口調がおかしくならないように本編を見ながら執筆するので、投稿が遅れ気味になると思います。ご了承ください。
「盛り上がってるなぁ。想定通り」
ここはD.U外郭地区。SNSの情報が正しいならば、この辺りで大規模な騒動が起きているらしいが……まぁ言うまでもないだろう。コウはSNSを頼りに、ここまで来ていた。
「オラオラー!!せっかく出して貰えたんだ!暴れまくってやるぞー!!」
「連邦生徒会絶対ゆるさねぇ!!」
騒ぎを止めたいのは山々だが、生憎自分はこれを止められるだけの力がない。強いて言うなら真正面から弾丸を受け止めるくらいだ。
「……なんだよお前、さっきからこっち見つめて来やがって」
「正義のヒーロー気取りで、私達を止めに来たってわけ?」
「…いや、面白そうな事やってるなって」
「……もしかして同類?一緒に暴れたかったらする?」
「いや、侵入以外の迷惑行為はしないって決めてるから」
「侵入も立派な迷惑じゃん!?何だこいつ!?」
「俺は暴れて矯正局送りになるほど馬鹿じゃないからさ。ここでみんなが捕まっていくのを眺めておく」
そう言った途端、ピクリと不良達の動きが止まった。ギギギ‥‥とコウの方に目線を向ける。
「……今私達の事馬鹿って言ったな?」
「あーあーキレちゃった。私達を怒られるとどうなるか、わからせてやるよ」
「……おっし、久しぶりの多対一か。腕がなるなぁ」
「舐めやがって……撃て!!」
多数の銃弾が、コウに向かって放たれる。それを本人はなんのリアクションもせずに受け止め続けているので、向こうからは気味悪く見えただろう。この反応にももう慣れている。
「なぁ……これ以上続けると銃弾が勿体無いぞ?」
「えぇ……何コイツ……痛がりもしないじゃん」
「あっ!!コイツってもしかして、アビドスにいるらしいヤベェ奴!?」
「なんだよ、そのヤベェ奴って?」
「アビドスにいるヘルメット団の子が言ってたんだよ。撃っても撃っても銃弾の無駄にしかならないヤバい奴がいるって……」
「えぇ何それ……でも確かにコイツが着てるの…アビドスの制服だよな、たしか」
「…やっぱりコイツ?」
多分その話の内容からして、十中八九自分のことだろうと確信する。ヤベェ奴とか言われてるのはちょっといただけないが。
「ぐぬぬ……こうなったら、あれを持ってこよう!!」
「えっ、ほんとに?こんな奴に使うの?」
「こんなに舐められて、引き下がるわけにはいかないでしょ!?早く電話して!!」
「えぇ……わかった。……もしもーし。ちょっとこっち来て、戦ってくれない?」
「今度は何しようとしてるんだか……」
ヘルメット団の子達が急に電話をし始めて、誰かに連絡をしている。まぁ多分応援を呼んでるとかなんだろうけど。そのまま暇つぶしにヘルメット団と談笑をしていると、大きな音が響いてきた。
「……何あれ?戦車?」
「ふふふ……その通り、クルセイダー1型!色んな学園で正規利用されてる優秀な機体で、これは私達が改造を施している。受けられるものなら受けてみろ!!」
そう言い終わると、砲台から弾が勢いよく発射される。狙いは寸分狂わず、コウの顔面直撃コースに直撃した。
「やったやったぁ!!直撃したぞアイツ!!」
「流石にやりすぎなんじゃない?盾もない状態であれは、無事じゃ済まさな─」
「──!!??」
次の瞬間、ヘルメット団達の目の前には煙が晴れた途端に突っ込んでくる、傷ひとつないコウの姿があった。
「嘘でしょ!?ちょっ、もっと撃てー!!」
「ハハハ!!効かねぇなあ!!そんなへなちょこ攻撃はよぉ!!」
「ヒッ」
そのままの勢いで砲台の真正面に陣取る。普通に考えたら自殺行為なのだが、コウに関しては違う。
「……何やってんだ?至近距離で直撃したいのか?」
「今ここで撃っちゃったらどうなると思う?俺は無傷でも、戦車は絶対に使い物にならなくなるぞ?」
「いっ…いかれてる……」
そんな中、まさに詰みと言える状態に持ち越せたと勝利の余韻に浸っていたコウの元に、不穏な言葉が聞こえてきた。
「閃光弾投擲、行きます!!」
「えっ、バアアァァァァ!!??」
「うわっ眩しっ!?」
「目がぁァァァァ!?」
