ゾンビが普通な世界の上位存在(人間)   作:理性外れタガー

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キャラを掴めてきました。


第3善 コーンボール&ナスティ

 「―っそんな!…でも!でもみんな仲良しだった!」ヒュンは取り乱しクリスの言葉から感じた疑問を声を荒げて追究し出した。語られた真実を嘘だと信じたい―その一心から取った行動なのだろう。

 

「それはな!ゾンビは普通争わないんだよ。偶に突然変異を起こした反抗的なやつが暴れて事件を起こす程度だ!!もっともそんな事件を起こしたヤツはすぐにスペア行きだがな!!」

 

ゾンビの命は軽い―ゾンビ達と生活を共にして来たヒュンに対して、クリスの語るこの世界の真実(ルール)は強い不快感を与える物には十分過ぎる物だった。

 

『―ガクッ』「…うっ…ううっ…!」受け入れる他に道は無い、脳がそう残酷な判断を下しヒュンは膝を立てて泣き出してしまった。クリスはそれを見て隠そうともしない嫌な顔をした。

 

(チッ。やっぱガキはめんどーだな。ゾンビじゃねーから強制的に聞けねーし!こっちは早いところ依頼に取り掛かりたいってのによ!!…今回は特別に少し待ってやるか。) クリスは気まずい空気の流れる部屋の中を歩いて見物し時間を潰しだした。

 

泣き始めてから30秒経過したタイミングで、痺れを切らしたクリスは綺麗に整頓されたベッドに腰掛けた。『ギシィ…』その座る音を聞いて暫くすると、整頓されたベッドを乱された事に気が付いたヒュンは、涙を流すのをやめ顔を上げてクリスの方を見上げる。

 

「依頼の話をしたい。いいな?経緯を教えろ。」これでも待った方らしく少し()れている。「…はい。」ベッドメイキングを今一度やり直す事になったヒュンはムッとしたが露骨に嫌な顔はしなかった。14歳だが酒場で2週間接客業をしていたので嫌な客に慣れているのだろう。歳に似合わず大人な態度をする少女であった。

 

「2週間前の深夜、悲鳴が聞こえて来て外に出ると、2mほどの狼男がみんな…ゾンビを捕食していました。…私は腰を抜かしてしまいその場から動けなくなりました。…家は木造だったので、中に避難した人も襲われていました。()()()()()()()()()…一人で離れた場所にある隣の村まで歩きました…。そして狼男の事を伝えて、連盟宛の手紙を書いて馬車で都会まで送って貰いました…。」

 

「なるほど。そりゃ恐らく同族喰い(ゾンビイーター)だな。毛が生えてるのも突然変異の一種だ。俺の上司の予想言ってた通りだ。恐らくソイツは1ヶ月の間何処かでエネルギーの消化吸収の為に眠ってるだろうよ。」クリスは上司から言われていた事をそのままヒュンに伝える。と同時に上司になぜ連盟に戻って来たばかりの自分が派遣されたかを回想する。

 

(突然変異絡みの事件…しかもここまで協力だとスカウトに現れるヤツが居そうだ。と言われてやってきたが果たして()()()()()()()()()になるだろうか?てか上司(アイツ)、ヒュンがCRAY人だと本人は言ってないのに決め打ちしてやがったな。恐ろしいヤツだ。)

 

「あと2週間寝ているという事は…今がヤツを倒すチャンスという事ですね…!」敵討が出来る可能性が出て来たので瞳を輝かせている。ヒュンの胸の内は、他の村が襲われる前に倒すというのが建前で本音は家族同然の様に暮らしていた故郷の人達の敵討であったが、自分が復讐をしていると認めたくないのか無意識にもっともらしい理由を探し出したようだ。

 

「そうだな。しかし、現地のCRAY人も捜索しているが見つかっていないとなると、ヤツも何か特殊な力を持っている可能性もあるな。ん〜どうすっかな〜。」クリスは自身の足りない頭をフル回転させてブツブツと話ながらアイデアを出していく。しかし、今の発言に疑問を抱いたヒュンが質問してくる。

 

「ヤツ()…?特殊な力って何の事です?」またしても知らない話が出てきて困惑するヒュン。その言葉を聞いたクリスは先程発砲したリボルバーを取り出して手に持ち説明する。

 

「CRAY人は全員が全員、()()()()()()()()を持っててな。それを変換する事で武器を作り出せるんだ。例えば俺なら…。」

 

シリンダーを回して先程撃った際に出来た空薬莢(からやっきょう)を器用に一つだけ取りだしそして「見てな。」と言うとシリンダーの空いたチャンバーに突如()()()()が装填された!

 

「すごっ…!どういう仕組みなの!?」興味津々でテンションが上がった様子のヒュン。「仕組みなんかねぇよ。これはそういうもんだと割り切れ!」クリスは説明を放棄したが、弾丸の中には火薬も入っており仕組みは普通の銃と変わらない。

 

「へぇ〜!私も使えるようになるのかな〜!」「大体は15歳で使えるようになるからそれまで我慢だ!」少しは打ち解けてフランクに会話が出来るようになった。が、

 

「あれ…!?もしかしてひったくり犯が事故ったのって…!?」空の薬莢、見るからに裕福そうな旅人、悪いゾンビの処刑…。真実に気が付いてしまったヒュン。

 

「貴方の仕業だったんですね!私が捉えてバイクを売ろうとしていたのに!!」どうやら大金を掴むチャンスを逃してしまい怒るヒュン。

 

「ん?あぁ!ここじゃバイクは貴重なのか!ごめんな!体が勝手にゾンビの頭に標準を合わせちまうからよ!まぁ過ぎた事だろ!!」「私はこの村の方に恩返しがしたいんです!!こんなに優しくしてくれたんですから!!」どうやら彼女なりに恩を返そうと計画していたようだ。

 

そんなこんなで言い争いにはなったが、このままではどうしようもないので共に調査に行く事になった二人であった。




雰囲気は出ていて欲しい(願望)

R7 4/21 追記:「クリス・ヒュン・シンカン」という台湾出身のアーティストの方と本作の登場人物の名前が似ていますが、全くの偶然です。
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