Re:Born・Build─生まれ変わりのビルド─   作:LEIKUN0227

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第32話 バッタのスマッシュ 後編

 

 

 

─────

 

─バッタスマッシュ視点─

 

「貴方もスマッシュ…なんですか。」

 

バッタ「多分そう…だッ!─っと、無駄口叩いてる暇は無いか。」

 

再び標識を振ろうとしたサンドウィッチスマッシュ……長いしもうヤツと言う事にするが─を片足で蹴り飛ばすと、

再び後ろのサラリーマンと会話を再開する。

 

俺の後ろにいるサラリーマンが怪人相手に傘で立ち向かおうとしてたからめっちゃ走って間に入ったが、

コイツ無謀すぎないか?

死ぬ気で立ち向かったのはかっこよかったけど。

 

バッタ「とりあえず…俺がアイツ(スマッシュ)相手するからそこの人達連れてさっさと離れてくれ。」

 

「は、はい。」

 

バッタ「はぁッ!」

 

サンドウィッチ「グガ!?」

 

俺は立ち上がろうとしているヤツに目掛けて突っ込み、

即座にムーンサルトを吹っ掛ける。

 

このバッタの身体能力は人間だった頃の貧弱な身体能力と比べたら雲泥の差、天と地の差であり、

特に足、脚力の力は目に見えて上がっている。

 

鈍い衝突音と共に宙を舞うヤツに追撃を掛けるべく宙返りした後に片膝から着地した後、

クラウチングスタートのポーズを取り、跳躍。

全体重を乗せたタックルをヤツに浴びせて更に吹き飛ばした。

 

バッタ「ほら!早く逃げろ!」

 

「皆さん此方に!」

 

「やったぜ」

 

「耐えたー!!」

 

「逃げろ!」

 

「しょうちゃん逃げるよ!」

 

「待ってよおばあちゃん!」

 

バッタ「よし、後は…ぐっ!?」

 

後ろにいた人達が駆け抜けていく様を見ていた俺が怪人に向き直ろうとした時、突如として腹部に衝撃がきて、

気が付いたら建物の壁に吹き飛ばされていた。

身体中…主に背中と腹が痛い。

 

バッタ「復帰早すぎるだろ…!」

 

サンドウィッチ「グルルルル…」

 

先程吹き飛ばしたばかりのヤツが完全に折れて使い物にならなくなった標識を投げ捨て、

唸り声を出すその様は、野生生物と何ら変わりない。

 

バッタ「いってぇ…だが…」

 

俺は壁を巻き込んで剥がれ落ち、そして立ち上がる。

ここで逃げてしまう事も考えたが…

 

「だ…誰か助けて…」

 

「足首を挫きましたぁ!!」

 

「────!」

 

「──────────!」

 

「───!」

 

「─────!」

 

この場所には少なからず10人…

それ以上の数が逃げ遅れている事に気付いてしまった以上、仮面ライダーが来るまで持ちこたえるか、

コイツを倒さなきゃいけなくなった。

 

バッタ「やるしか…ねぇよなぁ!!」

 

俺は姿勢を低くし、前方に大きく跳躍。

跳躍後は右肩を突き出してのショルダータックルでヤツと衝突して吹き飛ばす。

 

だが何度もやっていたら相手も学んでくるもの、

ヤツは先程よりも吹き飛ばずにすぐに体制を立て直して右腕のハサミを構えて走ってくる。

 

俺も両手の鉤爪で応戦する事にし、

爪を立ててヤツに飛びかかった。

 

ハサミと鉤爪からはギンッやギギッと金属音が響いて火花が飛び散る。鍔迫り合いのように激しい攻防が続く。

 

互いに互角。そう理解したヤツは左手のペンチも使おうとしてきた為、

ハサミを弾いた後に後ろに飛び退く。

 

流石に両手を使われるとキツイ、

両手の鉤爪全てでハサミを対処出来ていたが、

半分だけになると力負けする。

 

だから今度は足を使う事にする。

 

バッタ「はっ!」

 

足腰に力を込めて地面を砕いて地面スレスレで跳躍する。

向かうは怪人一直線だ。

 

サンドウィッチ「ガグガッ!!」

 

ハサミとペンチを前に出して守られている上半身は狙えない。だが下半身はどうだろうか。

下半身は最初から変わらず無防備、言わば…

 

バッタ「転べぇッ!!」

 

攻撃するのに丁度良い的なのだ。

ヤツの足元まで接近した俺は膝を狙って足払いをした。

途端に体勢を崩したヤツ。

 

サンドウィッチ「グガ!?」

 

バッタ「吹っ飛べェ!!」

 

サンドウィッチ「グガァァァ!?」

 

追撃を狙って両手と片膝を地につけ、

片足のみでヤツを蹴りあげる。

瞬間的に強く押し上げたというのが正しいだろうか?

