マゼラン級、抜錨ッ!   作:チト 熟練見張員

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バンバンいっきまっすよぉ〜!(大潮)


第二話 微速全壊ヨーソロッ

自由を愛する地球連邦国民の皆様ご機嫌よう

地球連邦の恥部こと産廃型戦艦(ムナシイ)六七四一番艦、アナンケです。

 

今私は、推定地球の海に立っています。

経緯は聞かないでください。聞かれても答えられませんから。

 

前回めでたく?ルウムで大敗した私は、謎の力によってもう二度と見る事は叶わない(“そら”からは見えるが)と思っていた海の上に立ち…立ち…

そう、人の姿になっていたんDA☆(語り部)

しかも多分推定暫定だが女性だ…

 

まぁ、確かに船は“女性”と扱われる伝統は旧世紀の時代からあるのだから、人になるなら女性というのは理解できなくも……いや、できねえよ!まず、人になるのが理解できねぇ!!

はっ!?まさかこれが、“例”の思想家の言ってた人の革新ッ!?(違う)

 

 

まぁ、なっちゃったもんは仕方ねぇか。(唐突に落ち着くな)

 

 

トリアエーズ(航宙機)、考えても分からないことは後回しだ。世間では、これを無能という。仕方ないね、私バカだからよぉ…戦艦が人に化けるなんて理論知らないんだよなぁ…(あってたまるか)

幸い海鳥が飛んでる方向に向かえば、陸地にたどり着くでしょ。人はこれを、希望的観測という。後は頑張って陸地に辿り着けば、人に会える筈。

なんて説明すればいいか分かんないけど、『私ィ戦艦だったんですけどー、朝起きたら人間になってたんですよー』なんて言った暁には、『何言ってんだこいつPTSDか?』となって病院送りに…いや、戦艦が病院ってなんだよふざけんな?!(セルフツッコミ)

 

そもそも、私が沈んでからどれくらい時間が経ったんだ…ソレが問題だ。

もし長い時間経ってたとしたら、案外戦争はもう終わってるかも…

ルウムで大敗したとはいえ、連邦は腐っても大国。

まさかリソースと人的資源の乏しいジオンが地球侵攻なんて考える訳ないし、かといって地球側にジオンを潰すだけの戦力が十分残っていたとは考えずらい。連邦軍最強のティアンム艦隊は、少なくとも私の記憶では無傷だった筈。あのまま無事に離脱していたとすれば、あれ以上ジオンが戦禍を拡大することは得策ではないはず。

ジオンも早急に戦争を終わらせようとするはずだし、精々がジオン共和国の独立が認められた上で講和という形をとっている筈…

 

延々グルグルと考えても、実際に今確かめることはできない訳で、

 

トリアエーズ(欠陥機)、誰か人に会うことが当面の目標。ここに止まっていても仕方なし。

 

行動は早い方がよし。前世紀中国のそんしぃ?って人も言ってたし、間違いないね(間違いしかない)

 

生まれて間もないながら、自然とこの自分が背負った機械の使い方が手を取るようにわかる。そのことに驚きながらも、なんだか懐かしいような感覚に困惑しながら、背負っている機械(妙に昔の自分に似てる気がする)のエンジンを起動(?)する。

 

メインエンジン点火、制御スラスター確認、姿勢制御…は、自分でするのか…

火器複合統制システム、艦載レーダー、個艦防衛火器オールグリーン。

 

「連邦軍連合艦隊総旗艦 マゼラン級宇宙戦艦 アナンケ…発進ッ! なーんてね…ッぅお!?」

 

瞬間、体が前に押し出されるようにのけぞり前側に転びそうになるもなんとか堪え足で踏ん張る。

 

「ッとっと……」

 

すると、足が海面を滑り前進する。

 

なるほど、彼氏とスケートに行って背中を押されながら滑る彼女はこんな感覚か、などと彼氏どころかスケートすらやったことない(実質生後数分)のにそう思いつつ。

 

なぜ沈んだはずの私が?なぜ人間の姿になっているのか?戦争はどうなったのか?そもそもここはどこ?私はいったいなんなの?

分からないことだらけであったが、視界いっぱいに広がる海の前ではどうにもちっぽけな悩みに思え、むしろ何か運命的な出会いがあるのではと根拠のない漠然としたナニかを微かに感じながら、アナンケは前に進み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未確認の信号を探知。正規空母ないし超大型戦艦の艦娘と断定。

距離__マイル、13時間後に会敵予定。

このままいけば、任務に差し支える可能性大。

判断を…

 

「イヤ、コノママデイイ。最悪はアレごト沈メレバイイ。」

 

了解。

 

海の上、黒い影進む。

 

そのわずか数kmうしろを、これまた黒い何かが群れを成して追従していた。

 

「タダノ不良品回収ノつまらん仕事ダト思ってイタガ…キキキ、ナカナカ楽しめソウダゾ…」

 

 

 

宇宙世紀__年 Pacific Ocean 中部西方にて

 

君は、生き延びることができるか…




アナンケの設定2

ルウム戦役にて連合艦隊旗艦でさらに圧倒的優位であった(様に見える)にも関わらず 大 敗 ☆ を喫してしまったことから、自己評価が底を突き破ってコロニー落とししてる。
しかも、妹(?)のタイタンが同じ戦役で 大 勝 利 V してるので、さらに惨め。自己評価は大気圏を突き抜け、シドニーに落ちた。
人間になっちゃって、絶賛困惑中。
でも、もう一生見れないと思ってた海を見ることができて、これには産廃もにっこり。
自己評価低い系幸薄お姉さんがちょっと笑ったよ。かわいいね。じゃあ絶望しよっか(ニチャァ)
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