あおはるレコードでメイドケイが見れました。もう悔いはないです。(消滅)
「お姉ちゃん……さっきのって、本気なの?」
ミドリが心配そうにモモイに問いかける。先程の宣言の甲斐あってユウカは部室から去っていったが、どうやらかなりの難解に飛び込んでしまったらしい。
『ミレニアムプライス』ここにくる前にアロナが調べていた、2週間後に行われるミレニアムが誇る最大級のイベントであり発表の場。そんな所にたった2週間で受賞をもぎ取ると宣言したのだ、よほどその『切り札』に自信がないと出来ないことのはず。
「本気だよ……部員も足りてないし、新しく来てくれる可能性も低いし。それなら最後は1発仕掛けなきゃじゃん!」
かなりの無理難題だったからかユウカも少し反省しているようで、去り際に上手く行けば部員の人数に関しては手を打ってあげると残していった。
……つくづく思うが、やっぱりユウカは優しいところがある。
"それで、その『廃墟』に何があるの?"
「あ、忘れてた。先生は『G.bible』って知ってる?」
モモイが言うには、G.bibleとはゲームの聖書。キヴォトスにかつて存在した伝説のゲームクリエイターが残した最高のゲームが作れる方法が記された物らしい。
「ヴェリタスのみんなとヒマリ先輩にお墨付きを貰ったし、絶対に廃墟にあるはず!」
"私を呼んだ理由は?"
「一応立ち入り禁止の場所に行くから、指揮が凄く上手いって噂の先生の力を借りたくて……とにかく、善は急げだよ!早速行こう!」
その時廃墟に行く流れになって、ふと1人の生徒を思い出した。
"……あっ、そうだ。ねぇモモイ、1人助っ人を呼んでいいかな?"
「良いけど、頼りになる人?」
"廃墟に詳しい人を1人知ってるんだ"
「……何をしてるんですか、私は……」
アビドスの一員になってからしばらくたって、初めは遠慮しがちだった周りとの関係も今では当たり前のように共に過ごす様になっていた。
今日もまたコウからの誘いを断ってしまった。適当な理由を付けて、逃げる様にその場を去った。ここの所連続で廃墟に向かう誘いを断っているが、理由をなかなか言い出せないでいた。
「……」
手元にあるタブレット端末を見つめる。あの時手に入れた破損したデータには、期待通り自身の記憶データが入っていた。修復はとっくに終わっており、既に大体の記憶は思い出している。
……それが重大な内容じゃなければ、こんな事にはなっていないのだ。
これをアビドスのみんなに打ち明けても、拒絶するような事はないのだろう。新しく来た先生もみんなも、超が付くほどのお人好し集団だ。
だがアビドスだけの問題で無くなれば、そうはいかない。自分が抱えているものはキヴォトスを滅ぼしかねない厄ネタ。王女と対面してしまった時に何が起こり得るだろうか。
……王女が見つからなかったら良いのに。
「……!?私は、何を……ッ」
あれだけ求めた大切な存在を、自分の存在理由を拒否してしまう程の感情。もう以前の頃には戻れない、大切な物が出来てしまった自分には。
「なんで、今なんですか?」
コウが出掛けてから数時間後、眠りに着く自分とそっくりな見た目の人物が写真に送られて来たのは運命だったのだろうか。
「……ねぇコウ、この子って」
「……」
廃墟のとある工場に入り、何故か私が入室資格を持っていた事で潜入を果たした謎の部屋。そこで眠っていた1人の女の子の容姿を見て、静寂に包まれていた。
"これ……どう見ても、ケイちゃんだよね?"
「あの子、ケイって名前なんですね」
「ゲームがすごく強くて……私達と一緒で双子だったの?」
「……違くはないというか……いや無理だ。実はケイってロボットです、OK?」
「ふ〜ん、ロボットなんだ……ロボット!?」
これを見つけてしまったら取り繕えないと、開き直ってコウはケイの出自を語った。黙って廃墟に来てるんだし、お互い秘密って事で……と付け加えた。
"ケイも廃墟出身だったんだ……て事はこの子は姉妹機みたいなもの?"
「なんだか親近感湧くね……とりあえず何も着てないのは可哀想だし、服でも着せてあげよっか」
ミドリが持っていた予備の下着と制服を取り出して、目の前の子を着替えさせている。軽く手伝ったが、やはり肌の感触も何もかもぱっと見は人間にしか見えなかった。
周りを調べるとすこし掠れた文字で何かが書いてある。
……ALIS、だろうか。この子の名前なのかな?
