沢山の絶望をあなたに   作:エレオノーレ・フォン・ゼートゥーア

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モスコー陥落、そして亡命。

「多国籍義勇軍?異様に強い魔導師がいる?」

 

メアリー・スーだろう、朧げだが確かあのアンソン・スーの一人娘だったか。

吟遊詩人は死んでいないから今回は連邦への義勇軍の陣容に組み込まれていたか、曰く術式が効かないらしい、そしてターニャの95式ヨロシク何処から湧き出てくる無限の魔力を有するとの事だ。

 

それで手に負えないから私が『直々に駆除してこい』と、馬鹿言ってんじゃねぇと思ったが軍令なのだから仕方ない。

 

 

「まるで地獄だな、連邦には魔導師を嫌でも投入させるしかないな。」

 

 

今更大火が一つ増えようが連邦軍は気にしないだろうがまあ、それが魔導師によるモノだとしたら別だろう。

帝国軍の近接戦闘ドクトリンの恐ろしさを味合わせてやろう、例えどれほど頑丈な防殻だろうとも魔導刃には耐えられまい。

...まあ防殻がどれだけ頑丈でも貫徹できないかと言わたらそれも嘘になるけど、エース・オブ・エースの戦闘能力は通常の戦闘規範に組み込めない異常概念だからね、私の防殻は魔導刃も防ぐし出力的に戦車の装甲でも紙きれと変わらない、ターニャも同じだし目標も同様だろう。

 

私の遊撃に向かってくる大隊規模の連邦軍魔導師、それらを圧縮した荷電粒子で防殻ごと穿いてみせる。

私に向けて指向された対空砲及び重砲も全て迎撃する、そして射撃位置を測定し反撃の爆裂術式がオートで放たれる様は、連邦軍からすれば地獄そのものだろう。

 

 

「奮起せよ!!帝国に勝利を!!」

 

 

頭が吹き飛ばされても()()()()()()()()()()()帝国兵を前に、連邦軍はモスコーから叩き出された。

 

 


 

 

「むっ?!」

 

 

この感覚には憶えがある、実に生前振りだ。

...存在Xめが、憎たらしい事に出張ってきやがった。

 

 

「如何にも、八百万の神である。」

 

「おひさしゅう御座いますな、ぶぶ漬けでもどうですかな。」

 

 

何かスケールアップしてね?気のせい?さいですか...

 

 

「汝の今世は大分大仰なものとなってしまった、本来はここまで暗雲としたモノになる予定はなかったのだが仕方あるまい、貴様の能が優れ過ぎていたが故だな。」

 

「はーい平和で戦争のない世界へ輪廻転生させてほしいでぇす」

 

「まだ何も言ってはないではないか?!」

 

 

足抜けさせろぉ!!

米ソの両方を相手にするのはただでさえ面倒だし、対BETA戦争が予定されているなら尚更だ。

 

ここで私が消えれば親父も予備役に編入されて原作通りソ連に滅ぼされるに違いない、帝国は二つに分割されBETA襲来まで冷戦が続くだろう、私の目的は果たされるんだこれ以上何かをする意味はない。

 

 

「それは不可能だ」

 

「...何で?」

 

 

一応理由だけは聞いてやろう、一応な?一応ね。

 

 

「お主強くなりすぎ!!魂だけ転移させるとかもうできない!!」

 

「...はぁ?!」

 

 

いやそれこそ意味わからない、何故にwhat?はいもう一度お願い。

 

 

「転換点はあの時だな、BETAから情報を奪取した時、G元素生成能力を得たな?」

 

「そうだね」

 

「その時に既存の物理法則から脱却しているだろう?

世界線の移動もできなくはない筈だ、方法論さえ構築できれば時空間の停止や既存の法則の書き換えも可能になる、既に貴様は我々と対等な存在なのだ。」

 

「嘘ぉん...」

 

「して本題だ、貴様にはこれ以上帝国に手を貸さないでもらいたい。」

 

「理由は?」

 

「後の歴史に差し障る、このまま連邦が弱体化すれば東西冷戦も成り立たず、秋津洲にて合衆国の進出すら起こり得ない。」

 

「なるほど了解した、それで俺が動くメリットを提示できるのか。」

 

「余の手助けは必要ないだろう?

元の世界に戻り何もなかったかの様に生活するもよし、この世界の家族と慎ましく生きてもいい、もしくはBETAの駆除に動くか、お主が望む形で好きにするといい。」

 

 

なるほど道理だ、帰還し数刻ほど考えた後に存在Xの口上に乗り、両親とターニャを連れてオーストラリアに亡命する事にした。

 

 

「なら好きにさせてもらうわ、これ以上もう干渉はしないでね。」

 

 

親父だが今回は私の選択を尊重してくれた、帝国に愛想が尽きたのではないらしいが、体制に愛想が尽きたらしい、ただ死ぬ前に一度帝国の地を踏みたいらしいから、その約束は守ろうと思う。




イッタソ休憩、少し落ち着いたので投稿を一旦止めます。
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