沢山の絶望をあなたに 作:エレオノーレ・フォン・ゼートゥーア
曰く第一世代戦術機F-4ファントムの試作機が完成すると同時に、合衆国が汎豪州共同体政府の操縦ユニットの廃止に圧力を掛けたらしい。
何とかうんとか条*1とかではなく単純な貿易協定の話だ、知的財産権に対する取り決めの要求らしく、豪州側の知的財産等のアクセスは自由な状態で合衆国の情報には統制を敷かせろとの要求らしい、まああからさまな不平等条約だろう。
加えて戦術機に使われている管制ユニットの製造及び販売を、合衆国が規制するという文面が組み込まれていた、こっちは私個人への宣戦布告だね。
だがそれに真っ向からオルタネイティブ計画を中心とした国連が反抗しているらしい、曰く国連の宇宙産業製品のシェア率の45%が汎豪州共同体の代物であり、それらは安価で汎用性に優れておりAI等も組み合わせられるそれは先進性と将来性そしてこれまで積み重ねてきた信頼がある、それらの管制ユニット・或いはコックピットが合衆国によって統制されてしまえば、実質的に80%以上が合衆国が関わる代物になってしまうらしい。
...しかも効率が悪く旧式で、更に付け加えるとシステム及びソフトウェア面でも数段劣る代物だとしたら、まあ積極的に導入はしたくないよね。
更にそれは世界組織である国連にとって合衆国の台頭は不都合との事だ、曰く『貸し』らしい、勝手に借りを作られてもコッチとしては正直迷惑だよね。
因みに国連が合衆国の面々の説得に利用した文言は以下の通りである
世界最強のPK能力者、国一つ滅ぼすぐらい造作もない。
本気を出せば合衆国を海に沈められる、オマケで月面のハイブを一瞬で蒸発させる事ができる。
そして汎豪州共同体に対し以下の条約の強制を行なった暁に彼女は、単独で合衆国製のブラックボックスの全てが解き明かし、それらの悉くを破壊するウイルスを仕込むと意気込んでいた。
ナドナド...
分かっているならBETA戦争を行う意味ないじゃん、私が月のハイヴを攻略すれば万事解決なのに、本当に何から何まで意味が分からない。
...それに私自身の能力を使ってする事が一つあるって話は...まあいいか、香月博士ぐらいにしか伝わらないだろうし。
私の事を何だと思っているんだ案件ではあるが私のこれまでのやらかしが、それらを担保してしまっているらしい。
曰く月面の忘れ物の回収に豪州大陸からテレポートを用いて取りに行った、曰くスターライト樹脂及び各種装甲材等の強度及び熱耐性の確認の為に機械を用いる事もせずに自らのPK能力で試していた、そして過去汎豪州共同体の行なった実弾演習にて標的を務め対BETA戦争の訓練等と宣いながらその悉くに撃破判定を下したらしい、最後の方なんか身に覚えがない。
この警告は機密を開示しての事だったらしく、その開示を合衆国に向けた貸しだとしたんだとか、何でも貸しになるのはもう滅茶苦茶だ、流石の私も国連の外交術にはドン引きである。
曰く私がしている事は本人にとってお遊びだとの事、うんそれは否定できないわ。
ただ個人的には合衆国側に理があると思う、だって思わない?自分達が開発した機械化装甲歩兵ハーディマンや巨大UMMの技術やシステムをほぼ無償で提供してきたのに、自分達が諸外国が製造した兵器やシステムを取り入れる事ができなかったらねぇ、少し不平等に感じてもおかしくない。
それも自分達が二番手なのに一番手が...ねぇ?
まあ自己中心的かつ幼稚な主張だ、人間らしいっちゃ人間らしい。
ライセンス生産を許可した商品の解析や研究は許可してると思ってたが、まあ各種ブラックボックスは研究の為の解析は許可させよう、頼むから豪州政府には上手にヘイト管理してほしいな。
想像以上に足を引っ張られなかったな、輸出関税120%とか仕掛けられると思ってたんだけど、まさか国連が味方を?してくれるとは、よく分かんねぇな人間社会。
まあ私としては一向に構わなかったんだけど、国連及び合衆国への反抗は多方面に向けて多岐な選択肢を提示する外交上のアドバンテージになるし。
今度こそは勝つ、意志の勝利である、そう我々は示しているのだ。
天上天下唯我独尊
なお自惚れではない模様、先の大戦がトラウマの合衆国さんチッスチッス『これからも宜しく』ね。