凛ちゃん「えっ?貴方が私のサーヴァント!?」カービィ「ぽよぉ!」 作:静かなるモアイ
セイバーがマリカーの洗礼を受けてフルボッコにされている頃。
スタート地点ではまだカービィちゃんのハイドラは起動しておらず、エネルギーをチャージしながら時速2キロでちょびちょびと進んでいた。既にワルイージなどの先頭集団は冬木大橋を超えて旧市街地に突入して海沿いから山沿い、アインツベルン城を通ってスタート地点に戻るだろう。
冬木特性サーキットの舞台裏。レースを無料の動画アプリ+冬木テレビで生放送している撮影スタジオこと、バックブース。そこでは「わにゃわにゃ」と働く複数のワドルディ達と、モニターを駄菓子屋ギルガメッシュが腕を組ながら眺めていた。
「わにゃわにゃ。駄菓子屋さん、カービィさんのハイドラ…エネルギー充填90%突破!!ハイドラ起動まで残り10秒です!!」
「よろしい。ではここであのBGMを流すのだ!!」
「はい。ところでランサーさんのゲイボルカーって」
「あの爆発は我も知らん。いや、マジであれには唖然だぞ、我。確かにヤツの選んだゲイボルカーは壁に当たらんと曲がれんが、加速と最高速度はレース用にデチューンしたハイドラよりも高く、充分優勝を狙えた当たりマシンなんだが」
※ゲイボルカーが爆発したのはランサーの幸運EX(ギャグ補正)のお陰です。本来は爆発しません。
BGM 伝説のエアライドマシン
「ねえ、ヒルダ。なんかBGM変わった?」
「変わったね、凛ちゃん」
観客席では相変わらず、凛ちゃんは金鹿の班員の皆さんと共に、モニターに映るセイバーちゃんが蹂躙される様やサンダーとキラーのコンボで瞬く間に先頭になったワルイージが山の峠を走り、間もなくアインツベルン城の敷地に突入するのが見えた。このままではカービィちゃんは一周遅れになってしまう。
「お前ら!!何処でも良い、手すりか何かを掴むんだ!!ハイドラの加速が産む衝撃波に吹っ飛ばされんぞ!!」
BGMが変わったことで、クロードは理解する。ハイドラのチャージが殆ど終わり、起動寸前であることを。クロードの指示を受けた班員は手すりをしっかりと持ち、凛ちゃんも真似る。
「立ち見してるギャラリーさん!!悪いことは言わねぇ!!手すりを持つか座ってくれ!!マジで危ないから!!」
クロードが叫び、お客様の皆様はなんだなんだ?と疑問に思うが、言われた通りに手すりを持ったり、その場に座って衝撃に備える。
すると、チャージが完全に完了したハイドラのカメラアイ?が光輝き、排気口?から星の粒子が沢山出てきた。
「ぽよ!!」
ハイドラ、起動。その瞬間、ハイドラは爆発的な加速で飛び出して一気に時速100キロを超えて、レギュレーション設定の上限の時速200キロのスピードまで瞬時に到達したのだ。
残念なことに、この瞬間を実況と解説組は見ておらず、見てたのは凛ちゃん達含めて一部の観客だけであった。
あっとう言う間に最初のカーブ地点…早い話、ランサーが散った場所に到達する。カービィちゃんを見守っていた凛ちゃんはランサーの二の舞では?と心配したが…
「減速することなく…右の直角が鮮やかに決まった!!流石はカービィちゃんだぜ!!」
冬木の虎の代わりにクロードが実況し、ハイドラはスピードを落とすことなく、鮮やかに曲がっていき、カービィちゃんを乗せたハイドラはあっという間に見えなくなってしまった。
完全起動したハイドラが爆速で消えてから、十数秒ほど経った頃だろうか?向こうの方からどや顔のワルイージがハナチャンカートに乗って、現れた。
そんなワルイージの手にはスターがあり、間違いなくキラーなどと一緒にゲットして保持しているのだろう。アイテムの保持は2つまでオーケーであり、残りの1つはバナナや緑甲羅などをゲットして使い、トゲゾーなどが来たときなど…ここぞっと言うときにスターを使うつもりだ。
「ワルイージ!!イェーイ!!」
『ワルイージ選手!!圧巻の走り!!まだ2周有りますが、その手にはスターがあり、現在2位であるドンキー選手と比べると大きな安全マージンが有ります!!