間髪入れずに銃弾が飛んでくる。視界を奪われ総崩れになった全員が次々と倒れていった。
「ギャッ!!」
「いってぇ!!」
「おわー!!何だー!!?」
爆発の衝撃に驚き、少し遠くに自分の体を吹っ飛ばして退避を試みる。回復してきた景色に映ったのは、拘束されているヘルメット団達の姿であった。
「ありゃりゃ……捕まってらぁ」
「動かないでください」
やっべ。まぁ撃たれても痛くねぇけど。
「貴方は他の方と比べても頑丈ですね。このまま抵抗しないなら、私としても楽なのですが」
随分と白い色をした人に捕らえられてしまった。もしかしてこれ、あいつらの仲間だと思われてないか?と嫌な想像をしてしまう。
「あの……俺何もしてないって言ったら信じてくれる?」
「お疲れ様です、スズミさん。あの不良達で最後でしょう。……そちらの方は?」
次に出て来たのは対比して真っ黒な服の生徒。いやデッッッカ。
「ヘルメット団に混じって談笑していたので、仲間だと判断して拘束したのですが……」
「俺何もしてないんだってばぁ……ドンパチしてるって聞いて暇つぶしに来ただけなんだって……」
「……もしかして、石依コウさんですか?」
「へ?」
またもや後方からこちらを覗くようにして出て来たのは、メガネをかけた生徒。はて?俺こんな人に知り合いいたっけな…と思考を巡らせていると、
「初対面ではありますね、火宮チナツと言います。風紀委員長の部屋に飾られている写真に貴方が写っていて、名前をお聞きした事がありますので」
「あぁなるほど……ヒナの所の後輩さんか。助かった〜…」
「お知り合いでしたか。失礼しました」
「良いよ良いよ、俺もあんな所にいたのが悪いんだし…」
『先生、これで今度こそシャーレ部室の奪還完了です。私ももうすぐ到着予定です。建物の地下で会いましょう』
「ようやく終わったわね……まさかこんな事になるなんて…」
"みんな、お疲れ様。私はここの地下に行ってくるから、ちょっと待っててね"
「「「「はい」」」」
……さりげなく居たけど、大人の女の人?が建物の中に入っていった。誰なんだろあの人。
「ここにいる人は、みんな色んな学園から来てる感じ?」
「ええ、ミレニアムサイエンススクールから。私は早瀬ユウカよ」
「私は守月スズミと言います。この方は羽川ハスミさんで、トリニティ総合学園から来ました。」
「私は先程の通り、ゲヘナ学園からですね」
「俺はアビドス高等学校なんだけど…ってことはさ、マンモス校がみんな集まったってことじゃん。うわぁ、おめでたい」
「いや、アビドスは元マンモス校じゃないの?その枠組みからは外されてるはずだけど」
「おぅ……正論は時に人を傷つける…」
そんな風な会話をしばらくしていると、さっきの大人の人が建物から戻って来た。詳しい事は知らないけど、良い方向に収まったみたいで周りの人達は次々と解散していった。
"……あれ、君は戻らないの?えっと……"
「あぁそっか、石依コウです。ここには暇つぶしで来たんで、別に今帰る必要はないんですよね。ちょっとついていっても良いですか?」
"もちろんだよ、私も分からないことだらけだからね。私はみんなから先生って呼ばれてるよ、よろしくね"
「先生、挨拶が済みましたらこちらに……えっと、そちらの方は?」
"石依コウくん、暇だからついて行きたいんだって"
「よろしく〜」
「……そうですか。それならまずシャーレの部員になられては?」
「部員?俺もう部活は入ってるけど」
「部員といっても、バイトのようなものです。先生1人の業務にも限界があるので、生徒を数人手伝いとして派遣出来るようにしているんです」
"わぁ、ありがたい……デスクワークはそんなに自信なかったんだぁ…"
「まぁ、じゃあそうしてみます」
生徒証を先生の持ってるタブレットみたいな何かにかざせば良いらしく、その通りにしてみる。よく分からなかったけど、完了したらしい。
「それでは、連邦捜査部「シャーレ」をご紹介いたします。ついて来てください」
「「は〜い」」
「ここがシャーレのメインロビーです。長い間空っぽでしたけど、ついに主人を迎える事になりましたね」
"……私だけにしては、少し広い部屋のような?"
