キヴォトス最硬の神秘   作:たらこ饅頭

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ケイ……え、可愛い(語彙消滅)


不思議な列車

 

「ねぇねぇホシノちゃん、前に一緒に宝探しに行った場所覚えてる?」

 

 

「ん〜……うん、もちろん覚えてるよ〜ユメ先輩。あの何もなかった所でしょ?」

 

 

「そうそう……実はね、この前近くを通って懐かしいなぁって見に行ったんだけど……そこで見つけちゃったの!!」

 

 

「何を?」

 

 

「サプライズだから、この日にみんなを連れて来てくれる?」

 

 

そんな事を言われて数日後。約束の日になってホシノはアビドスのみんなを集めて宝探しをしに行った場所に向かっていった。

 

 

「いやぁ、懐かしいねー。あの時はユメ先輩と2人でツルハシ片手にスクール水着を来て行ったんだよ。おじさんも若い頃はヤンチャしてたんだ」

 

 

"待って、もしかして今日水着持って来るようにって……"

 

 

「まだ分かんないけど、そんな気がするんだ」

 

 

「ホシノ、生存確認は?」

 

 

「バッチリだよ。ほら今も返事が来てる」

 

 

生存確認という物騒な単語が2人から飛び出して先生は思わず目を丸くする。ホシノがコウに見せたスマホを横から覗いてみると…

 

 

『生きてる?』

 

 

『は〜い』

 

 

『無事ですか?』

 

 

『元気だよ〜(・∀・)』

 

 

30分毎にこんな会話が繰り返されていた。訳を聞いてみると、これはとある出来事の後に発足された『ユメ先輩お出掛け時の約束事』の一つであり、遅くても1時間以内に生存報告を必ず行うこと。しばらく連絡出来ないなら事前に一言伝える事。を実行している最中だという。

 

ユメが慣れるのに苦労したが、ホシノが先輩を失いたくないと思いの丈を伝えると不思議と忘れることは無くなったらしい。

 

 

「皆さんそろそろ……あっユメ先輩を見つけました!生存確認!」

 

 

「「「「「生存確認!!」」」」」

 

 

アヤネが運転する車をユメの近くに止め、みんなで点呼する。

自衛隊かな?

 

 

「みんな来てくれてありがとう!それで私が見つけたものなんだけど……」

 

 

「……ここまでの道中に線路を見かけましたが、ネフティス関連の物ではなさそうですね〜?」

 

 

「この前の嵐のおかげか、周辺の埋もれていた一部の物が出て来ているようです。ユメ先輩が発見したというものもそれ関連でしょう」

 

 

ノノミとケイが推測していると、ユメが何かを取り出した。どうやらそれが見つけたものらしいが……

 

 

「ん……砲弾?」

 

 

「うん!この辺りで見つけたんだ〜。全部集めたら結構な値段になるかも!」

 

 

周囲に何とも言えない空気が広がる。そして察した、つまり今から始まるのは……

 

 

"宝探し?"

 

 

「うへ、なんかデジャブを感じるよ?」

 

 

「……今回は皆さんが水着に着替える必要はありません、私に任せてください」

 

 

「いくら嵐で砂が減っているとしても、ケイ先輩だけでは……」

 

 

心配するアヤネを見て、ケイは笑みを浮かべた。自信を感じられる、余裕のある表情で諭すように言葉を紡ぐ。

 

 

「信じてくださいアヤネ。私は……ちょっとした魔法が使えるんです」

 

 

ケイが空中に手を広げ、何かを呟く。すると異変が起こった。

 

 

「……あれ?砂が……」

 

 

「……減ってる?」

 

 

足元、そして周りにある砂がどんどん減って来ている。周囲をゆっくりと削ぎ落とすように砂が減っていき、ついにはクレーターのような穴が出来上がった。

 

 

「今の、ケイがやったの?」

 

 

「もしかして、最近砂が学校にあまり溜まらなかったのって……」

 

 

「そういうことです。さて……」

 

 

砂が無くなって埋もれていた物が現れる。未開封な大量の砲弾と爆薬に加えて、聳え立つ巨大な物体が一つ。

 

 

「……大きくないですか?」

 

 

"デッッッッッッカ!!??"

