つ。元より最先端のエメツ関連事業への注力につき、本件の重要度を二の次としていたアダナスは、この結果から最優先事項に注力するべく再調査の無期限延期を決定。競合他社においても不可解事象の相次ぐ白き森と、近年蘇生事例の相次ぐ古代リアルニンジャとの関連を疑う声が大きくなり、企業連合は森への立ち入りを特定地域共通禁止事項として決議。悪魔潜む電子基地は埋立処分され、魔女の復讐のXデーまで光無き闇の中へ埋もれることとなる。

 

同年:大魔女モルガナの死、リゼット、贖罪の旅路の始まり

 

 森の奥にて力蓄えるアザミナ、かつての因縁、モルガナたるマトウ・ニンジャの存在を遂に感知。愛しき傀儡リゼットを差し向け、これを弑して自らの傀儡とする。死にゆくモルガナ、リゼットへ自らの力を遺して遂に彼女を薊の支配より解き放つ。復讐者達は悲願果たすその日まで、互いに償いの道を孤独に生きる。

 

2048年某日:『白き森』の決闘

 

 時を超え、数多の困難を乗り越え――。受け継がれし意志、そして内なるエゴを貫いた魔女たちの火は、遂に冒涜の禍に打ち克ち、哀れな復讐者の全てを無に帰した。誰にも鑑みられることのないデュエルは、だが確かに邪悪なる魂からこの世を救ったイクサであった。

 

 

 

そして少し先の未来にて――。

 

 

 

2049年某日:マッポーカリプスの獣狩り

 

 セト・ニンジャ、神代より続くニンジャ狩りの暗黒儀式(闇のゲーム)にて、忍殺の獣と殺伐の騎士によって滅ぶ。古来より巡る罪と因果の応報の果て、ウジャトの秘儀を知る者は、もう誰もいない。

 

 

『罪宝』の因果に関わりし人々

 

アイトーン/Aethon

 

鎧甲冑に身を包むフリーランスの傭兵ニンジャ。

ソナエ・ニンジャクランのレッサーソウル憑依者。

堅牢な鎧を活かした攻防一体のグレイブ・ドーで堅実にビズを遂行していたが、世に仇なさんとする新興のテック企業による『白き森』への盗掘警護依頼が、彼の運命を狂わせた。

暗澹たる森の奥にて、周りが次々と意思亡き傀儡へ変えられていく中で、古の邪悪に理不尽な恭順を強いられた彼は半ば無軌道にディアベルスターを襲撃、その後の顛末は本編の通りである。

意思・茨の有無に限らず、彼は罪に縛られし傀儡であった。

 

ビッグヘッド・ガボンガ/Big Gabonga

 

誇り高きアウトロー共がケモノ・パンクス『ゴブリンライダーズ』を束ねるオヤブン。

出自不明のグレータ―ソウル憑依者。

ソウルと肉体の不和ゆえ、その身体はヘンゲヨーカイ・ジツによって常時ケモノめいて異形化している。

不本意な人外化から居場所を失った彼は、当時の愚連隊を率いていたチャージャー・ダグと出会い、現在の組織を旗揚げするに至った。

『白き森』における魔女の決闘を見届けた後、彼らはとある街にて賞金首の大悪党たる一大勢力として台頭、新興の警羅部隊『K9』と抗争を繰り広げる様が目撃されている。

 

フランベルジュ/Flamberge

 

かつて治めていた国を、自らと共にアザミナの原罪に涜されし古代リアルニンジャ。

忘却されし真名はジャガン(蛇眼)・ニンジャ

生前より炎纏う有翼の大蛇へとその姿を変える事ができた。

薊の呪いに狂わされたジャガンは自らが護っていた民を残らず食い尽くし、それらの魂は原罪宝「スネークアイ」となった。

以来、彼らは古遺跡と化した国跡で苦痛の中に在り続ける。

黒魔女によるカイシャクは救いであり、また彼らにとっても数千年越しの復讐を果たす為の契機であった。

原罪宝より出でた存在、ポプルスは、そうした彼らの報復心が如何な作用かで生んだものであるが、復讐の因果終わりし後はどこかへと消えてしまった。

ただ、企業に放棄された白き森跡地へ物見に出たハッカーくずれ曰く、森の中で謎の子どもを見たという。

 

モルガナ/Morgana

 

ウィッチ・ニンジャクランの傍流たる平安のニンジャにして強大な能力有するハッカー。

カイデン・ネームはマトウ(魔瞳)・ニンジャ

精神に作用するジツを操る彼女は過去アザミナと遭遇し、その力でもって冒涜を退けた。

善良なる彼女は、立ち枯れの時代を乗り越えたのちハッカー・ドージョーを構え、モータルの時代の中でも大いに生を謳歌し――力増した薊の前に斃れた。

だが彼女がリゼットを赦し、またリゼットに遺したことで贖罪の因果は結実した。

 

アザミナ/Azamina

 

古代より生きる冒涜者にしてアザミ・ニンジャ

ヒトであった頃、理不尽にもその生を終わらせられようとしていた折、蛇は彼女を救い、混沌の世界の中で進むべき道を示した。

ヒトを超越したのち、蛇が滅び、再び不条理に打ちひしがれた時、彼女は世界を恨み、呪った。

ただ自らが為に他者を自らで塗り潰し、生を奪うその様は、意志とカラテを次代へと受け継がせるニンジャのあり様から大きく外れていた。

なお、リゼットに対するアザミナの偏執は、自身の傀儡(所有物)及び裏切り者にして器であるヨウマへの執着、またディアベルとしての肉体が無意識に抱いていた彼女への愛護の情などの複雑な要素に構成された、半ばリマ症候群めいた慈愛と暴虐が織り成す救えぬ精神性に由来している。

