キヴォトス最硬の神秘   作:たらこ饅頭

31 / 37

仕事で忙しくて続きが書けない……ウゴゴ……
ガ……ガコ……(適応ならず)


間話①
テーマパークはテンションが上がる


 

『先生、スランピアって場所知ってます?』

 

 

とある日、コウからこんな連絡が届いた。モモトークを今まで色んな生徒と交換しているが、大体は向こうの個人的な用事に付き合う日々であり、これが書類作業のいいガス欠になるから助かっている。

 

 

『"確か……今は廃墟になってたテーマパークだったよね?"』

 

 

『真夜中に勝手に遊具が動き出す、生徒が行方不明になるとか言われてる所です』

 

 

『"行きたいの?"』

 

 

『行きたいんですけど、ミレニアムの廃墟と違ってちゃんとした立地だから罪悪感を感じるんですよね。許可取れたりとかしますか?』

 

 

そのミレニアムの廃墟って場所も多分勝手に行ったらダメな所なんだろうと思ったが、少し前に依頼が来ていたからちょうど良いかなと誘いを承諾した。時間は今日の夜、暗くなってから廃墟の前に合流することにした。

 

 

"やっぱり廃墟って少し雰囲気あるね……怖くなったりしないの?"

 

 

「こんな体質だから怖いものなんて無くなったんですよね」

 

 

施錠された扉を開いて奥に進む。当たり前ではあるが、電気は付いていないので懐中電灯であたりを照らしながら先に進んでいく。まるでお化け屋敷に来たようだった。

 

 

"……あはは、私実はこういうのちょっと──何!?"

 

 

近くから物音がして咄嗟にあたりを見回す。しかし誰もいなかった。

 

 

"びっくりした……待って、コウ?"

 

 

そう、誰もいないのだ。一緒に来ていたコウもどこかに行ってしまっていた。まずい、このままでは貧弱な己は遊園地の行方不明者の仲間入りになってしまう。

少し焦りを覚えてシッテムの箱で助けを呼ぶか悩んでいると、ふと足元に何かがぶつかった。何かの箱のようだった。

 

 

"なんだろこれ……わあぁぁぁぁぁ!!??"

 

 

廃墟の遊園地には、突如出現したびっくり箱によって叫び声が響いた。

 

 

「先生ー?おーい……まずいかこれ?」

 

 

先生と離れてしまったコウだが、こちらもこちらで焦りを覚えていた。なにせキヴォトスで一番ホットな有名人を誘って危険地帯に出掛け、その有名人を置き去りにしてしまっている。やってる事だけはヴァルキューレのお世話になるレベルである。

 

 

「それになんなんだこいつら……」

 

 

極め付けは先程から自分の周りをくるくるピョンピョンと動いている、2人の人形のような存在。久しぶりに人が来たのが嬉しいのか、全身で喜びを表していた。

 

何故か電気が付き、周りに遊園地特有の綺麗な景色が展開される。噂の犯人はこいつらだと察したが、それはそれとして何をしてくるのかが気になった。

 

 

「お──」ボン!

 

 

白いネズミを思わせる風貌をした片方が、小手調べと言わんばかりに爆弾を投げてきた。地面に当たると同時に爆発し、モロに喰らった。

 

いやなんでだよ。コイツらどう見ても遊園地のキャラクターか何かだろ、なんでアタックして来てるんだよ。

 

猛攻は止まらず、足元の乗っていた玉を蹴飛ばして転がして来る。標的は勿論自分であり、押し潰さんという勢いだ……が、壁に当たったかのように勢いよく跳ね返っていった。

 

うわぁぁぁぁ!!と言っているようなリアクションをしながら白い方は玉にしがみついて何処かに転がってしまった。

 

……その様子を目を細めて見ていた黒いカラスを思わせる風貌の片方が、仕切り直しと言わんばかりに攻撃を仕掛けて来る。なんと手に持った杖からカラスを召喚して突撃させて来た。

 

すげぇ漫画で見たやつだ!!と興奮していると、カラスは自身の体に勢い良くぶつかって煙になり霧散してしまった。良かった、贓物が飛び立ったらどうしようかと。

 

左手を頬に当てて悩んでいる様子の黒い方は何かを思い付いたようにポンと手を叩き、杖を上に掲げてポーズを決めた。

 

何が起こるのか待っていると、周囲にトゲトゲしたコマの様なものが回っていることに気づく。とりあえず走り回って避けようと試みると、なんとコマが追尾しているではないか。聞いてないんだが?