 

 

大きさは船舶くらいで足元には車輪が付いており、信じられないが近くの線路はこれを移動させる物だったと推測できる。そして一番目立つのは大きく伸びた砲塔。列車と戦車を合体させたような代物だった。

 

 

「こ…これ、凄い値段になるんじゃ……」

 

 

「そんな場合じゃありませんよユメ先輩!!アビドスにこんな戦略兵器があった事を知られたら、それこそまずい事に……」

 

 

「みなさ〜ん見てください。この列車、アビドスの校章が刻まれてますよ〜?」

 

 

「……こっちにはゲヘナのもある。元々アビドスの所有物だったの?」

 

 

過去においてアビドスでこんな大層な物を所有していた記録は無いはずだ。私達は一体何を見つけてしまったのだろう。

 

 

"これ、動くのかな?"

 

 

「まぁずっと砂の下にあった訳だし、難しいだろうなぁ……ん?」

 

 

ゴウンと音がしたと思うと、ほんの少しだけ車輪が前に進んだ。……進んでしまった。

 

 

「……ケイ?」

 

 

「メインシステムはほぼ動かない……列車としての運用はできそうですが、戦車としてはスクラップもいい所ですね」

 

 

元々砂漠にあったからか砂塵の対策は取られているようで、燃料がほぼ尽きていた為少ししか動かなかったとケイは補足する。そんな事よりも遠隔で機械を動かしたことに突っ込みたかったが、コウに手で制されてしまった。

 

 

「まぁ……今は置いておいてください、いつか話しますから」

 

 

ならまぁいいかと考えを止める。とりあえずこの辺りの土地を購入しておいて列車自体は隠しておくことになり、カモフラージュとしてガラスで囲った後に砂で全体を覆った。

 

 

「定期的に修復しに来ます。これほど大規模な物なので追加の物資が欲しいですね」

 

 

「ケイ先輩、あれを修復したって何に使うの?」

 

 

「ん、もちろん銀行強盗」

 

 

「シロコちゃん?それ銀行ごと消し飛んじゃうよ?」

 

 


 

 

「……それでさヒナちゃん。ゲヘナって昔にアビドスと仲良かった時期とかあったの?」

 

 

ゲヘナに遊びに行った日、いつものように不良達を軽く締め上げた後ホシノはヒナにそれとなく列車砲(仮)の事を聞き出そうとした。これで厄ネタだったらめんどくさい事になりそうなので、勘弁して欲しい。

 

 

「そうね……生徒会長のホシノには伝えておくけど、数年前にゲヘナはアビドスと協賛してある物を作り上げようとしたわ。でも最終的には失敗に終わって計画は破綻、それ以降の関わりは無くなったの」

 

 

ふ〜ん、ある物ねぇ……まずい、嫌な予感がして来た。

 

 

「アビドス砂漠の何処かに隠された……までは分かったけど、それ以上の情報は得られなかった。名前は……『列車砲シェマタ』」

 

 

「ッゴホッ!!?ケホッ!!」

 

 

「ホシノ?……大丈夫?」

 

 

「う……うん、ちょっと咽せちゃっただけ……」

 

 

うわぁ……絶対あれじゃん……と最早確信に至ってしまう。絶対にこの前の列車砲だ、というか本当に列車砲だったのか。

 

 

「あれの存在が知られれば、キヴォトスが揺らぐほどの騒動になるわ。ホシノ、それらしい物を見つけたらすぐに伝えて欲しい」

 

 

「……うん」

 

 

言ったほうがいい。伝えたほうがいい。頭では分かっていても口から言葉を出すことは出来なかった。

 

頭の中に少し前の光景が蘇る。発見した列車砲を見て目を輝かせ、楽しそうにシールを貼ってデコレーションするコウとユメ先輩。慎重になりながらも興味津々の後輩達。

 

奇跡の発見に浮かれているみんなに、実はそれは危険な物なのでゲヘナが処分しますと言えばどうなるだろうか。

 

 

「分かった……それっぽいのを見つけたら、伝えるね」

 

 

……ケイが何かに使うって言ってたし、きっと良い感じに危なく無いものにしてくれるだろう。うん、きっとそうだ。そう結論を出した。




パンパカパーン!アビドスは超兵器を手に入れた!

原作と似た展開になる場合は巻きで行った方がいいか、それとも細かく描写したほうがいいかどっちにしましょう?

  • そこまで変わらないとこはダイジェストで!
  • 細かく書いちゃって!
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