「状態の変化、および接触許可対象を感知。休眠状態を解除します」
「え?今のって……」
突如少女が喋り出したと思えば、ゆっくりと目を開けた。やはりケイと瓜二つだが、その瞳はケイと違って青く輝いていた。
"わぁ……ほんとにケイとそっくりだね…"
「状況把握、困難。……会話を試みます、説明していただけますか?」
「おい、前もあったぞこの展開」
どうやら記憶喪失らしい。……シロコといいキヴォトスでは記憶喪失が流行っているのかもしれない。
「工場の地下、ほぼ裸の女の子、おまけに記憶喪失……つまり私達のところで保護するしかないよね!」
「状況としては納得だけど…コウさん、良いんですか?」
「まぁ良いと思うぞ。ケイも急に会ったら混乱するだろうし」
興味深そうに辺りを見ている少女を背中に乗せその場を後にする。コウはついでにこの辺りを見て回るらしいので、その場で別れる事になった。
「……なぁモモイ、ちなみに聞くけど何するつもりなんだ?」
「それはね──」
「……まぁいっか、俺も一回通った道だし。ちゃんと育てろよ」
「もちろんだよ!」
廃墟の奥に向かっていくコウを見送り、部室へと帰って行った。
〜
「さてと……前から気になってたんだよなぁ、この辺り」
先生達と別れて廃墟探索を開始する。特にこの辺りの地形は体感だが何かが違う気がしていた。他の場所よりもコケや草の比率が高く、少し遠くにダムがあるのが見えている。唐突な地形の変化は新しいエリアのサインだと相場が決まっているのだ。
「きっとこの奥に行けば何かが……うん?」
数時間彷徨っていると、遠くからか微かに異音がした。まるで巨大な物が空中を飛び、着地しているような重い音。少しずつその音は大きくなっていて……
「ビナーくんの仲間か?」
スタイリッシュに空中から目の前に着地した存在を見る。ビナーと似た色合いをした四脚の巨大ロボットが突如出現したと同時に、こちらに攻撃を仕掛けてきた。
「いきなりかよ……俺お前に何かしたっけ」
バルカン砲から逃げるようにその場を後にするも、移動先を先回りして別の方向に追いやられる。まるで何かを守っているような動きに、違和感を覚えた。
「……そっちか?」
ロボットを無視して廃墟の奥に走り出す。攻撃の勢いはますます強くなり、何処から呼び出したのか周りに多数のロボットがこちらに攻撃を仕掛けていた。
決まりだ、この先にビナーの仲間っぽいこのロボットが守る何かが眠っている。そう確信して前へと進む──
「あ、やべ」
急に身動きが取れなくなった。その正体はあのロボットから発射されていたアンカーの紐。なんとこちらの体に直接巻きつけてきた。一気にアンカーが引っ張られ、勢いのままアンカーが外されてそのまま宙に投げ出されてしまった。
「なんかビナーくんといい、俺の扱い雑になってないか?」
空をピューンと放物線を描きながら落ちていく。ミレニアムの建物が目前に迫ってきた頃に人影が見えた気が……
「ターゲット確認、確保に移るよ」
「おぶっ!?」
巨大な虫取り網のような物を持った何者かが現れ、スポンと捕まってしまった。気分はカブトムシだ。
「確保完了。それじゃあ帰るね」
「俺を食べても美味しくないぞ」
「食べない。少しお話しするだけだから、出来れば大人しくしてほしい」
「嘘ついたら?」
「針千本かな」
随分と露出度の高い子に運ばれながら、その場を後にするのであった。
キヴォトス小話「サクサク寝ぐるみ」
「何をしてるんですか……?」
「何だこの光景」
「すぅ……」「んにゃ……」「んぅ……」
「あ〜…2人も一緒に寝てみる?セール品で安かったエビフライ寝ぐるみ。みんなの分もあるよ?」
「ん……準備は出来てるから」
「……まぁ少しだけですよ」
"あれ、みんな寝てる……とりあえず写真撮ろっと…"
原作と似た展開になる場合は巻きで行った方がいいか、それとも細かく描写したほうがいいかどっちにしましょう?
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そこまで変わらないとこはダイジェストで!
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細かく書いちゃって!