私という一頁の物語   作:スナエ

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That's how you know

 深夜のグループチャットでの謎のノリで、18歳男子でAV鑑賞会を開くことになった。

 どいつもこいつも、退屈なAV持って来やがって。

 

「えーと、残り、誰だ?」

「俺だな」

 

 持って来たAVを再生する。

 

「は?」

「んだよ、コレ?」

 

 荒船とカゲを筆頭に、ざわつく男ども。

 テレビ画面には、ひたすら白衣が燃やされる映像が流れている。

 

「どういうシュミ?」

「えっと?」

 

 ゾエと蔵内は、意味が分からないらしい。

 

「可哀想に」

 

 不意に、隣にいる犬飼から、俺に言葉が放たれた。いつもの薄笑いを浮かべながら、こっちを見ている。

 

「あの人、恋愛不得意でしょ。きっと報われないよ?」

「報われる、報われないじゃねーよ。撃つか、撃たないか、だ。俺は、撃つ」

「ふーん。まあ、好きにすれば。応援しないけど」

 

 犬飼は、砂子さんのことが嫌いだ。ある意味、信用出来る。俺よりは、あの人のことを分かってねーだろうけどな。

 

「あんな人好きになったら、不幸になりそう」

「おまえは、砂子さんに解体されたくねーだけだろ。その癖、砂子さんのことを解体出来たつもりでいる」

「はは。なに? 同属嫌悪でもしてるってこと?」

 

 たぶん、犬飼は、今は笑ってないんだろう。

 

「いや。おまえは、ろくでなしじゃねーよ」

「なんで、そこまで分かってて好きなんだか」

 

 そりゃ、おもしれーからだ。

 あの人の世話になった大抵の人間は、善人だと思ってる。少し深く関わった奴は、普通の人間だと勘違いする。そして。偶然、“崩れて”“ほつれて”“どろどろ”になったところを見た俺は、ろくでもない人間だと知った。

 あんたみたいなの、きっと俺しか救えない。

 

「おい、コイツは今度からハブろうぜ」

「まあまあ、特殊性癖だからってハブっちゃダメでしょ」

 

 カゲとゾエが話してる。俺は、他人事みたいに聞いていた。

 人間に興味がある人間が特殊なワケねーだろ。

 砂子さんは、人間を物語にしちまうが、俺は違う。

 

「待て。これ2時間もあるぞ?」

「2時間、これ?」

 

 荒船の台詞で、再びざわついた。

 AV「女医焼失」は、2時間これだ。残念だったな。

「これで勃つの、変態だろ」と、荒船から直球の悪口を言われた。おまえに言われたくない。

 あの人は、時と場所が違えば、火炙りになってるような女なんだよ。

 だから、俺が迎えに行くんだ。

 俺とあんたが、世界中の命から嫌われても。

 例え、砂子さんに俺が嫌われても。世界で一番嫌いな奴に対面したあんたは、どんな表情をするんだろうな?

 

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