沢山の絶望をあなたに 作:エレオノーレ・フォン・ゼートゥーア
ミンスクハイヴに対する人類初のハイヴ攻略作戦、米国のF-14とF-15を主力として国連の1号及び特1号を先鋒として、戦艦によって軌道戦力として降下させる。
...欧州連合及びワルシャワ条約機構の部隊を陽動とし、砲火力で敵主力を釘付けとする。
またその為にHSSTや合衆国と国連による戦略爆撃機連合による遠距離支援攻撃も行われる予定だ。
遂に人類の悲願であった、世界初のハイヴ攻略作戦が開始されたのである。
戦艦によるAL弾の投下、そして戦術機を積載したカーゴの投入と、カーゴに積載されていた誘導型の擲弾による光線級の撃破が行われた。
突撃前衛仕様の1号が前衛を務める、強襲前衛として特一号が、そしてF-15が後衛及び中衛として援護に回る形だ。
特1号をハイヴの底へ送り込み、そのS-11で奥に在る筈の
編成としては4機の1号が突撃前衛装備、2機の特1号が左肩にレールガン右半身に副腕を搭載する仕様で、もう2機がS-11を4発搭載、そして40機の強襲掃討仕様のF-15が共同して突入を行う。
戦車級は合衆国及び国連のF-14とF-15によって掃討され、突撃級及び要塞級は特1号によって撃破され、レーザー級は1号によって次々と撃破されていった。
オリジナルハイヴへの突入の際は近接戦用の装備がなく、戦車級の物量や俊敏性に苦しめられた。
だが今回の1号は日本帝国の74式や近衞の研究協力によって得られたスーパーカーボン製のベーン式ブレードエッジ装甲を装備しており、戦車級程度なら相手にすらならないだろう。
坑道のBETAはみるみる数を減らし、突入部隊の側面を突く強襲も全て対処できていた。
無論被害がなかった訳じゃない、既に4機のF-14及びF-15が脱落し8機が腕部を喪失するなどの被害を受けている。
F-14及びF-15や前衛の1号が連続した戦闘によって壊滅した頃に、特1号はハイヴの最深部に到着した。
...だが既に、ハイヴ内の道を切り開くために8つのS-11は全て使用されている。
肝心の目標は捉えた、だがその目標を破壊する手段がなかった。
「最後の梯子作戦を実行する!!偉大なるユンカーの英雄に敬意を!!」
「特1号の性能なら帰還できる、弾薬も撤退に必要な分はある筈だ、ここで死ぬ必要はないもう一度試せばいい。」
生き残った8人の衛士達は笑った、最初にして最後の実戦にて『これ以上の栄光はない』と。
「『誰一人帰還する事はできない、だが全員が記憶される。』
...古き良き魔導師よ、このデータは人類の役に立つだろう。」
跳躍ユニットが臨界点に達する、それと同時に核融合による爆発反応が起こり、目標であったハイヴの中枢にある
地上のBETAの動きが静止する、同時にハイヴからこれまでにない数のBETAが機能を停止したハイヴから這い出て来た。
...それらは後方にあるハイヴに向かって後退を開始した、だが追撃を行なった欧州連合及びワルシャワ条約機構軍と戦略爆撃機連合は、それらを完全に捕捉する事はできず、100師団以上に匹敵するBETAを取り逃がしてしまった。
「...」
突入部隊に志願した連邦共和国及び民主共和国軍人、昔に会った事があるかの様な、やけに見覚えのある少年少女達は、英雄として誰一人帰らぬものとなった。