 

奪われた者には奪う権利がある。奪い続ける権利がある。

そう妄信し続けた果て、アザミナが迎えた無への滅びは、自身に奪われし者達の遺志が結実した確かな因果応報であり、同時に、彼女に再び奪われる順番が回ってきただけの、意思など無き世の摂理であった。

 

ウジャト・ニンジャ/Wadjet Ninja

 

砂漠の辺境、埋もれた碑文に『無欠のウジャト』の名のみが遺る謎多き神代のニンジャ。

その出自はコブラ・ニンジャクランの傍流、はたまたウィッチ・ニンジャクランの源流であったとも。

かつて栄えた砂漠の文明にて、ニンジャ・モータル問わず、生の華やかさも、その儚さたるも愛した彼女は、大河の下流地域を守護し、後ろ暗い戦と政には無縁であった。

ウジャト亡き後もセトの一派による彼女への誹りは広く流布され、現代においてアポピスあるいはゾークの名で知られる闇や混沌、邪や悪徳の象徴たる古の存在はその産物とされる。

ウジャトが父祖ワンソーに背く意思・力を実際に有していたかさえ定かではなく、彼女の滅びは神代の政争の、そして世界の無常さをただ物語る。

 

――エネアド社より監査・接収したシャナイ級機密データベースより構築、公開

 

ディアベル/Diabell

 

平安の刻におけるアザミナの弟子にして最初の反逆者たるヨウマ・ニンジャ

そのオヒガン介したジツの研鑽は、時として師を超える領分すらあり、モータルの技術すらも取り入れた彼女の力は、01電子空間の内で、ごく少数かつ弱々しくも論理的にニンジャソウルを再現するほどの業前であった。

異空と魂操る強大な力得ながら、師の蛮行に反する正しきエゴ抱けた彼女は何者だったのか?

アザミナの暴威止めるための世が生んだ摂理の現れか?すわウジャトの生まれ変わりか?

真実は誰も知りえない。

ただ確かなのは、彼女もまた神人と呼ばれるに足るオヒガンへの適正があったこと、また他者を尊び慈しみ、愛したことである。

 

シルヴィ/Silvy

 

ディアベルの4人の子、その長姉。

ウィッチとしてのコーディングと共に、密かにカラテを授けられていた彼女は、またセンセイのジツによる論理ソウルによって、既にその身体はニンジャと同等の存在へ成っていた。

『白き森』内においてはディアベルの力にて身体をエンハンスし、狼を模したカラテ生成ミニオンを使役することが出来た。

上品でカワイイもの好き。

 

ルシア/Rucia

 

ディアベルの4人の子、その次姉。

シルヴィと同様、密かにカラテを授けられていた彼女は、またセンセイのジツによる論理ソウルによって、既にその身体はニンジャと同等の存在へ成っていた。

『白き森』内においてはディアベルの力にて身体をエンハンスし、蝙蝠を模したカラテ生成ミニオンを使役することが出来た。

妹達には過保護気味。

 

ディアベルゼ/Diabellze

 

黒魔女の姉弟子が一人にして双子の姉。

『白き森』の決闘後、彼女の姿を見た者はいない。

ただ、黒魔女はその後の旅路を、一匹の気ままな猫と共に歩んだという。

そのバストは豊満であった。

 

ディアベルスター/Diabellstar

 

コードロジスト・カバル『白き森』の担い手たる『黒魔女』。

全てに決着を付けた現在、彼女は電子の世界に潜む危険を『悪魔』と称し、旅すがらの路銀獲得を兼ねた、ハイテック紙芝居による市井への啓蒙活動を生業とする。

愛する者達の遺志を継ぎ、次代へ意志を繋ぎ、今日も彼女は自らの意思がままに生きる。

そのバストは豊満であった。

 

 




ここまで読んでいただきアリガトゴザイマスドスエ!

 これを書いている間は、いつもニューロンをこんな声がさいなんでいました。
「元ネタのテキスト的にこのシーンの突破は無理では?」「そもそもどこに需要が?」
「自己満足なら自己満足でさっさと作ればいんですよ」「え?」「あなたがもっとはっきり早く設定を固めて出せば更新はもっと早く出来たんですよ。まったく。それをなんですか?カードのせいにして。本当困った人だ」
「だまれ」私はそいつらやっつけた。

 突発的与太話はさておき、そこまで接点が無いジャンル間のクロスオーバーを書く以上(どっちの作品も大元を辿るとエジプト要素が強めなのは助かりました本当に)、両作品の設定を大事に、なるべく整合性を損なわないことを考えながら書いていました(最終的にはエゴを貫き通すのがカラテだもんねと、ほぼ居直りに近い形で書き進めていたのが実際のところですが)。

 再三言うように、本作は書き手のエゴだけで出来ています。二次創作の多くはそういうものなのかもしれませんが、自分の好きな物同士を見たい形で好きなように書いただけの、エゴを更にエゴで塗り固め続けた業です。それに最後までお付き合いいただけたことには心から感謝します。

 最後になりますが、もし本作を通して遊戯王カードゲーム自体や、忍殺本編に興味を持つ方が現れると嬉しいです。どちらの作品も本当に素晴らしいものです。あるいは、どちらも既に知っている人も、(多少の粗には目を瞑っていただくとして)更に両作品を好きになっていただければ幸いです。

改めてお読みいただきオツカレサマドスエ&アリガトゴザイマシタドスエ!

これで……満足したぜ
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