凛ちゃん「えっ?貴方が私のサーヴァント!?」カービィ「ぽよぉ!」 作:静かなるモアイ
市街地を高速で疾走する7台のマシン。セイバーは騎乗スキル、ヘラクレスは日頃のバイトでの運転技術+騎乗スキル、ライダーは古代ギリシャフィジカルでロードバイクを漕ぎまくり、キノコ王国の4人は日頃からのグランプリでの経験で順調にレースを進める。
「やはり、この手のマシンの腕前はキノコ王国組が一歩有利ですね」
ヘラクレスがぼやき、セイバーはうんうんと頷きながらカービィの心配をする。レースは始まったばかりであるが、既に始まってから30秒が経過しているのだ。
コースにはキノコ王国のコインが落ちており、セイバーはそれを不思議そうに見る。どうしてコインが落ちているのだろうか?普通ならこのような物は危ないが、流石はキノコ王国さん…どういうわけかコインは浮いており…参加者に「拾って下さい」と言わんばかりである。
「ですが、私の熊さん号は最高速度が良いみたいです!!」
しかし、そんなことは直ぐに気にしなくなる。セイバーの熊さんバギーこと熊さん号は加速が少し悪く、コーナリングは平均的だが、最高速度が優秀なマシンであり、使い勝手の良いマシンだ。その証拠に先頭を行くマリオを射程に捉えており、後ろにルイージ、ドンキー、ヘラクレス、ワルイージ、ライダーと続いている。
『最初はやはり固まってますね、言峰さん!クッパさん!!』
『お願いですから、安全運転で…』
『そうだな。そういえば、冬木市では今までマリオカートはTV放送されてなかったのだな。ここで我輩から1つ、マリオカートは日本で行われるF1レース、ラリーなどと違ってアイテムという一発逆転要素、そしてコインと言うのがある。先ずはコインからだな』
『クッパさん!コインはコース場に落ちてる、浮いてるキノコ王国のコインですね!!集めると良いことがあるんですか!?』
『うむ。集めると小遣いが増えたりとかはないのだが…レースでは重要だ』
そう、この落ちてるコイン。実はマリオカートでは超重要な代物なのだ。その証拠に…
「なっ!?マリオの最高速が上がった!?」
最高速度はこちらの方が高いはず。なのにマリオとの差は広がっていき、マリオがコインを拾うと…マリオの最高速度は更に高くなる。
「オウイェーイ!!」
「ウホウーホ!!」
更に後方からルイージとドンキーのマシンの最高速度も速くなり、彼等はセイバーを追い抜いた。
これはどういうことだろうか?
『コインを取ると最高速度が速くなる。コインの最大保持数は10枚までで、それ以上は最高速度は速くならないが、10枚保持してコインを拾うと…ミニターボが発生して僅かに加速するのだ』
『なるほど!!アイテムも大事ですけど、コインも大切なんですね!!』
そう、コインを拾うと最高速度が速くなりMAX10枚まででコインを保持できる。セイバー以外の皆はコインを拾ったことで、最高速度が速くなり…セイバーを追い抜いていく。
『ライダー選手の自転車の場合は一度の漕ぎで進む距離が長くなる。分かりやすく言えば、コイン0ならアシストなし、コインが増える度に電動自転車のようなアシストが入るのだ』
今回のレース仕様の自転車の性能をフルに使い、アシストパワーを得たライダーは軽々とセイバーとの差を広げていく。
「私もコインを取らないと!」
コインを取り、最高速度が上がり、笑顔を浮かべるセイバー。すると、目の前にアイテムボックスが見えてきた。このアイテムを取ると、一発逆転や妨害出来るアイテムが手に入るのだ。
「ニヤリ」
だが、ワルイージはアイテムボックスの前で急停止。次々と他のメンバーがアイテムをゲットし、セイバーもアイテムボックスを手にした。
「これはキノコでしょうか?うぉ!?」
セイバーが取ったのはキノコ1つ。それを使うと、熊さん号がブーストファイアー!!して時速が一時的に30キロほど速くなり…セイバーは瞬く間にトップに出たのだ。
『セイバーちゃんがトップにでたぁあ!!これはなんだ!?』
『キノコターボです。使うことで、一気に加速できる。使い方によってはダートエリアを突っ切り、ショートカット出来たり様々だ』
だが、アイテムを取ったのはセイバーだけではない。