「他の生徒を呼ぶならこんなもんじゃないの?…うまっ」
シャーレの案内も佳境に入り、最後に部室の紹介になった。さっき記念すべき初部員になったコウは、エンジェル24で買った唐揚げをつまみながら話を聞いている。
"私はこれから何をすれば良いの?"
「……シャーレは、権限だけはありますが目標のない組織なので、特に何かをやらなきゃいけない……という強制力は存在しません」
「なんじゃそりゃ。権限だけって……ようは何でも屋みたいなもんか」
「キヴォトスのどんな学園の自治区にも自由に出入りでき、所属に関係なく、先生が希望する生徒たちを部員として加入させることも可能です……」
自分が今まで持ったことのないレベルの権限を持っている事を今更ながら先生は自覚した。少しむず痒い気もするが。
「つまり、何でも先生がやりたいことをやって良い……ということですね」
"何でもかぁ…いきなりそう言われると困っちゃうな…"
「……本人に聞いてみたくても、連邦生徒会長は相変わらず行方不明のまま。私たちは彼女を探すのに全力を尽くしているため、キヴォトスのあちこちで起きる問題に対応できるほどの余力がありません」
「どこにいるのかも分からない人を1人探すよりかはさ、その問題の対応を優先した方が良くね?そんなに大事な人なの?連邦生徒会長って」
「はい。超人と呼ばれた連邦生徒会長がいたからこそ成り立っていた、数々の取り組みがあります。代わりの対処方法を考えるよりも、彼女を探す方が早いと判断しています」
「えぇ……?なんかおかしくない?それ」
"まぁまぁ……きっと何か理由があるんだよ。これだけの組織がその子に頼りきりなのはどうかと思うけど…"
これだけ大規模な組織が傾く程の影響を与えた連邦生徒会長って何者なんだ……と改めて先生は思った。確かに彼女から託された身ではあるが、彼女自身のことは特に知らないままキヴォトスに来てしまったのだ。
「彼女の失踪の影響で発生した、面倒な苦情の数々もあります。その辺りに関する書類は、先生の机の上にたくさん置いておきました。気が向いたらお読みください」
"うっわぁ……"
自分の机と思わしき所に置かれた大量の書類に目を背けたくなってしまう。なんだあの量は、新任したばかりの人間にさせる量ではないだろう。死んでしまうぞ♡
「すべては、先生の自由ですので」
「いやこれ、拒否権先生にないでしょ。絶対どの道やんなきゃダメな奴じゃん」
「それではごゆっくり。必要な時には、またご連絡いたします」
"……待って〜!!リンちゃ〜ん!!"
「……まぁ、頑張ろっか。先生」
"は〜い……"
先生のセリフはどっちのスタイルが良いですかね?
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「」
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