 

某ベイスラッシュのラッシュシュートのような連撃が叩き込まれる。コウじゃなければ大怪我を負っていたような強力な攻撃だった。

複数のコマが向かって来た瞬間を逃さず、隙間を潜り抜ける。そして正面で杖を掲げている黒い方の背後に回った。

 

黒い方がもの凄く慌てている。それもそのはず先程のコマが全部こっちに向かって来ているからだ。怒涛の乱撃が黒い方に叩き込まれ、黒い方は何処かへ吹っ飛んでいった。

 

 

「何だったんだ……?」

 

 

"助けてぇ〜……"

 

 

「先生!?」

 

 

声がした方向に振り向くと、そこには地面から湧き出て来る謎のびっくり箱に周囲を覆われる先生の姿があった。箱達は何もしていないが、至る所に箱が敷き詰められており中々に怖い光景だった。

 

 

"んひゃぁ!!??あぁぁぁあぁぁぁ!?"

 

 

下から箱に押し上げられて飛んでいく先生。運良くバルーンの飾り付けに激突し、怪我はなかった。

 

 

"はぁ、はぁ、寿命が縮んだ……"

 

 

「大丈夫ですか……って今度はなに?」

 

 

またもや前方の明かりがつき、マジシャンのような格好をしたふくよかなネコといった見た目の、おそらく人形が出て来る。手を広げて動き出すと、左右に列車が現れた。

 

 

"乗れ……てことかな?"

 

 

「でもどっちに?」

 

 

しばらく悩んでいたが、どうやら向こうは待つ気がないらしい。帽子から爆弾を取り出すとふわっと上に投げた。

 

 

「あぁもう!右で良いですよね!?」

 

 

素早く先生を担ぎ上げて右の電車に乗り込む。すぐにドアが閉まり、発車し始めた。

 

 

"ありがとうコウ……さて、こっちで良かったのかな?"

 

 

「多分すぐにわかりますよ」

 

 

しばらく待っていると、何事もなかったかのように電車を降ろされる。どうやら正解を引いたらしい。降りた先では先程のネコマジシャンが待ち構えており、マントで体を消したかと思うと、目の前で3人に分身して見せた。

 

 

「おぉ〜」"おぉ〜" パチパチ

 

 

思わず拍手をすると、今度は帽子を3つ取り出して一つだけにコインを入れた。中々の速さで帽子が移動していき、止まる。……確か左の帽子にコインがあるはず。

 

 

「先生、左ですよね」

 

 

"だよね。近くに行けば良いのかな?"

 

 

そっと左の帽子に近づくと、帽子が開かれて中からコインが出て来た。先生と2人で喜んでいると、横から電気のようなビリッという音が聞こえた。

 

……ハズレの帽子からは空気を引き裂くほどの電撃が放たれていた。

 

 

"……ねぇ、これって当てないと死ぬやつだよね"

 

 

「少なくとも先生だけはそうですね」

 

 

"お願いコウ!盾になって!"

 

 

「言われなくてもそうしてますけど……とにかく早めに退散しましょう。今何時ですか?」

 

 

『もう少しで11時です!!』

 

 

"11時前だって"

 

 

「は〜い」

 

 

その後2人が解放されたのはそれから10分後の事だった。体感では1時間は経過していた気がする。

 

 

"とりあえず今回の事を帰ったら纏めないとね"

 

 

「こんなヤバい奴がいたとは……あ、フリーフォールじゃん。乗っていこっと」

 

 

最後に何か乗りたい!と近くにあったフリーフォールに乗り込むコウ。先生がその様子を見ていると、白と黒の可愛らしい人形がコウに近付いていった。

 

 

"何をするつもりなんだろ……え"

 

 

フリーフォールのとある箇所に火を付けた。よく見るとそれは導火線のようになっていて、座席の下に繋がっている。

 

 

「おい待てお前ら、何するつもりだ」

 

 

アハハ!と笑っている2人を尻目に座席の下に火が到着する。するとロケットのように勢い良く炎が噴射しだした。かなりのスピードで座席が上がっていく、このまま飛んでいってしまいそうで……

 

 

「どわぁぁあぁぁぁああぁ!?」

 

 

……飛んでいってしまった。直後にドォォォォン!!と花火が打ち上がる。どうやらコウは花火の発射に使われたらしい。しばらくするとビターンという擬音が似合う程綺麗に地面に激突した。

 

 

"……帰ろっか"

 

 

「……はい」

 

 

後日報告をまとめていると黒服から手紙があった。あの人形達はミメシスという感情のようなものによって顕現した存在らしい。黒服に何処かから見られていたようで思わず身震いした。

着替え中とか見られてないよね……ないよね?




先生と黒服の初会合はカットになります。まぁ切羽詰まってないぐらいで基本変わらないから仕方ないね。

原作と似た展開になる場合は巻きで行った方がいいか、それとも細かく描写したほうがいいかどっちにしましょう?

  • そこまで変わらないとこはダイジェストで!
  • 細かく書いちゃって!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。