沢山の絶望をあなたに 作:エレオノーレ・フォン・ゼートゥーア
「大量の中型及び小型BETAによる強襲浸透作戦か、確かに効果的ではあるな。」
嵐の中で戦車級を中心とした浸透作戦、戦術機が展開できない環境での嫌がらせだ。
そして母艦級を用いての、後方へのBETAの揚陸だ。
...それもただ隠匿性に優れた小型種だけを積んでだ、ちょっとした段ボールの中に入り込んで隠れられるコイツらマジで厄介なんだよな。
まんま私の戦術を模倣された形になるな、BETAによるゲリラ戦術その対処に我々は放射核兵器を投入するレベルで手を焼いていた。
「前線から小型BETAを能率よく駆除できる兵器の配備を要求されているが...受けるつもりはあるか?」
「機械化歩兵装甲の更なる配備を進めるため、生産コスト削減を進言しておく。」
「...それで貴様はこれから何をする気なんだ?」
「次期主力戦術機開発だな、俗に第4世代戦術機と呼べる代物かな。」
「...それは必要か?
特1号と後期型の0号があれば困らないと、私は思えるが。」
「まあ地球でのBETA殲滅には必要ないだろうな、だが敵はBETAばかりでなく人類も含まれるから、合衆国と国連のアホを抑える為に必要なんだよ。」
改1号戦術機
0〜1G環境下での運用を可能とする
外装式の航宙ユニットを装備することによって軌道展開能力を獲得し、携帯型の高出力荷電粒子砲及び電磁投射式の標準化された突撃砲、そして専用に開発された近接戦用長刀が装備可能。
加えて
現在建設中の超巨大宇宙ステーションにて先行配備する、まあ核弾頭を使用可能とする『宇宙全周防衛拠点兵器群』からいざという時に防衛及び反攻を行う為の兵器だな。
ガン見してくるターニャちゃん、正直少し怖い、多分だけどこれが欲しいのだろうな。
「...一番機はターニャにあげようか?」
「不要だが?!」
「まあ何であれ、教導員としてターニャは乗る必要があるけど。」
「貴様ぁ!!」
いつもの流れである、そもそも人類にそんな余裕ないしね、私も乗るからな。
さあ本格的に汎豪州共同体政府の実権を握ろうか、人類同士の争いはいずれ起きるんだ少し早く動いても問題はあるまい。
「てな訳で政府の実権握るけど文句ある?」
「やっとその気になってくださったんですね、あれから60年ですよ。」
「「?!」」
私とターニャは目の前の老人から発せられる言葉が理解できなかった、それからスムーズに進んでいく権限移動を前に私は気付いた『嵌められた!!』と。
どうやら私の知らない裏で、私の傀儡政権が出来上がっていたらしい。
...流石にそれはどうかと思うわ、国家としての自立心とか向上心とかそういったものは有してないのかよ。
でも私のやりたい事を好き放題できる立場にはなれた、今度こそ逃げる必要はなさそうだ。