「そうだ!調査に行く前に上司から、潜伏してる可能性がある場所を記した地図を渡されたんだった!」カバンを床に置いて折り畳まれた地図を広げるクリス。「具体的な村の位置が分かればその近くを探せるな。」「すごい!こんな広い範囲全てに丸印を…!?あ、村は確かこの辺!」ヒュンは地図のある地点を指差した。
「遠いじゃねぇか!―そうだ。確かあの御者。今はまだこの村にいるよな…!」何かダメな思い付きをしたクリスは荷物を置いたまま走って部屋を出て行った。
床に落ちた空薬莢を拾いベッドを整えたヒュンは、地図は出したまま、開きっぱなしのカバンをしまおうとするが、その際に赤い
「え!?これは…ロンドン!?これはネス湖…!?こんなに沢山の依頼を受けてるの!?ひえぇ…!」ヒュンがファイルをめくっていると、外から「ヒュン!馬車使えるぞ!!」と大声が!!咄嗟にファイルを閉じてカバンに戻したヒュン。
「夕方までならなんとか良いって!!後3時間くらいだ!急ぐぞ!」腕時計を見ながら部屋に入ってきたクリスはカバンを閉じて電子ロックをかけ再び部屋の外に向かった。ヒュンは「はい!」とカバンを勝手に見ていた事がバレなくて安堵しつつ小走りでクリスの後を追っかけた。
「出発の準備出来ました!」「よし!ヒュン乗れ!!」御者は手際が良かった。まぁ遅れたらクリスにどんな目に遭わされるかわかったもんじゃないので必死にもなるが―
馬車の移動は舗装された道を走るにしても時間が掛かるので車内では2人が向かい合って雑談していた。
「はぁ〜、こんな時間掛かるなんて思ってなかった。どんだけ田舎なんだよ。」「バイクも誰かが壊しちゃったですしねー。」「まだ根に持ってんのかよ!しつこいぞ!そうだ!時間も無いしお前も捜索手伝えよな!ガキだけど一応CRAY人なんだから戦えるだろ!!」
「戦いたいのは山々なんだけど…私戦闘はちょっと経験ないかも…。」「ホラ俺の銃一つ貸してやるよ!スペアの弾もやる!!」そう言って腰に付けた2丁のリボルバーの片割れと、6発の銀の弾丸を手で挟んでヒュンの顔の前に突き出す。
「…………。」無言で両手で作った受け皿でリボルバーを受け取るヒュンは膝の上に貰った物をそっと置いて、ポケットにスペアの弾丸をしまったが、「…………?」使い方がわからないようでリボルバーを恐る恐る持ちながら眺めていた。
「連射するなら引き金は立てたままにしとけよ!それと反動に耐えれないなら両手で撃て!!」と簡易的な説明だけを受けたヒュンは、使うのが怖かったので空いている席に銃を置いて移動中はそのままにしていた。
1時間後、ある
幸運にも兵器の影響は受けていなかったようで、山道は歩きやすい。
登り始めて15分後、まず一つ目の地点に到着した2人。「ここは…
「おらよ。」暗い洞窟の中を調査する為にスマホのライトを点灯させてヒュンに渡して、自分は
「隠し部屋があるかもしれん。スペアの弾で壁を叩きながら歩け!!」二手に分かれて左と右をそれぞれ叩いている。右を担当しているヒュンは、「意外と夜目が利くから見える…!ん?」『カンッ…』何か空洞のある音がした。クリスを呼んで周りを調査すると、壁に
「シーッ。気を付けろよ。」クリスがスイッチを押すと先程の怪しい壁が『ガゴゴゴゴゴゴ…!』と音を立てて上にスライドして開いたが同時に『ウィンウィンウィンウィン…!』とアラームが作動した!
「アラームがなったって事は…中に居るのかも!!」「まぁ待て!罠があるかもしれないし、お前はここで待機してろ!」チャンスを逃すまいと我を失うヒュンを抑えて真っ暗な中に入るクリス。
中は小さな会議室の様になっており通信機やパソコンが置いてある。そして、
『ガタンッ!!』と入ってきた扉が閉まった!「なに!?」咄嗟に振り向いて帽子の光を浴びせると、そこに居たのは―
一方アジトの外側、「クリスさん!?扉が閉まったんですけど!?」1人になりパニックになったヒュンが閉まった扉を叩いている。すると、洞窟の奥の方から何者かが歩いてくる音がした。ヒュンがその方面にライトを当てるとそこには―
ライトを食らって眩しそうにしている『
当初の予定よりもクリスが賢くなってしまった。反省。