Re:Born・Build─生まれ変わりのビルド─   作:LEIKUN0227

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書き方は自分にとって見やすい様に28文字辺りで次の行に進む様にしています。


第11話 ローグな男

 

 

 

─────

 

──???視点──

 

「脱獄させた犯罪者を"対象"が居る体育館に向かわせたが…作戦は失敗か…」

 

私は今回の件を資料に纏めていた。

 

"対象"を危険視した"上"の指示で、

私は"対象"を殺す為の下準備として近年殺人の容疑の掛かった男を脱獄させた後、

用意した"模造品"を与え、

体育館を襲うように命じた。

 

だが想定していた時刻より早くに対象が"逃げ出した"事により、

作戦は失敗した。

 

1度だけ手からネビュラガスを出す事が出来る様に模造品を改造を施したが、

その機能は普通のスマッシュを一体増やしただけで終わった。

 

"判別用"に付けた機能だったが、

もう少し回数を増やすべきだったと後悔している。

 

体育館から逃げてくるであろう"対象"を殺害する為、

待機していたのも反省点だ。

 

…何にせよ作戦は失敗だ。

 

私は傍にある珈琲を飲み、

資料を茶封筒に入れる。

 

「…くたびれた平社員みたいだ。これを上に届ける前に少し髭を整えるか。」

 

近くに設置してある鏡を見る。

 

何時もは整える口髭と顎髭は、

今回の件では整える時間が無かった為、

少しまばらに伸びており、

冴えないおっさんの様な雰囲気を醸し出す自分が映る。

 

「"氷室幻徳"の様にかっこよくは…見えないな。」

 

私の憧れは氷室幻徳である。

 

"ナイトローグ"への変身に必要な"トランスチームガン"、

それと"バットロストフルボトル"、

この2つを上から"頂いた"際、

ナイトローグへ変身する(氷室幻徳)について知った。

 

最初こそは暗躍する敵と言った印象であったものの、

ネタキャラと格好良いが両立した良いキャラクターだと気付いた私は、

その魅力に次第に気付き始めた。

 

仮面ライダービルドを1話から見直す為、

特撮ファンクラブに入る程にな。

 

私がそう思いながら髭を持ち前の髭剃りで剃る事十数分、

両方の髭を整えた私は、

今回の件を纏めた資料を片手に部屋を出ようとエアコン等の電子機器の電源を落としていた。

 

「渡されていたボトルの一部を失い、作戦も失敗した。お叱りは確定だろうな…」

 

私は室内の電源を全て落とし終えると、

手にした茶封筒を確認しながら重い扉を開けた。

 

静まり返った廊下を、革靴の音だけが規則的に鳴り響く。

「……気が重いな。」

 

封筒を軽く振ると、資料の中の紙が擦れる乾いた音が耳に届いた。

 

それだけで、

これから起こるであろう叱責の光景が鮮明に頭に浮かんでしまう。

 

私は無意識に足取りを遅くしながらも、

指定された最上階の部屋へと向かった。

 

重厚な鉄製の扉の前に立つと、

心なしか中から微かな話し声が漏れてくる。

 

私はノックをして入室の許可を待つ。

 

「入れ。」

 

重々しい声が返る。

私は覚悟を決め、扉を開いた。

 

部屋の中は薄暗く、

中央に一つだけ置かれた重厚なデスクの向こうに、

サバンナローグが座っていた。

 

サバンナローグは、革のソファにもたれながら、

じっとこちらを見つめている。

 

サバンナローグ「遅かったな。」

 

私は小さく頭を下げ、資料の封筒を差し出した。

 

「報告書をまとめました。」

 

サバンナローグは受け取った封筒を雑に机に放り投げると、

静かに立ち上がった。

 

その大柄な体格から発せられる圧は、

座っていた時とは比べ物にならない。

 

サバンナローグ「渡した10本のボトルの内、7本も失った。さらに"対象"の抹殺も失敗。……言い訳はあるか?」

 

私は一瞬だけ迷ったが、素直に首を振った。

 

「ありません。」

 

サバンナローグはふんと鼻を鳴らし、

デスクの端に置かれていた自身のトランスチームガンを無造作に拾い上げた。

 

サバンナローグ「……許そう、氷室。」

 

氷室「!」

 

氷室「……ありがとうございます。」

 

サバンナローグはトランスチームガンを弄びながら、

なおも鋭い目つきでこちらを睨んだ。

 

サバンナローグ「失敗は許されん。だが、失敗から学ばない奴はもっと許せん。」

 

その言葉には苛烈な響きと同時に、確かな期待も滲んでいる様に思えた。

 

サバンナローグ「次は必ず"対象"を仕留めろ。……氷室、お前に期待している。」

 

氷室「……はい!」

 

私は深く一礼し、改めて気を引き締めた。

 

このままでは終われない…必ず、次は――

 

部屋を後にする私の背に、

サバンナローグの低い声が静かに響いた。

 

サバンナローグ「……次の指示は後日、直々に伝える。」

氷室「承知しました。」

 

私は静かに扉を閉め、闇に包まれた廊下へと歩み出た。

 

─────

 

ナイトローグ「─それは無理だ、体育館への足止め、そして殺害、それが俺の目的だからな。」

 

─────

 

ふと、あの時発した言葉を私は思い出す。

 

間違った事は言っていなかったが、言葉足らずだっただろうか…?

 




ナイトローグ変身者
敵、バットロストフルボトルと現在出自不明のトランスチームガンを使う。

サバンナローグ
敵の親玉、オリジナル擬似ライダーであり、
あるロストフルボトルとトランスチームガンを使う。
あと何故かフルボトルを渡したり出来る。

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