「バナナでどうしろと?とりあえず、後ろに着けますか」
ヘラクレスはバナナをゲッチュ。使い方が分からず、後方に着けて防御に使うようだ。
「ブーメランですか?」
ライダーはブーメランだった。投げて使いましょう。
「イッツミーマリオ!!」
マリオが使ったアイテムがセイバーを襲う。それは…
「イカ?」
セイバーの前に空を飛ぶイカが現れて、セイバーの顔目掛けて墨を吐き出して、セイバーの視界を妨害する。
「ぶわ!?前が見えない!?」
視界を防がれたセイバーは前が見えず、上手く運転できない。そのまま壁に当たったりして、スピードがどんどん落ちていき、どや顔のマリオに抜かされてしまった。
「ソーリー」
更に追い討ちが来る!!ルイージの声が聞こえると思うと、空からボム兵が降ってきて…セイバーは爆発に巻き込まれて吹き飛んだ。
「ぎゃぁぁあ!?」
『セイバー選手は爆発に巻き込まれましたが、マリカーではご覧のように衝撃は伝わりますが、怪我はしません。ですが、あのように当たってしまったら、コインを何枚か手放してしまうのだ。そうなれば集め直しだ』
マリカーでアイテムに当てられたら、コインを手放してしまい、最高速度が元に戻ってしまう。だが、セイバーの悲劇は終わらない。前が見えるようになると、ルイージやドンキーにも抜かされており、ドンキーが此方を振り向くと…その手に持っていた緑甲羅をセイバーに向けて投げた。
「よっよっよけれない!?」
セイバーは緑甲羅でスピンし、更にコインを手放してしまう。
「逃がしませんよ!!」
「良くもやってくれましたね!!」
やられたセイバーを無視して、頭にバナナの皮が引っ付いたヘラクレス、全身真っ黒のススだらけとなったライダーが先頭集団を追いかける。
セイバーがダウンしている間に、先頭集団は冬木大橋を超えて、次のエリアに進んでしまった。だが、その瞬間…
天から雷が降ってきた。
「ぎゃぁぁあ!?」
「びゃぁぁあ!?」
「なに?身体が縮んだ?」
マリカーにはサンダーというアイテムがあり、それを使うと自分以外全員に雷を降らして、一定時間…雷に当たった選手は小さくなってしまうのだ。このサンダーで、セイバーはマシンごと小さくなり…更に理不尽なことに
「ひゃぁぁはー!!」
ワルイージがキラーを使い、巨大なキラーとなってセイバーを轢いていき…セイバーはギャグマンガのようにペッちゃんこになってしまい、直ぐに元に戻った。
「こんな…こんなことって…」
ゲッソー→ボム兵→甲羅→サンダーからのキラーというデスコンボ。これをくらい、セイバーはヘラクレスやライダーと比べても500メートルほどの差が開いてしまった。初めてのマリカーでズタボロにされて少し泣きそうになる。
『おっとワルイージ選手!!サンダーからのキラーのコンボで一気に先頭に出た!!クッパさん、今のは!?』
『ほう、打開戦法ですね。少し難しく、運要素も有りますが。拮抗状態のとき、アイテムボックスの前でわざと減速し、順位を落とします。その理由は…順位が低いほど、強力なアイテムが出やすいのです』
そう、実のところ…順位が低いほど強力なアイテムが出やすいのだ。ワルイージはそれを使い、アイテム前でわざと停止。セイバー達が先に行った瞬間にアイテムをフル活用して、セイバー達をフルボッコにして、あっという間に先頭に出たのだ。
『セイバー選手はまだ冬木大橋を超えていません!!ですが、先頭集団は冬木大橋を超えて旧市街地へ!!そこから峠に入り、アインツベルン城の前を通り、スタート地点に戻ってきます!!果たして、セイバー選手は逆転できるのか!!』
だが、そのときだった…後ろからとんでもないプレッシャーと共に時速200超えで何かが近づいてくる。それは…起動したハイドラに乗ったカービィであった。
「カービィ!?危険です!!このレースは魔境です!!」
「大丈夫!ぼく、仇うってあげるね!!」
ハイドラ…起動完了。そしてワルイージが1週目を終了した放送が流れるが…
「いくよ、ハイドラ」
ハイドラの蹂躙が始まる!!
次回…ハイドラ、蹂躙!!
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