果たして、他の選手はワルイージ選手に追い付けるのか!?それともワルイージが逃げきり、今宵もワルイージカートになってしまうのか!!……あれ?カービィちゃんが居ない?』
『どうやらハイドラが起動したようだな』
『お願いですから、これ以上…何も無ければ良いですね』
一方のカービィちゃん。
カービィちゃんは着々とコインを集めていく。だが、カービィちゃんのハイドラはランサー兄貴のゲイボルカーと同じく、性能スペックのこともありハンデが存在している。ゲイボルカーの場合は曲がれない、ブレーキが効かないであるが、カービィちゃんのハイドラは一発逆転アイテムである『スター』『トゲゾー』『キラー』『サンダー』『ゴールデンキノコ』そして8つのアイテムがセットとなった『スーパー8』が出ないのだ。だが、それがどうした?起動まで1分かかる?すんごいアイテムが出ない?それを差し置いてもメリットが目立つのがハイドラなのだ!
ハイドラはコインをゲットしたこともあり、遂に最高速度が250に到達する。トップスピードを維持したままヘアピンカーブを超えていけば、冬木大橋が見えてきた。ここからはメインストリートであり、ここではマリカーあるある…お邪魔キャラギミックが存在するのだ。
「ははは!さてと、セイバーはまだでござるか?」
それはモンスタートラックに乗った佐々木であり、佐々木は大きな日本の道路では幹線道路以外では不向きと言えるモンスタートラックを蛇行させて、お邪魔を演じる。当然、普通のカートならモンスタートラックに轢かれたらダメージを受けてコインを失ってしまう。
『おぉおっと!!ここで皆さん!!カービィ選手ですが!!驚愕の情報が飛び込んできました!!私達がワルイージ選手に注目してる間にハイドラが起動し、現在…時速250キロで追い上げを見せてます!!信じられません!!鮮やかなドリフトを決めて、ハイドラが佐々木トラックの居るメインストリートに突入した!!』
ハイドラ犠牲者1号 佐々木!!
「おっと!カービィどのか。さてカービィどの…拙者の相棒はカートごときじゃびくともしないぜ?避けれる物なら、避けてみな!!」
バックモニターを見て、カービィの来訪を待つ佐々木。そのとき、バックモニターがハイドラの機影を捉える。当然、カービィのハイドラも前方にモンスタートラックを確認した。
普通ならモンスタートラックの動きを予想して避けるのが正攻法だ。或いは遭遇したのが冬木大橋なら、大橋のアーチ部分を通って避けるなどがある。
しかし、あろうことかハイドラは真っ直ぐモンスタートラックに突っ込んだ。普通のマシンならパワー負けするが、そこはハイドラ…強靭な戦闘力でモンスタートラックを押し出したのだ!!
「嘘だろ!?」
「ぽよぉぉ!!」
あまりのフルパワーでモンスタートラックは横転して、自由を失う。そしてそのまま、ハイドラは火花を撒き散らしながら減速することなくモンスタートラックを押していく。
『なんというフルパワー!!佐々木のモンスタートラックがハイドラに負けたぁぁあ!!そのままハイドラは減速することなく、冬木大橋に差し掛かり…佐々木を吹き飛ばした!!』
ハイドラはモンスタートラックを吹き飛ばし、佐々木とトラックは空高く吹き飛ばされる。
「うわぁぁ!!」
その時、ガチャリとモンスタートラックのカセットテープが切り替わり…音楽が奈落*1に変わる。
『どこ~までも、落ちて逝く』
「ぎゃぁぁあ!!相棒!!」
そして佐々木とトラックは海に落ちたのだった。なに、普通のマシンだってスターを使えば、トラックも吹き飛ばせる。
『アサシンも死んだ!この人でなし!!』
『お願いですから、被害は最小限に』
カービィちゃんは冬木大橋を超えて旧市街地に突入する。さあ、これから一気に突破してセイバーちゃんを凝らしめた奴らにお仕置きだ!!
その頃、海と山沿いの峠道。そこではヘラクレスとルイージがデットヒートを繰り広げていた。
「くっ!!このカーブで決めたいところですが!!」
「オウイェーイ!!」
だが、そこに刺客が現れる。
「いえ、抜かさせていただきます」
それはコインを10枚取り、驚異的なアシストパワーで圧倒的なケイデンスを見せるライダーであり、外からヘラクレスのルイージを抜き去った。
「オーウ!!クレイジー!!」
「なんというケイデンス!?」
「私の騎乗スキルはA+!!たとえロードバイクでも高性能マシンに勝ってみせる!!」
だが、レースでスピードの出しすぎは要注意である。次のヘアピンカーブ。本来ならガードレールが有るのだが、マリカー仕様により撤去されており、勢い余ったライダーはそのまま飛び出してしまい、海に落ちていった。
「残すは私だけですが…ハイドラが怒涛の追い上げを見せる前に、出来るだけ上位に行きたいですね!!」
頑張れヘラクレス!!冬木チームで正攻法で戦うのは貴方だけだ!!
次回!!新たな被害者が!!果たして、誰がハイドラの餌食に!?
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