 

バッタ「これで最後だァァァッ!!」

 

体勢を立て直し、ヤヌを見据えた後、両足に力を込めて最後の跳躍をする。

今までの何倍も強く、この一撃に全てを乗せる。

 

バッタスマッシュ「スマッァァァシュキィィーックッ!!」

 

空中で体勢を変え、右足を突き出す。

ヤツは体勢を崩された中でも両腕の武器を構え、

だんだんと近付いてくる俺を迎撃しようとする…が

 

サンドウィッチスマッシュ「グガァァァァァ!!!!」

 

ヤツが攻撃する速度より、

加速した俺の攻撃の方が早かった。

 

地平線の彼方とまではいかないだろうが、

この大通りを飛び越えて吹き飛んでいった。

それを確認した俺は地面を砕いて着地をする。

 

周りを見れば、凄惨な様子だった。

周囲の建物は大きく損壊し、

建物が崩れた事による二次災害で瓦礫の下敷きになっていたり、出られなくなっている人達が何人もいた。

 

バッタ「今瓦礫を持ち上げるので這い出てくれ!」

 

「は、はい……ひっ!スマッシュ!?」

 

バッタ「あー!コスプレ!コスプレです!」

 

「な、なんだぁ…」

 

スマッシュになった影響か、

近くで呻き声レベルの声が聞こえてきた方の瓦礫に声を掛け、ゆっくりと持ち上げると、案の定スマッシュだと気付いた人が驚きの声をあげる。

 

が、咄嗟にコスプレだと嘘をついたら少し安心したのか這い出てきてくれた。

 

流石にこのやり取りを続ける訳にはいかないので予めコスプレだと忠告してから救出を繰り返していく事約十数分…

 

バッタ「これで最後…フンッ!!」

 

「あ、ありがとうございます…」

 

バッタ「あぁ…─ふぅ。」

 

最後の人を救出し、俺は地面に寝そべって大の字になった。

 

この数十分でスマッシュを倒し、

建物、瓦礫の下敷きになっていた人を沢山救出した。

もう疲れた。

 

バッタ「えーっとここは〇〇街…だったか?だとしたら…向こうか。」

 

自分が突然スマッシュになってしまって焦ったが、

それでもこの日だけ、

今日だけはスマッシュになれて良かったとも思える。

 

バッタ「よし、帰るか。」

 

俺がそう言い終えた時、身体が違和感を覚えた。

 

バッタ「!?これは…"ボトル"?…って、人に戻ってる!やったー!」

 

左手に何かが集まっていく感覚がして、

左手に目をやれば、

そこには若緑色1色のバッタの絵柄が描かれているボトルが収まっていた。

 

バッタフルボトルというのだろうか、

バッタフルボトルを手にしていることに気が付いた俺は、

次に握っている手が人間のもの─元に戻っている事に気が付いた。どうやらバッタの力が俺の身体からこのフルボトルに集まり、人間に戻れたみたいだ。

 

兎にも角にも、不安だった要素が何とかなったので家に帰る事にしよう。

 

「─────!」

 

「───!?」

 

「──────────」

 

後ろで誰かが話している声が聞こえたが、

救出した人達が話しているのだろう。

まぁもう俺には関係ない事だ。

 

よーし、今日は久しぶりに焼肉でも食べにいくか。

 

─────

 

『─…グラスホッパーハードスマッシュ、本名稲菊 翔(イナギクカケル)。─ハザードレベル 3.9。』

 

 




稲城翔はバッタが食べるものと飛ぶ事に由来する飛翔の翔を掛け合せました。
あと、翔は気付いてませんがちゃんと左腕にボトルが装備されてます。
…ハードスマッシュがハザードレベルが幾つなのかとか、
そもそもロストフルボトルじゃないのには使えるのかと思いましたが、ロストフルボトルで姿を変えれたんだから同じ様にやれば変身も出来るでしょと考えました。
後ハザードレベルはスクラッシュドライバーを使えば互角以上、ビルドのベストマッチで初見かつ1対1でなら善戦出来る(ピクシブ百科事典から)らしいのでこのぐらいかなというレベルにしました。

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